多くのひとの人生が変わった3月11日。
だからこそ、毎年この日は、歩みを止めて、荷を下ろし、
これまで歩んできた道を振り返る日にしよう。
自分の想いを整理し認めたり、大切な誰かに想いを馳せられるように。
そしてまた始まる新たな日々を歩むための1日にしよう。
地震・津波・原子力災害に伴う避難生活を経験した楢葉町として、
楢葉に、浜通りに、福島に、日本に、世界に、
そしてこれからを生きるひとに伝え遺したいメッセージは何なのか。
私たちの関心が薄れつつある今だからこそ、改めて考えたい。
3月11日だけ何かを考える・行動するのではなく、
残りの364日に心に留めておいてくれるメッセージを発信しよう。
そんな想いで2022年度から3月に合わせた企画展として『3.11特別企画展
みちのうえ-立ち止まる、振り返る。また 歩き出す。』を開催してきました。
● あの日の記憶と、ごはんの話
”ごはん”は暮らしにおいて大切な要素のひとつ。
ある日突然始まった長期にわたる避難生活において、”ごはん”にまつわる記憶がのこっている方も多くいます。手を差し伸べてくれた人の温かさ。避難の中でのささやかな贅沢。家族を想い、ごはんをつくることができる当たり前の幸せ。皆さんのあの日の”ごはん”に関する思い出やエピソードを集めました。
● 最初に持ち出したもの展
数日の避難で帰れると思っていた あの日。楢葉から避難した後、一時立ち入りなどで最初に自宅に入った際に家から持ち出したものに関する記憶を集めました。
衣類や印鑑、位牌など、人によって最初に持ち出したものは様々。「最初に持ち出したもの」に焦点を当てることで、地域の方々が「本当に大事なもの・のこしたいもの」を紐解きました。あの日、何を想い、何を未来へ繋ごうとしたのか。ものに宿る物語から、一人ひとりの心を見つめ直す展示となりました。
● ならは31人の”生”の物語
楢葉町と繋がった大学生が2015年から制作している「ならは31人の“生”の物語」。
避難指示解除や仮設住宅の終了、学校再開など、楢葉町が目まぐるしく変わり続ける中で、生活を送る一人ひとりの生の声を綴り、ポスターとして残してきました。
写真には映らない ここで暮らす人々の想いや声を展示しました。
震災によって町内の景色が劇的に変化しました。あった建物がなくなり、田んぼだった場所に商業施設ができました。
そんな変化が大きい地域だからこそ、楢葉町特有の経験や記録、一人ひとりの物語を後世に伝え遺し続けたいと思っています。