移住を考えるとき、たいてい不安の方が先に来るもの。
仕事はあるのか。馴染めるのか。そもそも田舎ってどんな感じなんだろう、って。
ネットで調べると、きれいな景色の写真と「自然が豊か」という言葉ばかりが並ぶ。
でも、実際に住んでみるまで分からないことの方が多いはずです。
だから今回は、うちのスタッフに本音で話してもらいました。
東京から来て12年以上住み続けているレンチナスの「椎茸博士」と、秋田市出身の高木常務。どちらも、よそから来た人間です。
3年以上同じ場所に住んだことがなかった人が、10年以上いる理由。
博士は、東京出身です。もともと仕事も住む場所もコロコロ変えるタイプで、同じ場所に3年以上いたことがなかったと言っていました。
それが今、八峰町に12年以上住んでいます。なぜかと思いますよね。
理由を聞くと、こんな答えが返ってきました。
「ここに来て、初めて地域の昔話に混ざれるようになってきた気がして。それが、なんか嬉しくて。」
よそから来た人間が、地元の人たちの「昔はさー」という会話に入れるようになる。それには時間がかかります。でも、時間をかければ入れる町だということでもあるんですよね。
秋田弁、最初は全然わからない。
移住してびっくりしたことを聞いたら、2人とも真っ先に「秋田弁」を挙げていました。
秋田市出身の高木常務でさえ、「北に行けば行くほどきつくなる」と言うくらいで、東京から来た椎茸博士はもっと聞き取れなかったそうです。
「ゴンボ掘る」はわがままを言うという意味。
「ガモ」はじゃあね、という意味。
最初は何を言われているのかさっぱりで、博士が編み出した技が「愛想笑い」でした。
「とにかく愛想笑いで乗り切ってました(笑)。あとは、現場のおばあさんに少しずつ教えてもらって。」
笑い話に聞こえるかもしれませんが、これは実は大事なことだと思っています。言葉が分からなくても、教えてもらえる関係が自然と作れる場所だということですから。
4ヶ月試しに住んで、決めた。
高木常務は、高校時代から友人の社長の実家があるこの町に何度か遊びに来ていました。縁あって4ヶ月間だけ試しに住んでみたことがあって、そこで移住を決めたと言っています。
決め手は、消防団と駒踊りへの参加でした。
「移住者を、普通に受け入れてくれたんです。それがすごく特別なことだと思って。田舎の既存コミュニティって、なかなか入れないところが多いじゃないですか。」
外から来た人間を「よそ者」として扱わない。それが、この町のたぶん一番の特徴なんじゃないかと思っています。
実は「本当の田舎」じゃない、という話。
八峰町と聞くと、秋田の山奥をイメージしませんか。実際のところはどうなのか、聞いてみました。
2人が口を揃えて言ったのは、「ここは本当の田舎じゃない」ということでした。
車で15分走れば、マクドナルドもイオンもあります。
山間部のように「最寄りのコンビニまで1時間」という感覚とは全然違う、と。
熊は出ます。雪も多い。それは正直に言います。ただ、その2点だけが「やだなと思うこと」として挙がったくらい、それ以外の不満が少ない場所でもあるんです。
「程よく都会で、程よく田舎。そのバランスが八峰町の魅力」と博士は言っていました。
食べ物の話を、少しだけ。
蛇足かもしれませんが、食べ物の話も外せません。
東京では日常的に食べる機会がなかったイワシ、タコ、ウニ。八峰町に来て、全部「本物」に出会ったそうです。特にウニは青森との県境近くで取れるもので、椎茸博士は「今まで食べてきたものと全然違った」と言っていました。
「値段も、関東と比べてお手頃なのに美味しい。最高じゃないですか。」
最近は温暖化の影響でウニの水揚げが減ってきているらしく、「今食べられるうちに食べておきたい」とも言っていました。
移住の話をするとき、どうしてもきれいな部分だけを伝えたくなります。でも、2人が話してくれたのはそうじゃなかった。
秋田弁が聞き取れなかった話、雪と熊の話、試しに住んでみた4ヶ月の話。
リアルな話の積み重ねの上に、「それでもここにいる」という結論がありました。
もし可能なら、一度実際に来てみてほしいです。写真や文章で伝えられることには、たぶん限界もあるかもしれませんので。
私たちを知ってもらい、八峰町を知って、その先であなたと一緒に働けることを心待ちにしています!