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元行政職員の私がWiseVineであれば行政が抱える課題の深淵を解決できると信じることができました。
プロフィール
株式会社WiseVineの広報。専門学校を卒業後、札幌市役所に入職。福祉や広報、まちづくりの部署を経験。10年間の勤務を経て、WiseVineのビジョンに共感し2021年より参画。北海道からフルリモートで参画。
札幌市役所で感じたやり場のない憤り
札幌市役所では三つの部署で勤務しました。最初は介護が必要な方に対し介護保険に関する手続きを行う介護保険課に配属されました。入職前は『公務員の仕事≒証明書の発行』というイメージを持っていたため、生活に密接に関わる業務を何の資格も経験もない自分が担当することになりプレッシャーを感じる日々でした。
年数を重ねることで業務には次第に慣れてきました。同時に大きな疑問を抱えるようにもなりました。行政の職務には公平性を保つ義務があります。しかし、公平性を保つために型にはめた対応しかできないという不都合も発生します。1%の悪意者を未然に防止するために、99%の善意者に不便さを無理強いせざるを得ませんでした。本当に必要な人に対し十分な対応をすることができないこともあり、担当として哀しい気持ちになることもありました。
数年後、広報・広聴の係に異動しました。札幌市の広報誌の作成が主要業務の一つでした。制作した広報誌は宅配業者や町内会・自治会などによって市内全ての住宅に配布されていますが、時代の変化に伴い配布方法が混在することによる複雑さが大きくなっていました。そして配布手順に細かい仕様が追加されるようになり、職員がアナログで対応する仕事量も増えていきました。しかし、この問題を解決するために仕組みを変えようとすると失ってしまうメリットもあり、それにより不利益を被る(と感じる)人がいる以上、なかなか従来のやり方を変えることはできず「行政が一度決めた事を変えることは容易ではない」ということを痛感しました。
最後は市営住宅の管理をする部署での業務に着任しました。札幌市の市営住宅は建物の更新時期を迎えています。建物の更新には入居者の方の協力が不可欠で、私は協力いただく入居者の方の手続き等の業務を担当していました。この業務でも、入居者の方のライフスタイルの変化と長年変わらない制度内容とのギャップに悩む日々でした。
三つの部署での公務を通じ、市役所職員としての自分の対応に納得できない場面が増え、いつしか「市役所の人間として、このような対応しかできなくて申し訳ない。」という気持ちが大きくなり、誇りを持って働くことができず、退職することにしました。
WiseVineの私であれば行政を変えることができる
私は問題の根幹が「行政」という巨大な組織にあると考えています。しかし、この巨大な組織を変えることは容易ではなく、行政職員時代は、どかしさを感じながらも「自分にはこの大きな組織を変えることはできない」と諦めていました。
退職後は時間の余裕ができたため、アルバイトをしながら今後の働き方について考えていました。当時、登録をしていたクラウドソーシングのサイト経由で「公務員経験者限定」と記載されたWiseVineの募集が目に入りました。元公務員の肩書を活かせる仕事は珍しいため興味を持ち、WiseVineのコーポレートサイトを見た際、心を動かされるものがありました。外部からは見えにくい、行政職員が抱えるコアな悩みを把握し、行政全体が抱える痛みを解決しようとしているからです。
偶然出会ったWiseVineのビジョンに強く共感し、先述の募集に自分の熱意を添えて応募したところ、ジョインさせてもらうことになりました。WiseVineのメンバーと共に時間を過ごすことで、行政職員時代の私にはどうしようもできなかった行政が抱える課題をWIseVineであれば変えていくことができ、自分もその一端を担っていることを実感できました。
WiseVineでの仕事内容
仕事内容は、行政職員同士の対話の機会や物事が進んでいくための仕組みづくりを実現する「新しい自治体財政を考える研究会」の運営および広報を担当しています。現在WiseVineでは、予算編成業務をアップデートするためのシステム開発を進めている所ですが、行政が抱える予算編成の負はシステムだけでは解決しません。予算編成業務では職員同士の対話や物事が進んでいくための仕組みづくりが非常に重要であり、これがうまくいかなければ、どんなに素晴らしいシステムを導入しても、根本的な課題解決をすることはできません。そこで、当研究会では全国自治体の財政課職員の皆さんにご参加いただき、財政課も原課も納得できるような予算編成フローの作成を目指し活動しています。
WiseVineはフルフレックス、フルリモートで勤務可能なので体調に合わせた働き方を選べることも魅力のひとつとなります。私は片頭痛を持病としていますが体調が悪いときは小休憩を自分で挟むなど自己管理しながら仕事を進めていくことができます。スタートアップに挑戦したいけど勤務地・勤務時間の制約でチャレンジできない方には魅力的な環境になると思います。