ドリームフィールズの社名ロゴタイプ・名刺のデザインが刷新されました!
今回は、ロゴタイプをデザインした林さん(BIZOUXデザイナー)と一緒にデザインの変更を進めた渡辺さん(人事労務部長)に制作秘話を伺いました!
-今回はどんなきっかけでデザインを変更しようとなったんですか?
渡辺:BIZOUX、GEM EDEN、AETHER、Cafe Fragrant Oliveといった各ブランドの成長にともなって、様々な方にドリームフィールズを知っていただく機会が増えてきたと感じました。そこでドリームフィールズらしさをロゴタイプでもしっかり表現したいと思ったことがきっかけですね。前回のロゴタイプ制作からもだいぶ時間が経過していたので、今のミッションだったり、私たちが大事にしている価値観を乗せたロゴタイプを作っていこうとなりました。
-そうだったのですね、林さんへのご依頼はどんなきっかけだったのでしょうか?
渡辺:林さんは弊社を代表するデザイナーなので、すぐに思い浮かびました 笑
ロゴタイプを通して何を伝えたいのか、私たちは世の中からどう認知されたいかといったことについては、事あるごとに経営と、あるいは各メンバーたちともディスカッションをしてきましたが、それを形にするということに関してはやっぱりクリエイターに頼りたいと思っていました。社外に依頼する話もあったのですが、ミッション・バリュー を作るときもそうだったのですが、ドリームフィールズに流れる空気感や大切にしているカルチャーを知っているメンバーから生み出されるものを大切にしたいとも考えました。
-林さんは、頼まれたときの心境はどうでしたか?
林:珍しいグラフィックの依頼でびっくりしました!ありがたかったです。渡辺さんからいただいたお題もとてもわかりやすかったです。
多様性をキーワードに、LGBTQ・国籍・年齢・男女関係なく社員を大切にしていく、多様性を持つ会社だということをどうやって示していくのか、がお題でした。依頼を通して、これからの会社の方向性やなにを大事にしていけばいいのかを理解することができました。
渡辺:けど、それをロゴタイプで表現するって難しかったですよね!笑
林:はい。笑 難しかったです。まずはフォントを探していくことからスタートしました。フォントも人の顔と一緒でいろんな表情があるんです。その中でドリームフィールズらしさを探していこうと思いました。キーワードとして「自分らしいもの」「一人ひとりの個性」がわかるようなフォントがいいと思っていました。
フォントも歴史あるフォントやエピソードがあるものであったり、いろんなものがあるんですよ。
渡辺:今回採用したフォント「Futura(フーツラ)」、決め手は?
林:歴史があるフォントから選んでいきました。字画や行間を調整するだけで違う表情がでてくるものがいいフォントだなと思っています。その中からアレンジしやすい、個性を感じるものを探していきました。まずは10種類に絞って、それも結構大変でしたが、そこから5種類に絞って、2種類にして、、としたんです。
★今回のロゴがこちらです!
渡辺:今回使用したフォントは1923年に制作されたんですよね。時を越えて残っているものは、伝える力が強かったりとかするのでしょうか?
林:渡辺さんに提案した2つのロゴタイプですが、まず今回採用されたフォントは100年前くらいのもの、もう1つは2、300年くらい前のものでしたね。私が面白いと思ったのは、100年前のフォントのほうなんです。すごく面白みがあって、今でも世界の有名ブランドに使われているフォントなんですよ。
歴史もあるけど、調整・アレンジ・加工がしやすいことにドリームフィールズらしさを感じました。元々、芯のあるフォントで個性はあるが協調性も高いようなイメージが、ドリームフィールズの社員らしいなと思って提案したんです。
渡辺:そうだったのですね。当社のプロダクトも流行りを取り入れつつ、長く使えるものを作ろうというのがドリームフィールズの特徴でもありますよね。フォントを選ぶときにも通ずるものがあるんでしょうか。
林:このフォントの名前は“フーツラ”。ラテン語で、未来という意味なんですよ。長く使い続けるという点がさりげなく合っていると思い、ロマンがあるなと思ったんです。
渡辺:これを聞いたときに震えましたね!未来に渡ってドリームフィールズが進んでいくことが連想されたんですよね。
林:はい、ドリームフィールズの“夢”と“未来”をかけたんです。2つ提案していましたが、実はこっちの案が私の推しでした!笑
渡辺:提案の前にこっちがオススメですってお話してくれましたもんね。笑
林さん的には、フォントから多様性をどう表現したんですか?
林:欧文書体のフォントには、大きく分けてセリフ体とサンセリフ体があります。今回はセリフ体、サンセリフ体から各1つずつデザインパターンを提案させていただきました。私が選んだセリフ体のほうはクラシックで正統派なものだけど個性的に見えるフォントで、海外の有名ファッション誌や映画のポスター等でよく使われています。けど、個性を強調しすぎて、逆に個性がなくなると感じてしまうこともありますよね。
もう一つ提案したサンセリフ体の“フーツラ“のほうが、パッと見えて、長く使える書体で馴染みやすくていいじゃないかと思ったんです。個性が強いことも多様性の一つですが、そうではなく、会社のメインはやはりブランドなので、ブランドロゴを引き立てるような、ブランドロゴとの相性がいいほうがいいなとも思いました。サンセリフ体の馴染みやすさとブランドロゴをひきたてる要素が多様性を意識した点ですね。
渡辺:個性を出す側面もありながら、一方で色んな人も受け入れられる一般的な部分のバランスを考えられたんですね。
林:はい、デサインも極端になると一時的には目立ちますが、長く続けられないし、飽きられてしまうと思います。今回は、長く使いつづけたいものであったらいいなと考えました。長く使える品質のいいものを使いたい、たまには奇抜なものもほしいですけど。笑
渡辺:すごく納得感がありますね。個性もとても大事だけど、会社には色んな人がいていいんだよというような。個性というと、奇抜とか尖っているようなイメージがあるけど、日々淡々と仕事をこなすことも、そういうこともその人の個性ですよね。ただ尖っているだけではない。
林:そうですよね、落ち着いている人こそ個性があると思いますね。最初は、気づかれてないかもしれないけど付き合いやすい、一緒に仕事したいとなりますよね。人としてもモノでも通ずる部分ですよね。
渡辺:林さんは、デザインをするときに気をつけていることや大事にしていることはありますか?
林:デザイナーとして、自分のデザインを見てほしい気持ちがあると思いますが、独りよがりにならないということを大事にしています。会社という団体に所属している以上、自分の最善を尽くしますが、自分がどう思っているかよりも相手がどう思うかが大事だと思っています。だから、私、色んな人に意見聞くんですよね。
渡辺:ものを作る時って、自分が良いと、誰かの良い、このバランスをとる事って難しくないですか?
林:難しいですね。今回渡辺さんに提案するときも私、自分のオススメの話しちゃいましたよね。笑
渡辺:そうでしたね。笑
林:自分の意見も言いつつ、客観的な目線を忘れたくないので、軽く相手に打診をして、意見を取り入れていくスタンスです。必ずどう思うか聞いて取り入れるようにしています。
渡辺:なるほど、林さんは以前からそういうスタイルなんですか?
林:私は、グラフィック・エディトリアルを学んだあと雑貨類のプロダクトのデザインをしていました。雑貨のデザインを行うことは平面図形を立体物にすること。デザインを創っていくなかで、そのモノの使いやすさや機能性が大事だということを学びました。「これ可愛い、かっこいいから売りたい!だけでは納得してもらえません。なので経験上、話し合いをしてつくっていくスタイルが身についていますね。誰かが使ってくれる、相手が評価してくれることが前提にありますね。
渡辺:なるほど。ちょっと話が戻りますが、今回ロゴのカラーはグレーになりましたよね。これはどんな思いからなんでしょうか?
林:今回のグレーは、おしゃれ・洗練されていてスタイリッシュ、都会的なイメージがあるなと思いました。最初は、都会的な要素がドリームフィールズに合うなと思い、そして先程も話したように主役は個々のブランドだと思うので、社名ロゴタイプはサポート、引き立てるようにしたい、その点にも合うなと考えました。淡いペール感のあるグレーではなく強みのある濃いグレーにしたのは、淡すぎるグレーは、ちょっとか弱い、甘すぎる印象になるなと思ったからです。
渡辺:グレーは、か弱さを超えると洗練さに変わるんですね。
林:モノクロのものは、濃淡がはっきりしていてかっこよく見えますよね。ノーマル黒でもいいなと思ったのですが、ノーマルすぎるかなと。しかし、情報を読み取ってもらうには、黒がいいと思って名刺では黒にしています。
★名刺のデザインはこちらです。
渡辺:ドリームフィールズは都会的とおっしゃっていましたが、都会的と思う部分ってどんなところからですか?
林:ドリームフィールズは、すごくいいものをつくっている、こだわり抜いているっていうイメージがあります。ジュエリーやバッグのデザインも都会的。あと、オフィス・社員もとてもおしゃれですよね。
渡辺:林さんのいうおしゃれな人って?
林:芯がある人だと思っています。
渡辺:林さんらしい返答ですね。ドリームフィールズはそんな人が多いですか?
林:そうですね。ドリームフィールズの同僚は、芯をもっている、自分のポリシーを持っている、ブレない、軸があるイメージがとてもありますよね。芯があってかっこいいなと思っています。
渡辺:ドリーム「スペース」フィールズにしましたよね!あそこもこだわりがあったんですか?
林:はい!今まではつながってたので、少し不明瞭で、幼く見えるかなと思いました。
渡辺:つながってることは、海外の人からみるとどうなんですか?
林:造語のような印象で、違和感と読みづらさがあるかなと思います。
渡辺:そうなんですね。日本だけではなく海外へのビジネス展開も加速していきたいという思いもありますよね。ちなみにロゴって、変わっていくものなんですか?
林:ロゴは変わっていくものです。ラグジュアリーブランドも最近ロゴを新しくしていますよね。ブランドは生き物なので、世の中に合わせて変わっていくべきものだと考えています。
時代に合わせたカスタマイズ化も大事です。届けたい相手のことを考えていきたいですね。
渡辺:やっぱ林さんの中には、相手の目線がいつもありますね。
林:他人思考になってしまいますけど、ちゃんと芯もありますよ!笑
渡辺:林さんもかっこいいです!笑
長く使ってほしいというのは未来永劫使ってほしいではなく、タイミングがくればもちろん変わっていくものってことですね。
林:はい、もちろん変わっていくべきものだと思います。時代に求められるように変わって行くべきですよね。例えば、女性は可愛いピンク!みたいなキャッチは今の時代にあってないですよね。
渡辺:今林さんにお話していただいたことは、会社の進みたいと思っている方向性が凝縮された話かなと思いますし、スタッフのみんなも毎日思っていることかなと思います。プロダクトを創っていく、世の中へ提案していくことで、込められた思いを一緒に実現をしていこうと思ってもらえると嬉しいですね。
林:そうですね!そして、未来に向けて頑張るけど、今が大事ですよね!
渡辺:未来にむけて「こうありたい」、ではそのために今私達はなにをするのかということですよね。
ドリームフィールズはまだまだこれからの会社なので、会社と“私”は別にならずに、声をあげたら届くので一体感をもってやっていけたらいいですよね!
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渡辺さん、林さんありがとうございました!
ロゴのデザインから、会社の未来にかけて。
ロゴを見たときに、こんな思いがあったことを思い出してもらえると嬉しいです。(加藤)