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【採用人事】「1年で正社員が4倍に!」〜採用担当2名で採用単価を抑えた採用を成功させるまで〜
こんにちは!株式会社WiseVineのCHROの野村と、人事の平野と鹿島です。
現在、WiseVineでは、採用人事ポジションの募集を強化しています。
・採用活動で工夫した点
・採用広報で工夫した点
・WiseVineの採用人事として働く魅力
について、お話してまいりますので、「世の中に良いプロダクトを広める事業を採用側から支援したい方」や「採用人事として裁量を持って働きたい方」はぜひ最後までご覧ください!
野村 有希 / CHRO
青山学院大学卒業後、新卒でソフトバンクに入社。その後、リブセンスにてキャリアアドバイザーを経験。後のミクシィではDatingコンサルタントとして従事。2018年からはSun Asteriskにて1人目人事として人事部門の立ち上げから参画し、IPOを経験。エンジニア・デザイナー・PMなどIT職種の新卒採用、中途採用を中心に採用戦略からクロージングまで幅広く担当。前職SmartHRではリクルーターを担当し、2023年からWiseVineに参画。
平野 紗友理 / 採用人事
立命館大学を卒業し、2018年にレバレジーズ株式会社に入社しヒューマンキャピタル事業部で若年層特化のサービス(ハタラクティブ)の大阪支店立ち上げを経験。毎月約15名の入社を決定し、これまで約3000名ほどの求職者を支援。2020年6月には看護領域に関わり、同年12月に退職。その後、HR領域で独立し、RPOや人材紹介事業を中心に活動しており、2023年1月にWiseVineに参画。
鹿島 千裕 / 組織人事 、採用広報
立教大学を2016年に卒業後、株式会社リクルートスタッフィングにて法人営業と営業推進部(人材育成)を経験。その後フリーランスで独立し、食事指導×コーチングの仕事を行う。現在は立教大学にて、人・組織について学べる社会人大学院の立ち上げをしながら、2023年よりWiseVineに参画。
ー採用人事の募集背景
平野:WiseVineは、この1年間で大きく成長し、CHROの野村を含め、正社員の数は約4倍の50名の規模まで拡大を続けています。また、組織が拡大していく中で、もちろんプロジェクトの数も徐々に増えています。特に、市区町村向けにSaaSプロダクトを展開する中で、エンジニアやPdM、PjMなどの採用目標も高まっており、今いるメンバーだけでは対応が追いつかなくなっているため、新たに採用人事を募集しているという背景です。
ーWiseVineの採用の特徴
平野:大前提、WiseVineの採用難易度は本当に高いです。なぜ難しいのか、WiseVineの採用の特徴を3つご紹介します。
- 難易度の高い採用ターゲット
ほとんど市場にないようなフロントエンド・バックエンドのシニア層や、複雑なドメインにおいてプロダクト全体を見渡せるような上流工程の経験を持つデザイナー、財政課職員を採用してセールスになってもらうなど、難易度の高いターゲットの採用をしています。
- 短期間での採用
組織がどんどん成長していく分、急遽必要になる人材も多いです。採用難易度が高いターゲットを1ヶ月〜2ヶ月程度の短期間で採用するための施策を試行錯誤しています。
- コストを抑えた採用
代表の吉本が「採用コストを抑えて、その分のお金を今いる社員に還元したい。」という考えを持っているため、基本的にエージェントは使わず、コストを抑えて採用活動をしています。(2023年度の平均採用単価は90万円程度でしたが、2024年6月までですと、全ての流入チャネル含め、平均単価75万円程度です)
このような状況の中で、試行錯誤しながら挑戦することを楽しめる方にぜひ参画いただけたら嬉しいです!
採用活動について
平野:私が参画した約1年前は、プロダクトリリース前で正社員のエンジニアは2名。現在はエンジニア20名規模の組織まで成長しました。採用資料もない、ホームページも2年以上更新されていないような“何もない状況”から何をどのように取り組んできたのか。採用が上手く行っている理由をお話します。
ーカジュアル面談からの選考希望者50%
平野:プロダクトがまだ存在しない状態でも、カジュアル面談から選考に進んでもらえるよう、まずは候補者体験を設計し、それを踏まえて採用ストーリーを構築しました。その上で、候補者体験と採用ストーリーに基づく「採用ピッチ資料」を作成しました。
具体的には、ジョインしたてだった野村を中心にミッション・ビジョンの改訂を行い、代表の吉本やCTOの岡田に協力してもらいながら、WiseVineの良さを最大限に活かしつつ、ターゲットに刺さるような内容へ変更しました。主に、プロダクトを通じて実現できることや、社会へのインパクトなど、事業に懸ける想いをベースとしたピッチ資料を制作しました。この資料が完成したことで、カジュアル面談のアトラクトが高まり、選考への通過率が20%から30%へと向上しました。
さらに、底上げするために行ったのが、「候補者1人ひとりに合わせた意向形成を意識した会社説明の徹底」です。具体的には、機械的なカジュアル面談にならないよう、「面談を受けてくださった理由や現在の転職活動状況、今後希望するキャリア」などのヒアリングに時間をかけて、それぞれに合ったポジションや、魅力を感じるポイントを把握した上で、企業説明を行いました。
そして最後は、代表やCTOにカジュアル面談に積極的に参加していただきました。これは、特にシリーズAなどのステージでは、一つの効果的な戦略だと思います。
結果として、面談からの選考希望者は50%に達し、2人に1人が選考を希望するという数字を達成しました。
ー内定承諾率80%超え
平野:「内定承諾率を80%超え」のために取り組んだ主な戦略の一つは、「候補者一人ひとりに合わせたクロージングシナリオ設計したこと」です。
その中の打ち手の一つとして、適切なタイミングで「人事面談」を導入しました。主に、1次選考と2次選考の後に行い、「懸念を持ってること何なのか」「どこが最後の決め手になるのか」というように、フランクに話せるエージェントのような機能を人事に持たせました。「内定出たら入社しますか?」くらい、結構踏み込んで話を聞くような関係性を構築できるように意識していましたね。人事面談を導入してから、内定承諾率が80%に達し、良い時には90%まで上昇しました。
採用広報
鹿島:約1年前は、候補者の方がWiseVineのことを知りたいと思っても、どこにも情報が載っていない状態でした。そのような状態から、採用チーム全体で考えた「候補者の体験設計」に基づき、ホームページの情報は全て整理し、エントランスブックやnoteなどを通じて、弊社の求めるターゲットになる方が欲しい情報を得られる体制を作りました。
その結果、現在は「この記事を読んで応募を決めました」と言ってくれるような候補者が増えてきています。候補者に応募を決めてもらえる広報コンテンツを作る上で意識したことをお話します。
「共感して応募しました」と言ってもらえるコンテンツ作り
鹿島:どの会社にも“お客様(クライアント)が求めている情報”と“候補者が求めている情報”の間にギャップはあると思うのですが、WiseVineの場合、特に、“お客様である行政の方が求めている情報”と、“候補者が民間企業に求めている情報”の間のギャップが大きいと想定していました。
なので、採用広報については、ホームページと完全に切り分けて「エントランスブック」という形で候補者の方に会社の情報を届けてきました。この「エントランスブック」を通じて、上記で話していた「採用ストーリー」をポジション別に打ち出し、カジュアル面談に繋がったり、コンテンツを見て自ら応募してくださる方が増えるような工夫は常に意識してきたことです。
また、会社のカルチャーを発信することにも力を入れており、実際に選考に進んでくれる方の中にも記事を見て「カルチャーが自分に合っていると思った」と言ってくださる方もいます。
特に、選考を通過し採用されたものの、カルチャーマッチしないで退職してしまうようなケースはとても勿体無いと思っていて。「どのようなチームで、どのような雰囲気の中で働いているのか」「フルリモートであっても円滑なコミュニケーションを取るためにどのような工夫をしているのか」というようなプロダクトチームのリアルを発信することは効果的だと思いますね。
エントランスブックはこちら→https://misty-carbon-e1e.notion.site/WiseVine-08588566a15c465988084682dd4a4123?pvs=4
ー各ポジションの立場に立って候補者が欲しい情報を
鹿島:エントランスブックの中身の細かい設計では、一律の情報ではなく、各ポジションの立場に立って、候補者の方が欲しい情報を届ける意識をしていました。というのも、転職の際に求める情報って、各ポジションや、ご経験されてきた企業などによって全く異なるんです。なので、その情報を届けるのにふさわしいメンバーにヒアリングし、コンテンツ制作をしていましたね。
例えば、テックチームがどんな技術を使って、何を開発しているのかという情報はどの会社も載せていると思うのですが、それに加え、「どのような環境でどのようなコミュニケーションを取りながら開発しているのか」「メンバーにはどんな思考の人がいるのか」といったことを実際に働いているエンジニアにヒアリングし、なるべくリアルな生の声を発信していました。
また、デザインチームのコンテンツ作りで意識した点は「どんなツールを使ってどんな画面でコミュニケーションとっているのか」「1日のスケジュール」など、具体的な働き方が見えるようにしたことです。
この結果、記事を出してからの3ヶ月は、その前の3ヶ月と比べ、エントリー12名だったところから200名に。自己応募も2名から34名まで増加しました。さらにWantedlyのスカウト返信率が45%になったのも広報コンテンツを出したからこその結果だと思いますね。その結果として、採用コストは平均採用単価80万円程度まで抑えることができたので、その効果は絶大だと思います。
また、ターゲットが狭く絞られている中で、ターゲットに共感してもらえるようなコンテンツ作りを意識したことで、元々の採用決定率10%を下げずに採用人数を上げることができました。
テックチームの紹介ページはこちら
→https://misty-carbon-e1e.notion.site/WiseVine-Tech-dd7559ffad404701980b75ccc9ad0033?pvs=4
デザインチームの紹介ページはこちら
→https://misty-carbon-e1e.notion.site/WiseVine-Design-dbd1d5be19be4ce2b12c1c089fada24e?pvs=4
WiseVineの採用人事として働く魅力
働く魅力
平野:やってはいけないことは全くなく、母集団形成〜クロージング、採用広報など、採用に関わる全部を担っていただけるポジションです。いわゆる“採用のPM”のような、「誰をどこに面接配置したら良いのか」「どのタイミングで何を候補者にお伝えすると良いか」など、採用に関する判断をしながら採用活動をデザインしていくことができます。
また、経営陣と一緒にミーティングを行い、要件設定や採用戦略の立案も担当していただきます。経営視点で、採用活動を考え、実際の行動に落とし込んでいくというような採用人事としての基本的な力も身に付けていただけると思いますね。経営者視点で話さないといけない時もあれば、候補者視点に立って仕事をする必要があったりと、視点のシフトは大変ですが、ただの採用担当者を超えて、事業成長に不可欠な人材を獲得するために「いつまでにどれだけの人材が必要か」「その人数が本当に適切か」「要件は本当に合っているのか」など、要件定義から関わることができる大きな裁量は、とても魅力的だと思います。
私たち人事が、一番大事にしていること
平野:プロダクトチームと同等の解像度を持てるようにすること
平野:「人事だからわからない」というスタンスは嫌だと思っていて、プロダクトチームの仕事内容の解像度を上げるために積極的に動いています。具体的には、プロダクトチームの課題や、WiseVineと他社との違いなどを深く理解するために、面談に同席したり、スクラム定例に参加したりしています。プロダクトチームがどのように仕事をしていて、どんな想いで開発しているのかを知ったり、最近では、逆に、「もっとこういうチームにしたい」というような相談をしていただける機会も増えてきました。これは、ある意味信頼していただいているということですし、組織をより良くするために人事として何ができるかということを常に考えています。それが、結果的に「平野さんのカジュアル面談を受けて、人事(非エンジニア)でありながらプロダクトやプロダクトチームを細かいところまで把握されており、そういう組織は安心できると思い、選考に進むことを決めました」と言っていただけた時はすごく嬉しかったですね。
鹿島:候補者が惹きつけられる本質的な情報を収集し、伝えること
鹿島:メンバーと連携を取りながら、限られた時間の中でいかに多くの情報をキャッチアップできるかは常に意識していました。その中でも特に、「プロダクトチームはどのような人材を求めているか」「どのような記事が、求める人材を惹きつけられるか」は大切にしてきたポイントです。
また、WiseVineには、本当に素敵なメンバーが揃っているので、メンバーの魅力を生かしながら、その魅力を外部に発信していくことは意識的に取り組んできましたね。特にメンバーにインタビューする際は、大言を避ける謙虚なメンバーが多い中で、持っているスキルやビジョンを想いのまま、ありのまま存分に語ってもらえるような環境作りを大切にしていました。
最後に
WiseVineの採用のよかった点
野村:平野さんと鹿島さんで、ちゃんと役割分担ができていたのは良かったと思いますね。
組織人事である鹿島さんが採用広報に携わり、社員インタビューをする中で出てきた組織の課題感を平野さんに還元して、それが採用時の魅力訴求に活かされて。それを受けた候補者が入社後に鹿島さんと1on1をして、ギャップを埋めて、また平野さんに戻ってきてみたいな感じのサイクルが確立されていたんです。つまり、採用人事の平野さんは「社内で活躍することを見据えての採用」を行なっていて、組織人事の鹿島さんは「社内からどのように社外に売り込んで採用するか」を考えていたんですよね。
本来のミッションとしては、採用人事は社外のことを、組織人事は社内のことを見るという役割を担っているものの、実は考えていることは交差していたんです。交差していたからこそ上手くサイクルが回っていたのだと思います。
今後の展望
野村:今後やって行きたいこととしては、大きく3つあります。
・採用人事と組織人事の連携をさらに強くしたい
・採用広報をマーケティングとブランディングに分けて戦略から作って行きたい
・成功・失敗データをもとに、よりデータを活用した採用活動を加速させたい
一つ目は、「採用人事と組織人事の連携をさらに強くしたい」です。現在も、候補者体験を設計をした際に、入社して活躍するまでを、一気通貫でデザインしています。今後はさらに、最初に作った候補者の体験設計に基づいて、活躍人材から得た情報をもう一度、採用チームに戻して、「どういう人を採るべきなのか」「どういう人が活躍してるのか」を再考するといったサイクルを回し、採用活動をブラッシュアップして行きたいですね。
二つ目は、「採用広報をマーケティングとブランディングに分けて戦略から作りたい」です。これまで、媒体利用やターゲットを決めて直接的にエントリーへ繋がる記事作成などの“マーケティング”に特化してきた一方で、会社の知名度向上やイメージを良くする“ブランディング”には着手してきませんでした。今後は、漠然とマーケティングとブランディングを「採用広報」としてくくるのではなく、「なんか良い会社だな」と思ってもらえるようなブランディングにも力を入れて行きたいです。ブランディングは直接採用に繋がらないかもしれませんし、KPIや数値で追いにくいですが、WiseVineのグロースを見据えて先行投資して行きたいと考えています。
三つ目は、「成功・失敗データをもとに、よりデータを活用した採用活動を加速させたい」です。これまでもデータ活用はしてきており、「どのような条件であればWiseVineを選んでいただけるか」「このキャリアの人はこのような思考性である」といったデータを蓄積してきました。今後は、このデータをさらに効率的に活用し、年間200人、300人、500人というように採用しなければならない人数が増えても、適切な場所にお金をかけて採用していくことでグロースできる体制を構築して行きたいと考えています。
以上の三つを実現し、世の中に与えるインパクトを最大化できるような組織作りを人事として、実行していきたいですね。
候補者の皆さんへのメッセージ
平野: WiseVineでは、採用担当者の枠を超えて、本当にレベルの高い採用活動に取り組むことができます。これまでの採用でやってきたことも、体系立てて再現性を持たせてできるよう作り込んでいる最中です。「世の中にとって良いプロダクトを広めたい」、「そのために自分の能力を活かしたい」というような方にWiseVineの採用人事として働いていただけたら嬉しく思います!
鹿島:私自身、組織人事のポジションでありながら採用広報に携わっているように、WiseVineの人事チームは分業しすぎないからこそ、それぞれが大きな目標に向かって動いていける環境だと思います。関わることのできる範囲が広い分の苦労もありますが、人事として組織を一緒に成長させていきたいと感じていただけた方と一緒に働くことができたら嬉しいです!