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立上げフェーズから拡大フェーズへ
CookpadTVは12月末で2期目が終わります。2018年4月に会社を設立してから1年半が経ち、とにかく我武者羅にサービスを広げるフェーズから、広がってきたサービスでマネタイズを進めていくフェーズに移りました。2019年夏以降は、数千万円規模の大きな予算を預けていただけるクライアントが順調に増えてきたり、サービスを有料で使っていただけるユーザーの数も徐々に積み上がっています。
当初の予定では、ユーザーを巻き込んで料理動画の制作本数を増やすことや、アプリのプロモーションに大きな資金を投じる予定でしたが、料理動画を増やしてもビジネスには繋がらないことを実感したり、広告を使わずに有料会員を増やす方法を見つけられたことで、投資資金をあまり使うことなく2期目を終えようとしています。
投資資金に余裕ができたため、既存事業を拡大させながら当初は予定していなかった新しい事業にもチャレンジしてみようと思っています。具体的にはまだお話できませんが、競合サービスに10倍以上の差をつけることができた店頭サイネージ事業をこれまでとは違った切り口で成長させるための新事業や、レシピ投稿ユーザーを巻き込んだ新しいサービスにチャレンジしていく予定です。
攻めるバックオフィス
CookpadTVのバックオフィス業務は全て経営管理部という部門に集約しています。クックパッド本体から法務、経理、情シスに関しては手厚いサポートを受けられるため、財務、人事、労務、総務、広報業務を中心とした事業を推進するためのバックオフィス部門を目指しています。
事業を推進するというのは、事業部門を応援する気持ちを持とう!という精神的なものではありません。具体的なアクションを指しています。例えば、クッキングLiveアプリと連動した食材キットの販売を行いたいという相談を受け、食品を販売するために必要な環境を整備して許認可を取得し、事業部門が計画したスケジュール通りに事業を開始できるよう1ヶ月程度で準備を行いました。またある時は、大阪にあるスタジオを飲食事業の展開が可能な業態へ転換したいという相談を受け、2ヶ月弱で拠点改装の設計・工事・許認可申請を行ったりもしました。
これらのアクションを通常の業務と並行して行いますし、基本的に短期プロジェクトのために期間限定のスタッフを雇用することはないので、常に仕事の優先順位をつけ直して優先度の低い業務を捨てる意思決定ができないと事業を推進するどころか、事業の足を引っ張ってしまいます。ベンチャー企業にありがちな深夜残業などによる長時間労働は絶対にやりません。体調が悪くなると業務効率が落ちるので、仕事が終わらず深夜まで残業という働き方はご法度にしています。
言葉で表現すると大したことではないようにも感じますが、実際にアクションしてみるとなかなか刺激的な体験です。頭で汗をかきつづける大変な仕事ではありますが、徐々にプロジェクトを効率よく進められるようになったりして、成長の実感を得られやすい環境でもあると思います。
慢性的な人材不足
経営管理部は、事業部門からの要請を受けて臨時プロジェクトに対応しなければならず、リソースも十分でないことから、私の直下組織にして業務の優先順位付けを行うようにしています。慢性的に人材不足であるため、今はサービスの成長を大いにサポートできる広報業務にほとんどリソースを投下できていませんし、採用も完全にインバウンド状態です。財務も私がやっています。
バックオフィスでありながら「攻める」ことを意識してメンバーが高いモチベーションを持ってアクションをしてくれているので、ここまでなんとかやってこれましたが、2020年は大きな投資を伴うチャレンジもやりたいと思っていますので、攻めるバックオフィス部門を更に進化させていこうと思います。事業部門よりも新規事業を推進できるパワーを持った最強の攻めるバックオフィスを作りたいです。