【SREのキャリアパスについて】ミッションは、組織全体の生産性を向上し、顧客価値を最大化させること
こんにちは!株式会社WiseVineの採用担当の鹿島です。
本日は、SREの北村さんにインタビューをしてまいりました。
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・WiseVineの強みと弱み
・価値発揮領域と価値発揮領域
・SREのキャリアパス
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についてお話しして参りますので、「SREとしてのキャリアを広げたい方」や「顧客価値を最大化させることに興味のある方」はぜひ最後までご覧ください。
SRE/北村さん プロフィール
東京工業大学大学院卒業後、ソフトウェアエンジニアとして、フロムスクラッチ(現データX)に入社。WEBマーケティングのMAの開発に従事。ToB SaaS の導入エンジニア/インフラエンジニア/スクラムマスターを経験。 その後、創業間もないビットキーに初期プロダクトローンチ前に参画。Go、GKE を利用した分散合意アルゴリズムを活用した認証認可のプラットフォームの開発に従事した後、Swift、Swift UI を用いた顔認証の iOS エンジニアとして従事。 また、SRE Team の立ち上げに携わり、ビットキーのプロダクト全体に対して、Embedded・Enabling SRE として活動。
入社の背景
鹿島:WiseVineに入社して何を成し遂げたいと考えていましたか?
北村:WiseVineに入社するまでは、主にベンチャー企業で働いており、社会貢献型のプロダクトにはあまり関わっていませんでした。しかし、自分自身の生活にも身近な公共や行政には元々興味があり、そういった分野で自分の経験を活かして、より良い社会を作りたいと考えていましたね。
鹿島:WiseVineのどこに面白さを感じましたか?
北村:他の人がやっていないことを選び続けた方が市場価値が上がると考え、あまり人の選ばない道を選んできました。Govtech業界は、周りで経験のあるエンジニアがいない業界だったので、その希少性には面白みを感じましたね。
また、基盤システムとして社会に与えるインパクトが大きい点も魅力の一つでした。
WiseVineの強みと弱み
「勝つしかない」という感覚
鹿島:「勝てるな」という確信はありましたか?
北村:WiseVineは現在、設立から5期目で、その間に何度かピボットしています。外から見れば上手くいかずに畳んでいるように見えるかもしれませんが、この中で、多くの種をまき、様々な関係性を築いてきました。ノリと勢いではなく、この領域でやっていく覚悟を感じましたね。
また、代表の吉本の「しつこさ」もポイントです。これはすごくポジティブな意味で、代表に粘り強さがなければ、会社を維持し、成長させることはできないと思います。
以上の点を踏まえて、WiseVineの場合、「勝てるな」というより、「勝つしかない」「みんなで勝つ」という感覚かもしれません。
今後の課題
鹿島:WiseVineの弱みはありますか?
北村:現状の弱みではありませんが、フェーズが変わるにつれて戦略をシフトしていけるかどうかは今後の課題になってくると考えています。
というのも、現在の0→1フェーズでは、ウェットに粘り強く売上を立てていくことが重要です。しかし、今後、1→10、10→100とグロースして行く際に、外に会社を伸ばしていくためには、もう少し広い視点で考える必要が出てきます。
現在の粘り強さを、フェーズに応じて、バランスよく調整できるかが重要だと思いますね。
価値発揮領域とチャレンジ領域
勝ち発揮領域とは
鹿島:北村さんの価値発揮領域を教えてください。
北村:基本的には、WiseVine全体のインフラとネットワーク周りの設計全般が価値発揮領域です。
具体的には、監視の仕組みの構築や、それに必要なTypeScriptやPythonでのコーディング、実際にデプロイスするまでのリリースやブランチ戦略の管理まで行っています。また、パフォーマンスの改善や負荷試験の実施など幅広く担当しています。
また、コスト周りも見ていますね。AWSなどのインフラコストやSaaSのコスト管理をして監視まで担当しています。加えて、セキュリティ対策として、脆弱性スキャンの実施や第三者機関への診断申請、そしてその結果をプロダクトチームに報告するなど、多岐にわたる業務を行っています。
チャレンジ領域とは
鹿島:北村さんのチャレンジ領域を教えてください。
北村:大きく3つのチャレンジ領域に分けてお話しします。
一つ目は、より顧客への価値提供に直接的に関与できるようなチームになっていくことです。というのも、SREチームが直接的に顧客に価値を提供するわけではなく、基本的にはプロダクトを開発チームメンバーに修正してもらう必要があるんです。
その中で、SREチームのアウトプットを開発チームが使いこなせていない部分もあるのが現状です。もちろんSREチームのアウトプットが正解でもないので、一緒に完成していけるような体制作りをしていきたいですね。
二つ目は、セキュリティをさらに強化することです。現在も十分なセキュリティ対策を行っていますが、さらに強化できるポイントがあると考えています。そのポイントを改善し、よりセキュアな環境にしていきたいですね。
最後に、WiseVineのプロダクトには、AWS上で構築している自治体向けのものと、デジタル庁のガバメントクラウドで構築しているものが2つあります。
ガバメントクラウドもAWSと実態は同じですが、2つのクラウドを同時にメンテナンスしていることがチャレンジ領域だと思いますね。
それぞれネットワークの経路も異なり、特に自治体の端末は通常のインターネットに接続ができないため、特定のネットワーク経路の設定が必要なんです。また、ガバメントクラウドも政府共通ネットワークを通じてアクセスする必要があります。これらのネットワーク経路の設計と構築まで行っています。
SREのキャリアパス
開発組織全体をマネジメントする
鹿島:6月からの新体制におけるスクラムマスター、Developing Resource Allocation Managerとは?
北村:開発組織全体のマネジメントをするポジションです。
まず直近としては、世の中的には、EMやスクラムマスターのような方々がやっているようなエンジニアの方々が気持ちよく働けるような環境を整えるようなことに関することであれば、全部やるって感じのポジションですね。
鹿島:Developing Resource Allocation Managerの北村さんに期待されている役割は何ですか?
北村:組織全体の生産性を最大化し、より効率的に顧客に価値を提供できる体制を構築することが一つのミッションだと思っています。
私のようにバックエンド、フロントエンド、iOS、SRE、スクラムマスター、さらに業務委託のマネジメントなど、様々な経験をしてきた人があまりいないという意味では、どんな人にでも寄り添えるところに強みを持っていると考えています。
組織全体を見なければならないポジションなので、必然的に様々なメンバーとコミュニケーションを取る必要が出てきます。そういった意味で、これまでの経験を活かして、それぞれのポジションに寄り添いながら、全体の組織全体の生産性を向上させることが期待されていることだと思いますね。
最後に
今後の展望
鹿島:最後に、今後の展望を教えてください。
北村:これまでのプロダクト開発は、顧客からの要望に基づいて作っている部分が多くを締めていました。もちろん、顧客が求めるものを提供することは、重要ですが、ただ要望に応えるだけでは将来的な我々のビジョンを全うする事は難しいと考えています。
今後は、メンバー同士で自発的な改善案などが飛び交うような組織作りを目指し、機能の共通化・標準化を促進していきたいと考えています。
結局はどこまで行っても顧客価値の最大化につながるのですが、顧客からの要望のまま開発を続けると、顧客の想像の範疇での価値しか生み出せないのでは、と考えています。自分たちが、顧客の持っている課題や知識を自ら取りに行き、その上で「こうした方が良い」という提案を続けていくことで、その想像の枠を超えた大きな価値を創出できる組織にしていきたいと思っています。
鹿島:北村さん、ありがとうございました!