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【マーケティングの仕事】激戦の健康食品・化粧品市場で成果を出すには?

「マーケティング」にまつわる書籍・ネット記事は多数あります。が、内容は千差万別。記載されている主張や意見は、同じような違うような…。

調べてみると、狙うべき市場を各種手法を用いて調査・分析する話が出てきたり、継続的に売れる仕組みづくりであると述べられていたりするマーケティング。結局、一体何をすれば「マーケティング」なのでしょうか。

本記事では、マーケティングの何たるかにハーブ健康本舗流の答えを出すべく、代表の永松に直撃取材を試みました。

代表・永松靖浩
ハーブ健康本舗の創始者。1998年の創業以降、自然美容健康茶「モリモリスリム」シリーズをはじめ、美と健康をサポートするオリジナルの健康食品を開発・販売。直近は化粧品事業や海外市場の拡大に注力しつつ、社内体制の強化として、マーケティングやセールスライティングに関する勉強会を実施中。

マーケティングとは一体どういう仕事なのか?

― 最近、社内のマニュアルに「WEBマーケ広告基礎知識」という資料が追加されたと伺いました。今回のインタビューにも関連する話題ですが、どういった経緯でマニュアル資料を追加されたのですか?

永松
会社の課題として、「部長以上の育成」や「事業リーダーの輩出」があります。組織規模の拡大に必要不可欠で、部長として独力で事業を推進できる人を育てていきたい想いで、WEBマーケティングの勉強に使える資料を作成、マニュアル化しました。

― 資料を拝見しまして、65枚分のスライドにギッシリ情報が詰まっているのに驚きました。資料の中身にも触れつつ、マーケティングとは一体何なのか、ハーブ流の回答をお伺いしたいです。

永松
マーケティングには様々な定義があります。ハーブ健康本舗では、『市場のまだ満たされていない欲求を見つけ、その欲求を満たす商品・サービスを供給することで顧客を創造し(新規顧客を獲得し)、顧客を維持し、ファン化すること』と定義しました。

― 「欲求を見つける」「供給する」「顧客を獲得する」「維持する」「ファン化する」…。定義の中に様々なキーワードが出てきました。なんとなくマーケティングと聞くと、”市場分析してニーズを探る”ようなイメージがあるのですが…。

永松
マーケティングは実質、企業活動のほぼすべてを指す言葉だと考えています。もちろん調査をして市場のすき間…つまり新しいニーズを探るのもマーケティングです。でもそれだけでなく、市場調査の結果を踏まえターゲットを絞りこみ、提供する商品・サービスを企画・開発する。テスト販売を経て、初めてのお客様に使っていただくための販売促進を行う。一度購入いただいたお客様には、商品や会社のファンになってもらえるようアプローチする。これらの流れを全部網羅して、はじめて「マーケティング」と言えます。

― 市場調査からものづくり、販売、お客様とのコミュニケーションまでがマーケティング…。

永松
もうひとつ、マーケティングは「購買心理学」でもあります。つまり、お客様が自社商品やサービスの存在に気付き、購入するに至るまで、どういった気持ちの変化があるのかを読む必要がある、ということです。ビジネスにおいて「顧客視点が重要」とよく言われるように、マーケティング活動は常にお客様が何を感じているか、考え抜く姿勢が大切だと考えます。

― 改めて、マーケッターとして一人前になる難しさを痛感しました…。

永松
理解するだけでなく、実践して結果を出せるようになるには、1〜2年はガッツリ勉強する必要があるでしょうね。僕自身も若い頃に相当勉強しまして、この期間は苦労しました…。独力で勉強するのが大変なのはよく分かるので、少しでも勉強が進むように、会社のマニュアル化や勉強会の実施は、社長としての重要実務であると考えています。

― なるほど。育成の環境づくりを、会社の取り組みとして急ピッチで進めているのですね。

永松
会社を発展させていく上で、マーケティング推進ができるリーダーの輩出は必須です。事業で成果を出すには、市場ニーズを見極めて適切にターゲットを絞り、商品の企画・開発を行い、新しいお客様へ魅力を伝え購入していただき、ファンになっていただけるようアプローチする。このスキルを身につけてもらいたいと考えています。

― リーダーはもちろん、メンバーにとってもこの話は重要だと思います。自身の仕事が事業推進のどこに寄与しているか、全体を把握して業務ができるよう、マーケティングの流れをおさえておけるのは大きな強みですよね。

永松
そうですね。物事の一部しか知らないままでは、部分最適な判断になりかねません。全体を理解した上で、場面ごとの具体的な施策を実施するよう、強く意識し行動すると、おのずと結果につながります。これは役職を問わず、ハーブの全社員が大事にしてほしい視点です。

マーケティングで成果を出すために重要なこと

― 永松社長は創業当時から、単身事業を推進し成果を出してきたマーケッターのひとりかと存じます。事業を進める上で、大切にしている価値観や考え方などがあれば、ぜひ教えていただきたいです。

永松
第一に、マーケティングが「全社業績に与える影響値の高い責任重大な仕事」と常に意識し、行動しています。先ほどもお伝えした通り、企業活動のほぼすべてを指しますから、マーケティングができなければ会社の運営が成り立ちません。仕事の重要性、価値を感じながら、責任と覚悟をもって、前向きに取り組んでほしいと考えています。

― 自分達の仕事が「マーケティング」であることを自覚し、自分達の仕事が会社の行く末を左右すると認識することが第一歩なのですね。

永松
3年後には絶対に事業リーダーになる!という強い覚悟と、高いプロ意識をもって取り組んでもらいたいですね。市場にはライバルが増え、厳しい競争環境にあります。その中で成果を出すには、事業リーダーレベルの高いマインドとスキルをもった仲間が必要です。

― 持つべき心構えについてお話いただきましたが、その他に業務上で実践されていることはありますか?

永松
目標を高くもつようにしています。月ごとに100件、200件、300件…と積み上げ式に目標設定するのではなく、「月10,000件!」と高い目標を掲げる方が僕好みです。それに、高い成果を出すには、やはり高い目標が大事だと思っています。

― 高い目標設定はハーブ健康本舗の価値観としてもよく語られますよね。

永松
月10,000件を本気で目指そうとすると、100件を目指すよりも圧倒的に行動量が必要です。事実、全国で月10,000件を達成している企業も存在する訳ですから、現実的に無理な目標ではない。成功企業と比較して自社が足りない点はどこか、成功企業を追い越すにはどうすべきか。こういう発想で事業を推進していくのが大切ではないでしょうか。

― 市場で最も売れている企業の動向や特徴を知り、No.1企業に負けないための目標を設定する、ということですね。

永松
そうすると、マーケットの顧客ニーズやライバル企業についての情報収集がカギになります。パートナー企業である代理店の方に聴いてみたり、ネットで調べてみたり、なんなら直接その会社に問い合わせてみたり…。広い視野で情報収集する点は忘れてはいけないと思います。もちろん仕入れた情報をすべて鵜呑みにするのではなく、自分の事業にあてはまるかどうかは見極めないといけませんが。

― 情報を集めるのは頑張ればなんとかできそうなのですが、たくさんの情報の中から自社に合うものを「見極める」のが難しいと感じます。永松社長はどうやって情報を取捨選択されているのですか?

永松
うーん…たとえばパートナー企業様から「このやり方がオススメです!」と提案を受けますよね?そうすると、私ならどうしてその提案をやろうと思ったのか、なぜそのやり方でうまくいったのか、納得いくまで質問します。背景や中身を深く理解しようと質問を重ねると、それが自分の判断基準として構築されていくので、自分のパワーアップにつながっていくと思います。

― トヨタのなぜなぜ分析(※)に似ていますね。

※なぜなぜ分析とは
… トヨタ生産方式の中で編み出された課題解決の仕組み、手法。問題や課題に対し、「なぜ」を5回以上繰り返すことで、 本質的な原因が何かを見極め、再発を防止するのに役立つ。

永松
全てにおいて本質的に捉える意識をもっておくと、最短で結果に繋がる解決策を導けます。ハーブ社員には、結果にフォーカスし、結果で勝負してほしいですね。全国のマーケットの中で抜きんでた成果を出すために、全国トップクラスのマーケティングスキルを使いこなせるよう、頑張ってもらいたいと思います。

競争相手が多い健康食品・化粧品市場でどう闘うのか

― 健康食品・化粧品の業界は、競合他社が非常に多いですよね。実際問題、いまの市場で本当に勝機があるのか、ハーブ健康本舗はどう進んでいこうとしているのか、率直に伺いたいです。

永松
確かにいま市場は参入企業も多く、厳しい状況にあります。ですが、競争が激しい=需要があるとも言えます。この需要にいかに応えていくかが、勝負の分かれ道だと思います。

― 具体的にはどのように進めるとよいのでしょう?

永松
レッドオーシャンの市場で勝ち抜くには、市場を細分化するのがよいと考えています。細かくみていくことで、一見可能性が乏しい市場の中にも、分野を絞ると伸びていく可能性がある場所を発見できます。トレンドを読み取って、お客様が求めているニッチなニーズに対して適切に応えていく必要があると考えています。

― まだ他社が提供できていないニッチな需要にアプローチするのですね。

永松
併せて、いかに差別化していくかも重要だと思います。お客様の立場では、たくさんの会社が似たようなサービスを一斉に提供しているように映る。その中で、ハーブ健康本舗が提供する商品・サービスが「私のために提供されているものだ!」と実感できるように、他社品との違いや圧倒的な魅力を、分かりやすく伝えることが重要です。

― 市場で成果を出すために、ハーブ健康本舗ではどのような取り組みをお考えですか?

永松
いまだかつてない事業や商品のアイデアをひねり出す必要がありますので、社員全員で経験をつみ、勉強しながら取り組めるような仕組みづくりを進めています。昨年より社内に「マーケティング戦略室」を設け、商品開発や販促部署のリーダーで集まり、主力商材ごとの戦略・戦術を話し合うようにしています。

― いままで社長がおひとりでされていた戦略・戦術の構築を、各部署も参画しながら実施されているのですね。

永松
また、WEBマーケティングの知見がより浸透するよう、特に業務関連の深い部署メンバーを対象に勉強会を実施しています。いま部署リーダーをつとめている人も、今後リーダーを目指す人も、ぜひ勉強会の場を利用して、マーケティングで成果を出せるビジネスパーソンになってほしいです。

実は偶然インタビューの後、社員向けにWEBマーケティング勉強会を開催するのだと教えてもらい、撮影のため参加をさせていただけることになりました。

資料をもとにハーブ健康本舗としてのマーケティングの考え方や成果を出すために必要な考え方・スキルを伝える永松。参加した社員は真剣な眼差しで話を聴き、メモをとっていました。

会社全体でさらに前進していけるよう、ハーブ健康本舗はマーケティングの高みを目指していきます。

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