今回はゴーレムのフロントエンドエンジニアである島村倖永さんにお話を聞いてきました。かつて建設業界で防水塗装の仕事に携わり、その後IT業界へ転身。受託開発の会社で経験を積んだのち、「自社でサービスを育てられる会社」を求めて転職活動をする中でゴーレムと出会います。今は図面チェックや工程表など、建設業界特有のUIづくりに取り組む島村さんに、入社の経緯から仕事のリアルまでたっぷり伺いました。
建設業界から転職、そしてフロントエンドエンジニアへ
── いつ頃入社されて、今どんなお仕事をされているか教えてください。
入社したのは2025年7月で、今は9ヶ月目くらいです。
エンジニアとしてはフロントエンドエンジニアという役職で、主にユーザーが触るUI画面側の実装を担当しています。
── ゴーレムに入る前は、どんなお仕事をされていたんですか?
前職もエンジニアとして仕事をしていましたが、ゴーレムのように自社でサービスを提供する会社ではなく、いろんな会社のサービス開発やウェブサイトの構築をお手伝いする、いわゆる受託開発の会社でした。
6〜7年くらいずっとその働き方をしていて、それはそれで楽しかったんですけど、受託開発だとサービスがリリースされたタイミングで開発したものを会社さんに引き渡して、実際のプロダクトはその会社さんの中で運用されていくことが多いんですよね。
そうではなく、長期で改善したり運営していったりする仕事の仕方にちょっとシフトしてみたいなと思うようになりました。
── 自社開発の会社を探されていたんですね。ちなみにIT業界に入る前は、どんなお仕事をされていたんですか?
実は建設・建築業界で働いていたんです。防水塗装といって、家のベランダとかにあるグレーとか緑のゴムみたいな質感の下地を塗る仕事をしていました。
元々建設・建築業界にいたので、そこは今回転職を考えたときにも興味を持ったきっかけの一つになっています。
「人の生産性を上げるサービス」を軸に会社を探していた
── 自社開発の会社を探す中で、どんな軸で企業を見ていたんですか?
自社開発かどうかというのが一番の軸にありつつ、もう一つ意識していたのが、すでにあるプロダクトと似たような機能を作っている会社は除外していました。
あとは、エンタメ系のサービスを提供している会社も対象から外していましたね。興味がないわけではないんですけど、自分が仕事としてやらなくてもいいかなという分野だったので。
実際の仕事の現場で使われて、業務そのものの生産性を上げていくようなサービスを開発している企業さんを中心に見ていました。
── ゴーレムはどうやって知ったんですか?
スカウトをいただいて、そこからやり取りが始まりました。
以前、建設業界で防水塗装の仕事をしていたと言ったのですが、ゴーレムのホームページを見てCO2の排出量を計算するという内容を見たときに、「確かに建設業界って結構レガシーで、ITツール導入してもうまく使いこなせていないことが多い」というのをなんとなく知っていたので、その課題感がすっと入ってきたところがあります。
ちょうど転職を検討していたタイミングだったので、そのまますぐ応募しました。
ゲームの話で盛り上がった、緊張しない面接
── 応募後の選考はどんな流れでしたか?
すぐに面接に進みました。
最初の面接は開発責任者の方お一人とで、どういう働き方をしたいかというところを聞いていただきました。
技術系というよりは、会社に合うかどうかのマインド的な部分や、今どういうフェーズの会社を目指しているのかというところを中心に聞いていただけたので、結構安心したのを覚えています。
── 代表とも話されたんですよね?
はい、2回目の面接で代表とも話しました。
最初に面接したとき、自分がゲームを結構やるんですけど、たまたまやっていたゲームを代表がご存知だったので、その話で結構盛り上がって和やかな感じになったんです。
そんなに緊張した覚えはなくて、楽しい面接だったなという印象です。
── 選考が進んでいく中で、他に受けていた会社もあったんですか?
はい、他にも面接を受けている会社はありました。
医療系だったり、デリバリー系だったりする会社です。
ただ、そうした業界は経験がないので、なんとなくこういうことをしていて、こういう困りごとがあるんだろうという想像はつくものの、あまりイメージが湧かなかったんですよね。
それに比べると建設業界は自分の中でもイメージが湧いていて、多少なりとも課題感がある業界だったので、それが一番フィットしそうだと感じてゴーレムに決めました。
── 他社と比べて、ゴーレムのここが良かったなと感じた点はありますか?
他社さんと比べて、雰囲気は良かったなと思います。
他に受けていたところは結構規模の大きいところだったので、あまり踏み込んだ話ができない空気感がありました。
ゴーレムについては踏み込んだことを聞いても嫌な顔をされるわけでもなく、普通に答えていただけたなという印象があります。
スタートアップなのに、無理して働く空気がない
── 実際に入社されて、思っていたのといい意味で違ったなというポイントはありましたか?
前職もスタートアップ系の企業で、人が少ない分、何でもとりあえずやるという働き方が普通だと思って入っていたんです。
なので、残業してでも何とか仕事をやり切るみたいな空気感があるだろうなと思っていたんですが、ゴーレムにはそれがなくて、そこはいいギャップでしたね。
── そういう雰囲気は今も感じていますか?
はい。もしかするとビジネスサイドだと多少違う空気があるのかもしれないんですけど、自分は入社してからそれを感じたことはないです。
エンジニアはリモートのメンバーが多いというのもあるかもしれないですが、少なくともエンジニアのメンバーの間では、誰かが遅くまで働いているから自分も働かなきゃいけない、みたいな空気は全くないですね。
工程表は下から積み上がる。──建設業界特有のUIを作る
── 具体的に、今どんなプロダクトを作られているんですか?
どこまでお話しできるか難しいところもあるんですが、ゴーレムとして基本的にメインで作っているのは、AIとかで計算されたデータや入力されたデータを表みたいな形で表示するアプリケーションです。
ただ、ここ半年くらい自分が担当していたのはそこから少し離れていて、PDFで作成されている図面のデータをアプリケーション内に取り込んで、その図面に対して間違いがないかをチェックしたり、図面自体にコメントを入力できたりする機能を作っていました。
もう一つ大きいもので言うと、工程表というプロダクトです。
各工程のスケジュールを入力していくもので、建築特有の「この工程が完了しないと次の工程に進めない」という関連性を分かりやすく表示するアプリケーションを作っていました。表示もですし、入力もやりやすくできるようにというところを意識して作っています。
── フロントエンドという立場では、どんなところが難しい作業になるんですか?
フロントエンド側ではどちらかというと、もう整えられた状態のデータが渡されてくるので、それを建設業界の人が違和感なく表示された画面を見たり操作したりできるようにするというところを一番考えます。
表示内容や操作性は対象にしているユーザーによって結構変わってくるので、ヒアリングをしながらどういう形を取っていくのが一番いいかを決めたり、相談したりしていくという部分が重要になってくる役割ですね。
── 建設業界特有の仕様で、印象に残っている具体例はありますか?
建設業界以外の一般的なスケジュール表だと、古い日付が上から入っていって、下に向かって新しくなっていくことが多いと思うんです。
でも建設業界は物を下から積み上げていく文化があるので、工程表も左下から新しいもの、右上に行くほど古いスケジュールが表示されるようにしてほしいという要望があって、それが結構直感と異なっていたのが印象に残っています。
一般的な感覚だとそれでいいんだっけとなってしまうんですけど、建築の監修的な視点からするとその方が見やすいということのようでした。
── そういう業界特有の仕様は、どうやって把握していくんですか?
実際に出来上がったものをお客さんに触っていただいて、その意見を元に修正できる部分は修正していきます。
ただ、お客さんの意見をそのまま反映して修正すると、本当に達成したかった目的はそれじゃなかったということが多々あるので、話を聞いた上で「本当はこの操作じゃなくてこちらじゃないですか」という提案をこちらからしていく、という進め方をしています。
ヒアリングをして改善を繰り返していく作業ですね。
ユーザーによって「感じ方」が違う面白さ
── フロントエンドを作るという作業で、どんなところに面白みを感じますか?
自分の場合は、意見の違いみたいなところが出てくるのが面白いなと思っています。
同じものを作っていたり触っていても、業界やその人によって感じ方が違ったり、求めているものが違ったりするので、そこをうまく汲み取って、いろんな人が使いやすいものの形にしていくというところに面白さを感じます。
── そこに面白みを感じられるのは、これまでのご経験による下地があるからだったりするんですかね?
純粋に、何かを作ったり仕組みを変えたりして人に喜んでもらえるのが好きだから、というのが一番大きい気がします。
あと、元々ゲームが好きで、ゲームってユーザーに操作してもらうことが多いものだと思うんですけど、より良い体験をユーザーに対して与えるというのを、ゲーム以外の仕事として実現できているのがフロントエンドなのかなと思っていて、そこが面白いのかなと思います。
うまく説明できないんですけど。
── ゲーム好きという感覚は、実際の仕事の中でも活きていたりするんですか?
それはあると思います。
僕、よくゲームの運営に要望を送っちゃうタイプなんです。
今の仕事だと、そうやって思ったことを自分の手で画面に落とし込んで、実際に形にできる立場にいるので、そこにやりがいを感じていますね。
リモート中心のチームで感じた距離の近さ
── ゴーレムの職場環境や雰囲気について教えてください。
自分は基本リモートなのでリモートの雰囲気で言うと、エンジニアはそこまで積極的にコミュニケーションを取る機会があるわけではないんですけど、新しい技術や気になる技術があったら結構Slackに上げてみたりとか、プロダクトに問題があったり何かしら問題を発見したらすぐ報告できるっていうような文化はあるかなと思います。
── 対面で会う機会はあるんですか?
先日、初めて東京で全社集会があって、ビジネスサイドのメンバーとも対面で会いました。
結局入社してから出社はしていなかったので、それが初めての対面でしたね。緊張するかなと思っていたんですが、そうでもなかったです。
その場の雰囲気もすごく良かったので。
── 働きやすさという意味では、どう感じていますか?
自分は働きやすいなと思います。周りの皆さんもいい人が多い印象がありますね。
仕事の進め方について指摘をいただくことはこれまで1、2回くらいありましたけど、それも全然アドバイスの範囲だと思っていて、嫌な印象を受けたことはないです。
強いて言うなら、コミュニケーションを取れる機会がもう少しあったら嬉しいなとは思いますけど、それはリモートなので仕方ない部分もあるかなと思っていて、そんなに不満というわけでもないです。
建設業界の中でこそ、確かな新しさがある
── ゴーレムや今の仕事において、今後のビジョンはありますか?
正直そこまで深く考えているわけではないんですけど、まずゴーレムがいろんな会社でもっと使われるようになってほしいというのがあります。
プロダクト自体がもっといろんな会社に広がっていってほしいというのが一番大きいですね。今後のキャリアも、フロントエンドエンジニアに限らず、お客さんの体験をよくできるような仕事を引き続きやっていきたいなと思っています。
── ゴーレムで作っているアプリを、島村さんはどんな風に捉えていますか?
建設業界という範囲で見ると、すごいものを作っていると思っています。
ただ、フロントエンドという分野だけで見ると、パッと見の派手さはないんですよね。
建築や建設に馴染みがない人からすると、一見Googleスプレッドシートのように映るかもしれません。でも、そのシンプルさこそ、建設業界の人が違和感なく使えるように考え抜いた結果でもあるので、パッと見の派手さはなくても、確かな手応えのある仕事だなと思っています。
こんな人と一緒に働きたい
── どんな人がフロントエンドの仕事に向いていると思いますか?
まずフロントのメンバーがまだ数が少なくて、実際フロントメインでやっているのが自分と、あと業務委託の方がもう1名いるだけなんです。
なので、一番は元々フロントエンドが好きだったり、ホームページやウェブアプリのUIデザインとかに興味がある人が向いているんじゃないかなと思います。
あとは自発的に提案できる人ですね。人数が少ない分、自分から変えたいものがあれば提案できる人だといいなと思います。
── そういう提案力が求められる雰囲気なんですか?
そうですね。あとは単純に、フロントエンドって正直、見た目が悪くても機能はしちゃう分野なんです。
お客さんと話したり社内のメンバーと話している中で、「ここは直した方がいいんじゃないか」って違和感を感じ取ったら、その違和感がなぜ生まれているのかをどんどん提案したり発言していける人の方が、多分楽しく仕事できるんじゃないかなと思っています。
── 最後に、フロントエンドでの入社を検討している方へメッセージをお願いします。
今の仕事の仕方に悩んでいて、より人に寄り添ったものを作りたいと思っている人がいたら、ぜひ来てほしいなと思います。
防水塗装の仕事で見てきた建設業界の課題感を、島村さんは今、フロントエンドエンジニアとして形にしています。下から積み上げる工程表のような、業界ならではの「当たり前」に寄り添いながら、ユーザーが使いやすい画面をひとつずつ作り上げていく。派手さはなくても、確かな手応えのある仕事です。より人に寄り添ったものを作りたいと思っている方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう。