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明るい日本の未来のため、子どもの自尊心を伸ばしたい!発達支援事業への参入

医療法人社団梅華会では、現在兵庫県西宮市・尼崎市に
児童発達支援スクール「コペルプラス」を4校運営しています。
(近日、今津にさらに1校開校予定)

耳鼻科・小児科を運営する医療法人が、なぜ発達支援事業に参入したのか。
参入を決めた背景にある、理事長梅岡の想いに迫ります。



発達支援事業に、興味を持ったきっかけは何ですか?

実は私自身、幼少期にはかなりこだわりが強い子どもだったんです。

「やりたい!」と思ったことは絶対にやりたいし、「行きたい!」と思った場所にも絶対に行きたい!思い通りにいかないと納得がいかず、大好きな植物園に行けなくて大泣きして、両親を困らせたこともありました。

そして小学校に入学した後も、好きなことや興味のあることは楽しめるけれど 、興味をそそられないことに関しては、全く何もやる気が出なかったんですね。教室に座って授業を聞くのも苦手で、皆と一緒に行動するのも苦手。そんな「みんなと同じ」がとても苦手な子どもで、学校に行けなかった時期すらありました。「普通」であることが、私にとってはとても難しいことだったんです。

高校生になると物理の授業が始まりますが、私にとって物理は全く面白くなく、大嫌いな授業でした。しかし、学校の物理の授業は大嫌いだったのに、予備校で教えてもらう物理はとても面白く興味が湧きました。そしてそれに伴って、成績もぐんぐん伸びていったんです。

思い返してみると、幼少期から「興味のあること」に対しては集中力があるのに、「興味のないこと」には全く集中が出来ませんでした。だから、私にとって物理が「興味のないこと」から「興味のあること」に変わった途端、集中力が湧き、成績の向上にも繋がったのだと思います。

このように、子どもの頃から落ち着きがなく、皆と同じ行動を取ることが難しかった私は、友達ともよく揉め事を起こしました。その度に、両親が学校に呼ばれていました。しかし、そんな私に対して両親は「子供なんだから、そんなもんだ」と鷹揚に接してくれ、いつも「私たちの息子だから大丈夫、できるよ。」と無条件の愛を注いで育ててくれました。そのおかげで、私は自信を持って自分のことを信じることが出来たのです。

私は大人になった今でも、じっと座っていることは苦痛だし、同じことの繰り返しも嫌いです。しかし、これまでの経験を経て、私にとっては「人と合わせない生き方」が楽なのだと気が付きました。また「たとえ人と違っていても、私は私で良いんだ」という自尊心も身に付きました。

人生において、成績や学歴が全てではありません。それぞれが、自分の熱量を注げるものに集中することが重要かつ、その人らしい生き方だと私は思っています。

皆と同じことができない子に対して「自己主張が激しく協調性のない子」というレッテルを貼り、「自尊心」を傷つけることはあってはなりません。小さな頃から自尊心を育み、自己肯定感を高めることこそが、特性を持つお子さんの成長には欠かせないことだと思っています。

現在、日本の小中学生の約8.8%に発達障害の疑いがあると言われています。しかし、残念なことに日本における発達障害のお子さんを取り巻く環境は、十分に整っているとは言えません。

・発達障害かもしれない‥と思っても専門的に診察してくれる小児科の予約は数か月待ち
・発達障害のあるお子さんの大半が、適切な療育を受けられていない
・児童発達支援事業のほとんどが、ただ預かるだけの「見守り型」
・小児科医が、発達障害と向き合うには診察時間がかかりすぎて採算面で難しい

など、多種多様な問題が山積しているのです。

私は、できるだけ多くのお子さんへ早期の療育を届け、「人と違ってもいいんだ」「自分は自分らしく、そのままでいいんだ」 と自尊感情を高めてほしいという想いから、何とかしてこの状況を解決したいと考えていました。


では、実際に発達支援事業に踏み出すことを決めた理由は?

それは、児童発達支援スクールを運営する株式会社コペルの大坪社長との出会いが大きなきっかけでした。

以前から、前述のような日本の発達障害を取り巻く環境を解決したいと考えていたものの、小児科医一人が診療で関わるには、診療時間がかかり過ぎて現実的に難しく、解決策を探っていました。
そんな時に出会ったのが、大坪社長です。

「発達に特性のあるお子さんに、自己肯定感を持ってほしい。」
「ギフテッドのお子さんの出来ることを伸ばして、目を輝かせたい。」
こう熱く語る大坪社長に、私は強く感銘を受けました。

大坪社長の運営するコペルプラスの療育方針について話を伺うと、「あぁ、自分が子どもの時にこんな教室があれば、行ってみたかった!」と強く思いました。コペルプラスは、これまでの児童発達支援の形(見守り型・音楽療法)とは違い、2000種類もの教材を使用して、子どもが教材に飽きたら、次の興味関心がある教材に向かわせるという療育の形を取っています。この方法は、子どもが自ら学ぶ意欲を最大限発揮できるものであり、とても魅力的であると感じたのです。このように「医療」ではなく「療育」という形で、発達障害を持つお子さんの役に立てる方法があることを、その時知りました。

コペルプラスの療育方針であれば、医師でなくても療育に関わることが出来ます。そして、この療育は、梅華会の運営する小児科・耳鼻科とも親和性が高く、発達について相談を受けた患者さんに対して、自信を持って紹介することができます。このような療育教室を梅華会で運営することができれば、日本の児童発達支援が抱えている問題を解決する一助になれるのではないかと考え、コペルプラス事業に参入することを決めました。

もちろん、公益性や貢献度の高い事業とはいえ、採算を度外視することは出来ません。
収益もあげながら、社会貢献ができる事業だと確信したからこそ、参入したのです。


実際に発達支援事業を始めてみて、感じていることは?

現在、梅華会ではコペルプラスの教室を3校運営しています。
その中でも、2022年7月1日 に開校した、コペルプラス阪神西宮駅前教室では、有難いことにコペルグループ260教室中、開校1 ヶ月での最速集客数を集めることが出来ました。これは、梅華会の小児科・耳鼻科を受診してくださっている患者さんや地域の方々から、大きな信頼と知名度を得ていることが大きな要因であると感じています。そして同時に、いかに発達障害に悩んでいるお子さんや保護者の方が多いかを、身に染みて実感しました。

本事業において、実際にサービスを提供するのは発達障害のあるお子さんです。しかし、そのお子さんの保護者のケアやサポートが、実は同じくらい重要だと考えています。私自身、3人の息子を育てる父親ですが、子育てはとても楽しい反面、大変なことや悩むことも山程あります。特性のあるお子さんの子育てに関しては、保護者の方も分からないことばかりで、悩みを抱えている方が非常に多いと感じます。それにも関わらず、気軽に相談できるところは少なく、悲しいことに、時に周囲からの理解が得られないために、厳しい言葉をかけられることもあると耳にします。私は、何とかしてその保護者の不安を解消する力になりたいのです。

「ほかのお子さんは、どうしているのかしら?」
「こんな時はどうしたらいいのかしら?」

保護者の方がこんな風に悩まれた時、もちろん教室のスタッフが必ずしも正解を導ける訳ではありません。しかしスタッフ達が、保護者の方と共にお子さんの成長を実感し、日々揺れる気持ちに寄り添うことで、安心を届けることができ、わずかでも力になれると信じています。

実際に、就学を機にコペルプラスを卒業されるお子さんの保護者の方から
「この教室に出会えて、本当によかった」
「子どもの表情が変わった」
「本当にいい先生に出会えた」
などの有難いお言葉を頂戴することがあり、私としても大変嬉しく感じています。

このような取り組みこそが、梅華会の理念の一つでもある
「社会に貢献する名誉ある役割を担い、責任を果たす」に繋がるものだと確信しています。
これからも、より多くのお子さんと保護者の方の力になれるよう、そして地域社会に貢献できるよう、梅華会は挑戦を続けていきます。

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