建設足場業界のリーディングカンパニーとして東証スタンダード市場に上場する株式会社ダイサン。一見すると伝統的な現場主導の企業ですが、実は「デジタル事業部」を中心に劇的な建設DXを推進しています。 今回は、受託・プロダクト開発からダイサンの自社IoT開発エンジニアへ転身した李さんにインタビュー。前職で感じていた課題、上場企業の安定基盤がありながら「やりたいことに挑戦できる」デジタル事業部の魅力、そして目指すべきPdM像について語っていただきました!
1. 「ものづくり×課題解決」を求めてエンジニアの世界へ
Q. これまでのご経歴と、エンジニアを目指したきっかけを教えてください。
文系出身なのですが、もともと「手を使って自分の力でものづくりをする」ことが大好きでした。趣味で大好きなゲームのMOD(拡張スクリプト)やツールを自作して課題を解決していた経験があり、それが原点です。単にものを作るだけでなく、「ITという手段を使って誰かの課題を解決する面白さ」に魅了され、エンジニアの道を志しました。
前職ではプロダクトエンジニアとしてプロダクト開発・受託開発案件を中心に担当し、エンタメアプリの開発や旅行サイトの運用、販促系プロダクトなど多種多様な開発を同時に対応していました。
Q. 日本へ来られた当時のエピソードが、現在の開発業務に活きておられるとか?
実は中学の時に初めて日本に来たのですが、当時は日本語の「あいうえお」すら分からない状態でした。その状態で日本の学校に入り、ボディランゲージを駆使して必死にコミュニケーションを取ったんです(笑)。
開発の現場では、急な障害やエラーが発生したり、厳しい納期に追われたりとプレッシャーがかかる瞬間が多々あります。でも、「言葉も通じない状態から何とかなったんだから、このエラーも絶対に解決できる!」と前向きに捉えられるタフなメンタルが鍛えられましたね。
2. 前職の葛藤と、ダイサン(デジタル事業部)を選んだ決め手
Q. 前職での開発経験を振り返って、いかがでしたか?
常に4〜5つのプロジェクトを並行して走らせていたため、同世代の未経験スタートのエンジニアに比べると、圧倒的なスピードで技術力や多業界の知識(旅行・エンタメ・販促など)が身につきました。そこは非常に感謝しています。
一方で、タスク量が膨大で「提示された仕様通りにとにかく作る・対応する」ことが最優先になりがちでした。「なぜこの機能を開発するのか」「顧客にどんな価値や利益をもたらすのか」といったプロダクトマネジメント(PdM)的な背景まで深く考える余裕がなく、歯車のような働き方に物足りなさを感じていたのも事実です。
Q. 転職活動で様々な選択肢がある中、なぜダイサンを選んだのですか?
他社からの内定もあり迷いましたが、最大の決め手は「東証上場企業としての強固で安定した経営基盤(足場事業)」がありながら、「デジタル事業部は新規事業的なベンチャー風土で圧倒的な裁量権がある」という点でした。
大手や一般的な開発会社だと、「決められた枠組みの中だけで働け」となりがちですが、ダイサンでは「やりたいなら自分で手を挙げて何でもやってみろ!」というスタンス。「指示待ちではなく、自分の頭で考えてビジネスや顧客に貢献したい」と考えていた自分にとって、まさに求めていた環境でした。
Q. 「足場・建設会社にエンジニアとして入る」ことに不安や懸念はありませんでしたか?
懸念や抵抗感は全くありませんでした!むしろ大きなチャンスだと感じましたね。ダイサンには長年築き上げた全国のお客様や安定したビジネスネットワークがあります。これから自社プロダクトを伸ばし、将来的にフロントに立って顧客課題を解決したい自分にとって、この顧客基盤は最強の武器になります。
また、IT企業の中にいるだけでは分からない「泥臭いリアルな現場」の課題に直接触れられるのも、建設×ITならではの魅力だと確信していました。
3. 裁量権MAXの自社開発!現場と繋がる面白さ
Q. 現在の主な役割と業務内容を教えてください。
入社して約1年半ですが、自社開発プロダクト/クラウド型キー・マネジメント・システム「KeyKey」を中心に、技術開発から通信プロトコル制御、運用・保守まで全般を担当しています。
さらに開発だけでなく、顧客折衝、要件定義、基本・詳細設計、さらには営業サポートや提案資料作成、時には出張に同行してITコンサル的な動きまで担当しています!「飛び込み営業と電話営業以外は全部やっている」と言っても過言ではないくらい、幅広い領域に携わっています。
「言われたコードを書くだけのエンジニア」から、「顧客と直接対話し、システム全体の価値を設計するエンジニア」へ劇的な成長を実感しています。
Q. どのような技術スタック・開発環境で進めていますか?
言語はPHP、C、Pythonがメインで、用途ごとに以下のように住み分けています。
- PHP: Web画面・管理画面・バッチ処理
- C: キーボックス端末とパケットをやりとりする常駐サーバー
- Python (FastAPI): 外部システム連携用のAPIゲートウェイ
Cは入社後に必要性を感じて勉強し、扱えるようになりました。また、OSはLinux、データベースはPostgreSQLを使用しており、ローカル環境もDockerで同じ構成を再現して開発しています。
単なるアプリケーション層の開発にとどまらず、C言語で書かれたUDPサーバー(端末から届くパケットの受信・解析・応答をlibpq経由でDBと連携しながら処理する常駐プロセス)の調整・実装から、クレジット決済まわりまで自力で担当しています。
低レイヤーの通信領域からフロントエンドまでフルスタックに挑戦できる環境です。
Q. 自社IoTプロダクト開発だからこそ味わえるやりがいや、印象的なエピソードは?
自分が作った機能や改善がダイレクトにお客さまに届き、「すごく使いやすくなったよ!」「作業の手間が減った」と喜んでもらえる瞬間が一番のやりがいです。
印象的だったのは、1年ほど前に実装した「AIによる免許証画像の自動読み取り(OCR)機能」です。従来は手動で個人情報を入力しており登録に手間がかかっていました。これをAI解析で自動化することで、レンタル現場のスタッフ様の手間を劇的に削減し、誤入力によるトラブルも一気に減少させることができました。現場から直接感謝の声をいただいた時は本当に嬉しかったですね!
Q. 受託開発の経験が、今のKeyKey開発に活きている場面はありますか?
めちゃくちゃ活きています!前職の師匠(メンター)が非常に厳しい方で、コードのインデントや改行の細部、そして例外処理やテストマトリックス作成に対して一切妥協を許さない人でした。
しかし今、品質が即トラブルに直結するIoT機器やシステムの開発において、「ここまでテストケースを網羅し切れていないとリスクがある」という高い品質基準が自分の中に根付いているのは、間違いなくあの厳しい経験のおかげです。
4. 組織風土とエンジニアへのメッセージ
Q. SESエンジニアのメンバーとの接点や、チームの雰囲気は?
非常に落ち着いていて、個々の専門性をリスペクトし合う環境です。例えば先輩エンジニアの方はチームの「博士」のような存在で、発言するたびに核心を突くアドバイスをくれます。また、客先でプロジェクト管理(PMO/PJPL)やデータベース構築などを手掛けるメンバーもおり、部会などで知見を共有し合っています。
領域は違えど頼りになる仲間が揃っており、若手でも「こうしたい」という意見を自由に言える風通しの良さがあります。
Q. 今後どんなエンジニアを目指し、どのような挑戦をしていきたいですか?
目指すは「プロダクトマネージャー(PdM)」、そして「ビジネス×技術力を兼ね備えたCTOのような存在」です!
最新技術だけを追いかけるのではなく、投資対効果や損益、商談スキルといったビジネス視点を持ちながら、自らも手を動かせるプレイングマネージャーになりたいです。建設業界はまだまだアナログでレガシーな課題が多く残っています。少子高齢化で現場の人が減っていく中で、私たちが作るITツールやIoTプロダクトで作業効率を高め、現場で働く人々の負担を軽減する社会貢献を果たしたいと考えています。
Q. 最後に、Wantedlyを読んでいるエンジニアの皆さんへメッセージをお願いします!
「指示通りにコードを書くだけの毎日に物足りなさを感じている」「もっとビジネスや顧客に近い場所で、自分の意見を反映させたプロダクトを作りたい」……そう思っているエンジニアにとって、ダイサンはまさに力を発揮できる環境だと思います。
私自身は、主体的にコミュニケーションを取りながら一緒に高め合っていけるエンジニアに来ていただけたら嬉しいです。言われた通りに作業をこなすのではなく、「もっとこうすれば良くなるのではないか」とお互いの考えや技術をオープンに議論し合いたいですね。
良い意味で熱くディスカッションを重ねながら、「より良いサービスや製品を作る」という同じゴールを目指す。それが結果としてお互いのエンジニアとしてのキャリア成長にも繋がると信じています。そんな姿勢を持った人と、ぜひ一緒に働きたいです!
【編集担当より:株式会社ダイサンのデジタル事業について】
株式会社ダイサンは、足場インフラ事業で培った強固な経営基盤のもと、「建設DX」を切り拓くデジタル事業部を展開しています。
私たちは自社IoTプロダクト「KeyKey」などの開発を推進すると同時に、SES事業を通じても多くのエンジニアが各現場で高い価値を提供しています。自社開発のノウハウや現場視点を持つダイサンだからこそ、SESエンジニア一人ひとりの技術や現場対応力を高く評価し、多様なキャリア構築を支える環境を目指しています。
伝統的なインフラ企業から、テクノロジーで現場を変える企業へ——。ダイサンはこれからもデジタル事業の可能性を広げていきます。