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スイッチサイエンスの製品ができるまで

スイッチサイエンスでは仕入れ品だけでなく、自社オリジナルのハードウェア製品を作って販売しています。比率としては仕入れ品10に対してオリジナル品は1というところですが、スイッチサイエンスが単なる「仕入れて売るだけ」の会社ではなく、きちんとした技術力と業界知識を持ち合わせている会社であることを証明する重要なパートを担っています。

さて、ご挨拶が遅れましたが私は九頭龍と申します。スイッチサイエンスのハードウェア開発チームを統括しています。今回ここでは私たちが普段どのようにオリジナル製品を作っているかを、いくつかのパターンに分けて紹介したいと思います。

九頭龍 雄一郎

1978年東京都生まれ、IoTのプロフェッショナル。シリコンバレーのスタートアップから日本の大企業まで幅広く経験。2019年に株式会社スイッチサイエンスの取締役に就任、ハードウェア開発部門の統括を担当している。しかし根っこは単なる『tech geek』で、自作が大好き。常にテクノロジーで何かを便利にしたり楽しくしたりすることばかり考えている、4児の父。


メンバー個人の想い

スイッチサイエンスのエンジニアリングメンバーは大抵みんながなんらかのGeek(=オタク)です。私はチームを管理する立場にあるため定期的に1on1をします。その時に必ず聞くようにしている質問が「最近プライベートエンジニアリングしてる?」です。

まぁみんな語る語る。(笑)それぞれがそれぞれの興味の領域の話をしてくれて会話が弾みますし、私にとっても勉強になることが多いのです。そしてそれらはほとんどの場合で商品や商売に直接結びつくものではありませんが、たまに「そのまま商品にできるんじゃない?」あるいは「それ作ってMaker Faireに出してみない?」なんて話になります。

スイッチサイエンスの製品は小規模なものがほとんどです。一年かかるようなプロジェクトは滅多にありませんし、売価で数十万円になるようなものもありません。そのため「低リスク・低コスト・低工数」つまり「ひとりで作って出してみちゃおうよ」と言えるものがほとんどなのです。このある種の領域的な割り切りはスイッチサイエンスの自由な開発スタンスに大いに反映されているように私は思います。


ポジションの穴埋め

開発者であれば誰しも、市場に存在する製品を見て「かゆいところに手が届かない!」と憤ったことがあるのではないかと思います。私たちも開発者ですのでそれに直面します。直面した時は「自分たちで作れないか」と考えます。そして自分たちにできそうでかつユーザーメリットがあればそれをやります。

スイッチサイエンスはあまり激安とかで製品を作るのが得意な会社ではないので、値段で空いているポジションを取りに行くようなことをすることはほぼありません。それよりも「無い」とか「足りない」とか「こんなにいらない」というような率直なニーズを狙ってポジションを埋めに行くことを信条としています。


〇〇使ってかないと

スイッチサイエンスが単なるメーカーと異なる点は、冒頭にも書いたように仕入れ品が存在するところです。仕入れ品は多岐に渡り、筐体や稼働部品なども含んだ完成品もあれば、基板だけの製品や単体の部品などもあります。そのため、たまに「これを使っていかないと」「これを売っていかないと」ということが起こります。これは別に特段悪いことでもなく「商品を仕入れて売る」ということをしていたら当然の成り行きです。そのような状況でも開発チームの出番が回ってきます。特定の部品を売るために関連商品をラインナップ化して作ったり、特定の基板やモジュールを使った作例を作ってみて、そしてそれの評判が良ければ製品にしていったりします。

この時、非常に有意義なことが起こります。私たちの商品開発のスタイルは基本自由ですが、あえて制約条件が入ることで「この製品のバリューや差別化ポイントは何なのか?」とメンバーたちで知恵を寄せ合って考えます。その結論を得るためには他社製品を調べることも必要ですし、技術要素を深掘りして理解する必要があります。そして結論として方向性を得た時には、もちろん達成感やスッキリした気持ちもありますが、業界理解に対する解像度が一段上がっているのを感じることがあります。こういうイベントは時に重要だと感じます。

企画倒れになった基板を売るために製品を考える、なんてこともありましたね。そしていざ無理くり売り出してみたらそれが好評を博してしまったりして。(笑)市場というものはなかなかそう簡単に読めるものではありません。私たちには常に勉強が必要です。


どこにコミットしていくかという判断

定例会やSlackなどでよく議論が発生します。「この技術ってどうなんだろう?」そういった類のものです。メンバーはみんな知識豊富なエンジニアたちですのでディスカッションは盛り上がります。それでも、業界が二分三分されていたり、新興勢力の伸びが読めなかったり、いまいちハッキリとした方向性が見えてこないようなテーマも多くあります。

そのような時は責任者として私が大ナタを振るいます。「これはやらない。こっちをやる」とコミットを決断するわけです。私たちはそこまで多くの開発メンバーを抱えているわけではなく、できることは限られています。そのためあれもこれも手を出してしまって回らなくなるのを避けるためにフォーカスを絞る必要があるのです。

スイッチサイエンスの製品ラインナップを見ていて「なんで〇〇はスイッチサイエンスにないんだよ!」とご不満に思うことがあったとしたらひょっとしたらそれは私の大ナタのせいかも知れません。ここでお詫びします。

以上、簡単ではありますが「うちでどういう風に製品作られてるかなぁ」と思い浮かべながらツラツラと紹介させていただきました。スイッチサイエンスという会社を理解していただく上で何かの助けになれば幸いです。

そんなスイッチサイエンスのGeekなチームの一員になってみませんか?是非お気軽に「話を聞きにいきたい」ボタンよりエントリーしてください。我こそは!という方のご応募をお待ちしております!

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スイッチサイエンスは、電子部品を小型のプリント基板に搭載したモジュールを開発、製造、または国内外から調達し、ECサイトで販売する事業を行っています。 2008年、創業者であり現社長である金本が、Arduinoという当時まだ日本で流通していなかったマイコンボードを個人的に輸入した所から始まりました。単に1個だけ買ってくるのでは、送料がもったいないので、少し多めに買って欲しい人に分けようと考えたのです。創業当時のスイッチサイエンスは、なんと金本宅のクローゼットの中の「アマゾン箱」。そこから年々規模を大きくし、今では何千種類もの商品を取り扱うショップへと成長しました。 2021年4月には、親会社からSTEM教材事業、IoT開発協力事業を取得したことにより、これまで行ってきた電子回路モジュールの領域に加え、その入口としてのSTEM教材とその発展型のひとつとしてのIoT製品の領域へと事業分野を大きく広げました。 【電子回路モジュール事業】 https://www.switch-science.com/ 電子回路モジュールを開発、製造、輸入、販売しています。設計情報が公開された「オープンソースハードウェア」の分野では、国内の業界をリードしています。 【STEM教材事業】 https://switch-education.com/ 小中学生を中心とした子供とその教育者に向けて、STEM教材を開発、製造、輸入、販売しています。BBC micro:bitの正規代理店のひとつとして、国内でのローンチと普及を支援しています。この事業は100%子会社である株式会社スイッチエデュケーションで行っています。 【IoT開発協力事業】 https://iot.switch-science.com/ 電子工作、オープンソースハードウェア業界をリードする知見を活かし、ハードウェア製品をキーとする事業を行う企業さまに向けて、ハードウェア、ファームウェア、アプリ、サーバソフトウェアの開発、試作、製造のお手伝いをしています。
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