こんにちは!採用担当の酒川です。
今回は、2月にトラベル事業部にツアープロデューサーとして入社、最前線で活躍している山本さんにインタビューいたしました!
■前職では何をされていましたか??
大学卒業後、ヨーロッパを拠点とする旅行会社、株式会社ミキ・ツーリストに入社をしました。ミキはランドオペレーターとしてロンドンで創業した会社で、旅行業界では有名な老舗企業です。日本の営業オフィスでは、大手から中小まで多くの旅行会社に営業へ行き、その旅行会社の依頼を受け、ヨーロッパを中心とした旅行先のホテルやレストラン、ガイドやバス・鉄道などの手配・予約を専門に行っていました。
アクティビティを作るうえでは、ゲストに近い人が作った方がマーケットに刺さる。という観点から、私はFITのオプショナルツアーの造成をする部署におりました。
(FIT: Foreign Independent Tour。団体旅行やパッケージツアーを利用することなく個人で海外旅行に行くこと。)
ヨーロッパ観光のハイライトの1つであるモンサンミッシェルツアーの造成をはじめ、より通な方向けに日本初となるスペインのトマト祭りに参加できるツアーや、心躍る旅の時間をテーマに上質な旅の時間を味わえるハイブランドの展開など、これまで業界になかった多くのツアーやブランドの立ち上げを行ってきました。
ミキはヨーロッパ主要国にオフィスがあり、各スタッフが地域と手配のプロフェッショナルだったので自由にツアーが作れることが大きな強みだったことと、VeltraやExpediaなどのOTAの参入により時代がFITマーケットに変わっていく流れもあり、私が担当するオプショナルツアーへのニーズが上がっていきました。
最終的には日本マーケットのみならず、アジア・ヨーロッパにもマーケット展開をする責任者をしていました。
(画像:(c) MIKI TOURIST [みゅう])より
■インバウンドに興味を持ったきっかけは?
コロナ流行があり日本での旅行業界のプレゼンスが著しく低下をする中で、私も漫然と仕事をこなしていたタイミングがありました。
そのタイミングで、高校大学の同級生でもあり(当時は別会社ですが)現在羅針盤社で地域コンサルティングをしている小宮くんから東北地方の観光誘致を一緒にやらないかと声を掛けられ、ボランティアを経験したんです。
ここでの活動通じて、観光誘致における現地の方々、自治体の知見/経験の薄さを肌で感じとりました。良いものを持っているのに、それの活用方法がわからないからゲストに利用してもらえない、利用して頂いてもリピートにならない。という大きな課題を目の当たりにしました。
課題に当たる一方で、ここからこれらを磨けば、観光業は日本の産業として間違いなく伸びるだろうという感覚も持っていました。
コロナの流行が収束しはじめ、ミキの仕事も少しずつ回復する中で、スぺインに視察に行った際に「日本に行きたい」と言ってくれる人がとても増えていると体感しました。
今まで日本人は現地の方々にとって「旅行でお金を使ってくれる人たち」という理解だったところが、コロナ禍でのNetflixなどの動画コンテンツの普及から日本のアニメや文化に触れ「日本に行きたい」と言ってくれているようでした。
この時、「世界中の注目が日本に向くタイミングが来るぞと。」言われているように感じました。
また別の機会に、たまたま築地市場に行くことがあり、ものすごい人数の訪日観光客を見て「こういうことか」と自分の中のストーリーが繋がりました。
旅行業はブームが必ずある業界です。これから来る大きなブームに乗りたいし自分がそのブームを作りたい。と感じるようになりました。
フランスの人口6,000万人に対して、観光客は8,000万人。日本は1億3,000万人に対して理論上は2億人くらいと言っても過言ではないと考えます。四季があり、自然があり、島国で独自の文化を持っている日本は世界でも類を見ないほどの観光立国のポテンシャルがあるのではないか?言語やアクセスの壁はテクノロジーが解決してくれる可能性もあるのではないか?。そう考えると、強いコンテンツを持っている日本のインバウンドの領域はこれからで、フランスやイタリアなど観光先進国に迫れる可能性があり、更に面白いことになるのではないかと確信しました。
■羅針盤社への入社の決め手は何ですか?
先ほどにも話に上がった、羅針盤に入社した小宮くんから誘いがあったこともありますが、羅針盤の前身であるノットワールド時代から、代表の佐々木さんとは取引先として付き合いがありました。
「ガイドがすべてを握っている。ゲスト目線、地域目線を大切にする」という点において共感すると共に、とても魅力的に思っていました。
また事業としても羅針盤は着物、宿泊管理、ガイドコミュニティなど別事業があることは大きな強みになると考えています。これからこの領域で勝つためには、サプライヤーになる必要があると考えています。代売ではなく、自分たちが面白いものを作り、販売し、運営をしていく必要があります。
他社でもツアーを造成し、売ることまではできると思いますが、旅行業に留まらないこれらの事業を持っていることは大きな強みになると考えています。
■これからの目標はなんですか??
まずは自社媒体である、JWT(JapanWonderTravel)の知名度を拡大したいですね。
これから訪日観光客はまだまだ増えることが予想されます。その中で、どの立ち位置にいるのか、プレゼンスはとにかく重要だと考えています。ここ1、2年の間に、まずはアクティビティのサプライヤーとして業界1位の座をとりたいと考えています。
そのためには、「日本に行ったら、まずこれだよね。」という品質を担保する定番ツアーをしっかりと作っていきたいですね。
並行してJWTのツアーを日本・海外問わず多くの旅行会社にご紹介していきたいと考えています。私は元々オペレーター出身なので、旅行会社はきちんとゲストにツアーの魅力をお伝えいただけることを知っていることと、JWTのツアーは旅行会社の大切なお客様にご満足いただける品質にあることをお約束できるためです。
その次に、すでに寿司握り教室も新規事業として販売を開始していますが、”体験型”だったり”物販”だったり、“スペース”を作ることが大切なのではないかと考えており、これらは必ずやっていきます。
最終的には、宿泊型のような時間とお金に余裕のあるゲストに上質な時間を楽しんでいただくことができる、ハイエンド向けのツアーを作っていきたいですね。この領域は日本という観光地で見た時に、最もポテンシャルがある領域ではないかと予想しています。単純に「富裕層向けのツアーを作る」という目的ではなく、日本中にたくさんある良いものを、適正価格でゲストに届けていければと考えています。
羅針盤社は、いい意味で未完成なのでまだまだ伸びるスペースがあります。頭でっかちにならず「ゲストが本当に喜んで頂けるものはこれだ!」というツアーを、旅行好きの若いメンバーと一緒に、仲間たちとWOW!を探しながら作っていきたいと考えています。