アメリカで生まれたCRM/SFAシステム、Salesforce。テレビCMなども放映され、日本の企業も続々と導入しています。

もしもSalesforceに障害が発生した場合、どのように状況を把握すればよいかご存知でしょうか？実はSalesforceでは「Trust（トラスト）」と呼ばれる情報サイトで、障害やメンテナンスの情報をリアルタイムでお知らせしています。

本記事では、SalesforceのTrustの概要、Trustで確認できる情報を詳しく解説します。Salesforceの障害が発生した場合に備えて、ぜひ参考にしてください。

【目次】

Salesforce（セールスフォース）のTrust（トラスト）とは？

Salesforce（セールスフォース）のTrust（トラスト）で確認できる情報とは？

• 現在発生している障害に関する情報
• インスタンスごとの稼働状況
• 各サービスの稼働状況
• General Messagesの確認
• メンテナンス情報
• サービスの状況履歴

Trust（トラスト）通知を設定してリアルタイムで情報を取得しよう

• Trust通知の設定方法

Trust（トラスト）を活用していち早く正確な情報を手に入れよう

Salesforce（セールスフォース）のTrust（トラスト）とは？

Trustとは、Salesforceコミュニティが提供する情報サイトです。サービスの可用性やパフォーマンス、セキュリティに関する情報をリアルタイムで発信しています。

Trustでは各サービスの稼働状況だけでなく、インスタンスごとの情報を受け取ることも可能です。インスタンスとは、お使いのSalesforce組織の所属地のようなものです。Salesforceログイン時のURL「https://●●●.salesforce.com/」の●●●部分がインスタンスにあたります。Salesforceのインスタンスは契約している国やデータセンターの所在地によって振り分けられます。

Salesforceのメンテナンスはインスタンスごとに行われるため、障害も一部地域のみで発生するおそれがあります。あらかじめお使いのSalesforce組織が属するインスタンスを確認しておきましょう。Salesforceログイン後、「設定」の中の「組織情報」から属しているインスタンスを確認できます。

また、「Trust通知」に登録しておくと、サービスの障害・メンテナンス情報、イベント情報、インスタンスに関する情報をメールで受け取れます。ぜひ活用しましょう。

Salesforce（セールスフォース）のTrust（トラスト）で確認できる情報とは？

SalesforceのTrustで現在の状況を確認できるサービスは以下の通りです。

• Salesforce Services（Sales Cloud, Service Cloud, LiveAgent / OmniChannel, Lightning Platform, Einstein Analytics, Financial Services Cloud, Health Cloud, CPQ and Billing）
• Marketing Cloud
• Social Studio
• B2C Commerce Cloud
• Experience Cloud
• Datorama

また、英語のサイトにはなりますが、下記サービスの稼働状況の確認も可能です。

• Tableau
• Heroku
• Pardot
• Data.com
• MuleSoft, MuleSoft Composer for Salesforce
• Click
• Interaction Studio
• Salesforce.org Philanthropy Cloud
• Slack

サービスごと、インスタンスごとに情報を確認できます。

また、Trustで確認できる情報は主に下記の6つです。

• 現在発生している障害に関する情報
• インスタンスごとの稼働状況
• 各サービスの稼働状況
• General Messagesの確認
• メンテナンス情報
• サービスの状況履歴

1つずつ詳しく解説します。

❚現在発生している障害に関する情報

TrustのHome画面では、現在発生している障害をリアルタイムで表示しています。お使いのサービスに関する情報が表示されていないか、まずはHome画面で確かめてみましょう。

❚インスタンスごとの稼働状況

Trustの「状況」ページで「Salesforce Services」を選ぶと、インスタントごとのサービスの稼働状況を確認できます。なお、こちらで稼働状況を確認できるプロダクト・サービスは、Sales Cloud, Service Cloud, LiveAgent / OmniChannel, Lightning Platform, Einstein Analytics, Financial Services Cloud, Health Cloud, CPQ and Billingの8つです。

インスタンスの右側にあるマークが稼働状況を示しています。

• 緑：利用可能
• 黄：パフォーマンス低下
• 赤：サービス中断
• 青：メンテナンス

上記で示した画像は、アジア太平洋のインスタンスが問題なく使えることを示しています。

❚各サービスの稼働状況

Trustの「状況」ページの左側にある「Marketing Cloud」や「Social Studio」などの各サービスを選択すると、それぞれの稼働状況を確認できます。

上記画像は、表示されているインスタンスでMarketing Cloudが問題なく利用できることを示しています。

❚General Messagesの確認

Trustの「状況」ページの画面右上にあるメガホンのアイコンをクリックすると、「General Messages」の確認ができます。メガホンの右上の赤い点は、未確認のGeneral Messagesがあるという通知です。

General Messagesは、一言でいうとお知らせのことで、多くのインスタンスや利用者に関わる情報を通知するものです。General Messagesのページでは過去90日間のお知らせを確認できます。

なお、Salesforce利用者に関わるおそれがある、Salesforce管理外の問題が発生している場合も、General Messagesで通知されます。

❚メンテナンス情報

Trustの「状況」ページの左側にある「Marketing Cloud」や「Social Studio」などの各サービスを選択し、「Maintenances」のタブを開くと、メンテナンス情報が表示されます。過去33日間で行われたメンテナンスと、今後12か月の間に予定されているメンテナンスの情報を確認できます。

上記画像は、過去33日間で行われたメンテナンス情報です。

❚サービスの状況履歴

各サービスのインスタンスを選択し、「履歴」タブをクリックすると、障害発生やメンテナンスなどの期間を確認できます。表示できる期間は「7日」「3日」「24時間」の3種類から選択でき、カレンダーから特定の日付への移動も可能。

上記画像は、Marketing CloudのDB1（アメリカ）というインスタンスで、直近7日間の稼働状況を示すものです。

Trust（トラスト）通知を設定してリアルタイムで情報を取得しよう

お使いのSalesforce組織が属するインスタンスで障害や緊急メンテナンスが発生した際、迅速に正確な情報を把握できる方法がTrust通知です。Trust通知はTrustサイトで提供されている障害やメンテナンスの情報を、リアルタイムでメール通知するサービスです。

Trust通知はインスタンスやイベントごとに設定できます。属するインスタンスや通知を希望するイベントに合わせて調整しましょう。

❚Trust通知の設定方法

①Trust「状況」ページの中からサービス、インスタンスを選択します。

②インスタンスページの画面右上にある青い「Subscribe」ボタンをクリックすると、メール送信画面が表示されます。Trust通知を受け取りたいメールアドレスを入力して送信しましょう。

③正しくメールが送信されると、下記画像のように表示されます。

④登録したメールアドレスに、下記のようなメールが届きます。記載されているURLをクリックしてください。

⑤URLをクリックすると、Trust通知の設定画面が表示されます。

⑥受け取りたい通知の種類を選びます。インスタンスごとの情報を受け取りたい場合は「Instance」を、全般メッセージを受け取りたい場合は「General Message」を選びましょう。

「General Message」を選択した場合は、メールアドレスに通知するか、電話番号を使用したSMSで通知するかを選んで完了です。

「Instance」を選んだ場合は、通知を受け取りたいインスタンスを選択しましょう。

⑦次の画面で、通知を受け取りたいサービスや状況について細かくカスタマイズできます。希望に合わせて調整し、「Submit」をクリックすると登録完了です。

Trust（トラスト）を活用していち早く正確な情報を手に入れよう

多くの企業が導入しているSalesforce。しかし、障害やメンテナンスで利用できなくては、元も子もありません。

障害やメンテナンスに関わる情報は、Salesforceが提供するTrustで手に入れるのが一番です。リアルタイムで正確な情報が提供されるため、余計な混乱を招く心配がありません。

サービスやインスタンスごとにリアルタイムで情報を受け取れるTrust通知も活用しましょう。本当に必要な情報だけをメールアドレスで受け取れるため、情報を探す手間が省けます。

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