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業界の影のフィクサー(※著者印象)のアイデアの源泉とは…!?

㈱堀商店の堀新太郎です。堀商店の仲間たちに様々な角度から話を聞いて、お伝えするコーナー。第4回は堀商店のゼネラルマネージャーであり、プロダクトデザイナーの成瀬さんです。アイデアがどんどん溢れてくるようにみえる成瀬さんが何を考えているのか、是非読んでみてください。

>僕が最初に成瀬さんと会って、最初に作ったのが、今や堀商店の定番商品となった宝箱シリーズですね。発案のきっかけは何だったんですか?

あれは、あったらいいなって、ずっと思ってた。新太郎君が入社してくれる2-3年前ぐらいに、「景品をただただ売るのが嫌だ」って社長に話したんです。なんかただ「はい、どうぞ」って渡されるのがすごくそっけないなと思うし、私が「面白みがないな」と思ってるんですと。
だから、せっかくコストをかけて景品を使ってくれてるお客さんがいるんだから、そこに何か付加価値をつけたいっていう話をしてて。
ただ当時は「景品はとにかくお客様にとってコストだから、それによって高くなるんだったら、それはお客様にとって無駄じゃないか」と。

>当時はそういう考えだったんですね。

そうなんですよ。お客さんは別に喜ばないんじゃないかっていうことをおっしゃられまして。

>確かに僕は成瀬さんのその感覚、すごくわかって。ちょっとひどい言い方をすると、なにか景品あげとけばいいんだろうみたいな、リスペクトがない感じ。そうじゃないよね、子ども達に喜んで欲しくて景品を用意してくれているんだから、と。

そう、ただカゴに盛られて景品が出てくるっていうものに対し、もうちょっと何か無いのかなとか。何かそのまま使えるものがご用意できないかなと思ってて。RPGも好きなんで、宝箱におもちゃを入れて配ってもらったらめちゃくちゃいいんじゃないかと。
ただ、景品の宝箱がそこまで売れていないのを見ると、違ったのかなとも思うんですけどね笑

>お菓子の宝箱ばかり売れますもんね。笑 まあ、今は「お菓子が入った宝箱」っていうプロダクトとして認知してもらっていますけど、元々の狙いは成瀬さんの言う「景品にもっと楽しさを」みたいなことですもんね。そこを訴求できると、いいですけどね。

なんかこう、もう少しうまくできたらいいよね。

>お菓子の宝箱が売れてる理由って、個人向けだからですよね。

そうだね、単純にそうなんだよ。だからプレゼント需要とか、去年あった「お中元需要」みたいな、そういう贈物ってところに需要があった。まあそれはそれで結果オーライだけどなあっていうのは思いますけど。

>どうしても業者さんの方が個人の方より母数が少ないですからね。もうちょっと成瀬さんが本来考えていた想いとかストーリーを積極的に訴求していけると、いいかもしれないですね。多分今ってお客様に「あのお菓子が入った宝箱」っていう商品だとしか見られてないと思うんで。

そうですね。開発ストーリーを聞くとグッときますよね。今、そういう時代ですもんね。

>そもそもこれまで我々の業界でストーリー性のある商品ってそんなになかったですよね。

うん、なかったけど、そういうものが大事なんだよっていうのを私も含めてですけど、しっかり理解した方が良いなと思いました。なんでそれが大事なのか、とか。

>どうしても長年物売りをしてきた業界ですからね。商品価値に対して値段をつけてきた。

それが例えば、メーカーさんが作るものにしても、背景にある開発ストーリーを理解した上だと、ほしくなるもんね。

>他の商品についても深掘りしようと思ったんですが、成瀬さんと話していると脱線して長くなってしまうので(笑)、今抱えているアイデアを言える範囲で教えてください。

むちゃくちゃあるよ。多分新太郎君(聞き手)にも言わずに温めているアイデアも。

(ここから10分ほどアイデアを成瀬さんがしゃべり続けました)

>それ、温めていないで他のメンバーに任せましょうよ。いい経験になるから。僕も今そっち(商品開発)に動けない状態だし。成瀬さんが後ろで監修して、実際のやりとりを任せてあげれば、1つずつでも実現できるじゃないですか。

そうだね。でも実は大半は仕入先に投げてる。自社商品として開発しても堀商店経由だけでは売り切れないアイデアも多いからね。「こういう商品作ってよ!」と。
(仕入先独自のルートでも捌いてもらうことで、たくさん作りコストを下げることができる)

だから、確かに堀商店がメーカーとして企画しても自分たちで売り切れるアイデアは、どんどん任せていくといいかもしれないね。

>ですです。最初のアイデアってちょっと芸術チックな分野だと思うけど、そこから先、例えば宝箱の開発でも僕が成瀬さんから渡してもらって取り組んだ部分って、かなり実務的な部分なんですよね。ロジックで説明ができるところ。そこは作法がわかれば誰でもできるはずなんですよ。

そうか。そうだね。渡していこう!

>ちなみに、なぜそんなにアイデアが湧くんでしょうか?普段何を考えているんですか?

どうなんだろうね。なんか不満ばっかり持ってんのかもしれないけど。

性格悪いからさ(笑)。ないものねだりなんだけど、メーカーさんは商品作れる立場なのに「なんでこんなものばっかしか作ってないんだろう」っていつも思う。すごく失礼だって分かってるんだけど。商品をつくるのが本業なのに、なんでこんなデザインしか出せないんだろう、これをよく会社がOK出すな、とか。俺ならこうするのに、とか。俺ならこの形をつくるな、とか。やっぱ、なんというか、不満があるんでしょうね。きっと。
我々お客さんと直接繋がってるから、お客さんがあったらいいなって思うことを聞いてるし。だから、できるだけ声を挙げるようにしてる。響くメーカーさんもいれば響かないメーカーさんもいるけど。
いい商品は、お客さんが喜んでくれるんだよね。その先の子どもたちがいろんな遊び方をしてくれるのが、想像ができる。もちろん当たりはずれはあると思うけど、そういうのが凄く楽しい。

楽しい世界があってほしいんですよね。特に子ども達が、何も考えずに、楽しく馬鹿になって楽しめてて、それを見てる大人は「いいね~」ってニコニコしてるような。

だから、こういう商品があったらいいなって思うのかなと。

>なるほど。街を歩いているときに、色々「これ面白いな」とかすごく思うタイプですよね?

そんなことしか思ってない(笑)。

>それって好奇心だと思うんですよ。昔からそうなんですか?学生のころとか。

うーん。そんな好奇心旺盛とかではなかったような気がしますね。多分、堀商店に入ってからだと思うんですけど。

>なんかさっきの話を聞いてると、お子さんが産まれてから、とかだったりするのかなって想像したんですけど、そんなこともないです?

ああ、それはあるかもしれないね。子どもが生まれて、楽しませてあげようとか、なんか笑わせてやろうとかさ。それはあるかもしれない。

>まあでも成瀬さん、昔からやばいんですけどね。子どものころ雑草を煎じて妹に飲ませたりとか。

もう、そこは否定できんよね。興味本位で消火器ってどうやって出るんだろう?と思って学校のトイレでバーってやったら止まらなくなっちゃって焦って逃げたり、ハサミで手を切ったら痛いのかなと思って血が止まらなくなったり。

>やっぱりやべぇやつじゃないですか(笑)。変態ですね。それは才能です。(笑)
最後に、堀商店を今後どんな会社にして行きたいと思いますか?商売の部分だけでも良いし、組織としてでもいいです。

そうだね。商売の部分で行くと、やっぱりもっと活躍できる幅は全然あると思うんです。これまでずっとニッチなところを突き詰めて、ポジションを固めてきた。だから、そこからどんどん広げていけばいいと思う。ラップとかティッシュとか、日用品の景品を使ってくださるお客さんも増えてきているし、恐れずに取り扱いを増やしていけばいい。景品が活躍する場も増えているし、まだまだ見通せないくらい伸び代があると思う。昔はお医者さんが景品を使うなんて存在しなかったところに、需要を見つけて伸ばしてきたみたいにね。
事業としても、新太郎君(聞き手)が模索しているみたいに、別事業にチャレンジしてもいいと思う。なんでもできるよね。

>楽しみですね。ガシガシ新しいことやりましょう。


<編集後記>
脱線しすぎてインタビューは半分以上カットしてしまいましたが、二人にとっては楽しい時間になりました。笑
裏話含め、成瀬さんの話をもっと聞いてみたいなと思って頂けたら、お気軽にご連絡くださいね。

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