すららネットでは、日々教育のあるべき姿、未来の姿を追求しています。そんな現場の最前線の取り組みをシリーズでご紹介していきたいと思います。
未来のリーダーを育成する「すららアクティブ・ラーニング」イベント
現在では、ほとんどの学校が「アクティブ・ラーニング」を授業や課外活動になんらかの形で取り入れ、積極的に実践しています。しかし一方で、ひとつの「教室」という場で、同じ地域に暮らす同じ年の生徒がいつもの先生と向き合う、という制約の中では、社会に出てから必要になる「異質な他者と、協働で答えのない問題を解決する力」を身につけるのは難しいと考えます。
「ICT」を一つのキーワードにすることで、世にないアクティブ・ラーニングの場づくりができるのではないか?と考え、すららネットが5年前から開催しているのが、小学生~高校生を対象とした「すららアクティブ・ラーニング」イベントです。約4か月間、ひとつの社会課題解決にちなんだテーマ(例. テクノロジーの力で地域を活性化するアイデアを考案しよう)のもと、参加者の子どもたちがさまざまな活動に取り組むイベントです。
SNSで社会課題について議論し、テレビ会議でまったく離れたところにいる人とグループワークを行う
「すららアクティブ・ラーニング」がユニークなのは、ICTツールを活用して、地域も学年も超えた協働学習を実現している点です。たとえばイベントの序盤では、全国の参加者が専用のSNS上でディスカッションを重ねながら考えを深めます。(今年度議題例. 地域が活性化しているとはどういう状態?)
(誰かの投稿へのリプライが枝葉のように広がり、議論の流れを可視化できるツールです)
またイベントの中盤ではテレビ会議システムで全国の参加者を結び、地域も学年もまったく違う初対面の参加者同士がグループワークに取り組みます。初めはおそるおそる発言していた子どもたちも、後半になると盛んに自分の意見を言い合い、終了後は口をそろえて「初めて会う人と議論するのは貴重な経験で、楽しかった!」といいます。
そして参加者は、ここまでの議論や経験を振り返りながら、学校や学習塾でグループを組んでレポート作成に取り組みます。それが優秀レポートに選ばれると、一堂に会してプレゼンテーション大会を行う、というのが「すららアクティブ・ラーニング」の流れです。
「社会」に出たときに活きる能力やリーダーシップを身につけてほしいという願い
グルーバル化、情報化が進む社会で、これからの時代を生きる子どもたちが身につけるべき力として「21世紀型スキル」が挙げられるようになりました。21世紀型スキルとは、教科知識やITリテラシーといった基礎力はもちろん、より高度な思考力、計画力、メタ認知能力、主体性、コミュニケーション力、社会への関心などをまとめた総称です。下のスライドは、イベント参加者の子どもたちにわかりやすい言葉でそれを伝えているときのものです。
こういった力はすでに、社会に出ると当たり前のように求められているものです。自分で答えのない問題に対し活動計画を立て、ICTツールを活用し、さまざまな人を巻き込みながらプロジェクトを動かす……。
実は「すららアクティブ・ラーニング」は、イベントのプロセス全体が「実社会で活きるスキルを身につける場」となっています。もっと言うと、答えのない問題としてイベントでは「社会課題」を取り上げることによって、まさに将来、社会課題を解決するリーダーシップをもった人財を育成しようとしているのです。
イベントに参加した子どもたちが、今学ぶ意味を自分なりに見出し、それをいつか社会に還元していこうというマインドセットをもってくれること。そして将来、急速に変わっていく社会のなかで、リーダーシップを発揮してくれることを願いながら、毎年運営にあたっています。