昨今、新たな営業手法として急激にその重要度を増しているインサイドセールス。
もとはアメリカのテレマーケティングから始まったと言われますが、日本でもSaaS企業の台頭や営業分業型のビジネスモデル「THE MODEL」の浸透に伴い、広く一般的に知られるようになってきました。
コロナ禍の影響もあり、2019年から2022年の3年で求人数が12倍になったという調査結果もあります。
アッテルのインサイドセールスをけん引するのは、佐々木と山本の2人。大学生のインターン生も加わり、若手を中心としたフレッシュで風通しの良いチームです。
このチームだからこそ経験できることと、20代前半(2022年8月現在)の2人が考えるこれからのキャリアビジョンについて聞きました。
ーインサイドセールス(以下、IS)というと「リストに対して電話をかけ、商談をとる」イメージが強いですが、実際の業務について教えてください。
山本:ISと聞いてよくイメージされることが多い架電業務は、ISが担当する様々な業務の中の一つですね。弊社のISでは、顧客リストの上から下まで機械的に電話をかけていくわけではなく、お客様のご興味や課題のフェーズに合わせて適切なアプローチ方法を検討し、使い分けることを意識しています。そのため流れ作業とは違い、自分で考える要素が強いです。また、過去にお問い合わせいただいたお客様のナーチャリングもISの業務になります。例えばメルマガ施策やマーケティングチームと協力して行う勉強会の企画などですね。
佐々木:山本さんがインバウンド対応を牽引してくれているので、私はリーダーとして、IS全体の数字やチームの機能強化のための設計を行いながら、インバウンド以外の領域にも取り組むことができています。例えばアウトバウンドコール業務を外部の企業様に委託しているのですが、コール品質のコントロールやスクリプトの作成・改善、日々いただく質問への対応などを行っています。また、新しくパートナーセールス関連の対応も始めました。アッテルのパートナー企業様の状況確認をしたり、新規開拓したりですね。とにかく「アッテルを必要なお客様に繋げる」ために様々な角度から挑戦をしています。
ーお二人とも前職でもISを経験されていますが、前職と比べてアッテルのISの特徴と感じる部分はありますか?
山本:前職は既にスクリプトがある状態で、その通りに話したり質問していくことがメインでしたが、アッテルのISではお客様の課題感が明確ではない状態で、お話を伺いしながら課題を見つけていくことが求められます。よりセールスに近いところがあって、深掘りするスキルが身についてきたと思います。
佐々木:私も山本さんの前職に近いところがあって、前職の商材は国内シェアナンバーワンのツールだったので、既に無料版を使っているお客様をいかに有料版に切り替えてもらうかの架け橋という役割がほとんどでした。豊富なリードがあり、回っている施策があり、勝ち筋が見えている状態だったんですね。アッテルではそれがない状態で、完全に0からISを立ち上げたので、既に出来上がっているサービスを売るのとこれから成長していくサービスを売るのとではこんなに頭の使い方が違うのかと実感しました。
ーどんなキャリアを想定してISのポジションに入りましたか?
山本:前職でISを経験することになったのは、以前もお話ししたんですが、マーケティングをやりたくて入社したらISもやることになったという経緯です。経験してみると、お客様の入り口になるところ、私との会話をきっかけにサービスに興味を持っていただき、商談に繋がるところにやりがいを感じました。それに、ISの業務をしていくうちに私は1対1で一人のお客様と深く話すよりもたくさんのお客様と話すこと、お客様をいかに集めるかということの方に興味があるとわかったんです。もともと広告コピーが好きだったんですが、それもコピーの力で特定の誰かではなく、広く世間の人の心を動かすというところに魅力を感じたんですよね。大学の講義で「中身を変えなくても訴求の仕方を変えると反応が変わる」ということを知って、すごく面白く感じて、その領域を突き詰めてみたいと思いました。どうやって世の中の人の興味を引くか、どうやってサービスを知ってもらうかということを考えていくのに、お客様の反応をダイレクトに探れるISという部署はぴったりだと思います。
佐々木:受注までに時間がかかるセールスと違って、その電話でアポを取れたかという結果がその場で出ますし、1日で多くのお客様とお話しできるので、PDCAを高速で回していくことができますよね。私も明確なキャリアを想定していたわけではなく、事業に興味があり入社した先でたまたま所属したのがISだったというのが最初でした。しかし、やっていく中でここまで成果を出すための正解が存在しない部署はないのではないかと、すごく面白く感じたんですね。ISは急速に盛り上がっているポジションですが、だからこそまだキャリアステップが未整備というか、ロールモデルが少ないので今後のイメージが見えづらくてためらってしまう方も多いのではないかと思います。PDCAを速く回せるというのは成長に良い環境であると同時に飽きが来やすくなるのも確かだと思いますので、力をつけてステップアップするポジションととらえて、マネジメントの専門性を突き詰めるのか、得たものを他のキャリアに活かしていくのか、いろんな可能性を考えていけるといいですよね。私自身も、アッテルのISをしっかり組織化して事業成長に貢献していきたいとともに、お客様により近いセールスやカスタマーサクセスの領域にも興味があります。
ーアッテルのフィールドセールス(以下、FS)も、まずISを経験してからFSの商談に入るメンバーも多いですよね。実際にアッテルのISで働くことで得られるキャリア価値はどんなものがあると思いますか?
山本:まず物怖じしない心ですね(笑)。声だけのやり取りに怯まないこと。そこから派生してヒアリングの能力や、PDCAを回していく経験などがついてくると思います。先ほど佐々木さんも言っていたように、やってみようと思ったことをその場で電話をかけて実践して結果を見ることができるので、スピード感をもってアイデアを出し実行していく経験を積むにはとてもいい環境ですよね。
佐々木:そうですね。短い時間で的確なヒアリングを行いFSに渡していくためには、お客様の職務や業界への理解が必要なので、常に新しいことをインプットし続ける姿勢が必要になりますよね。弊社では、実践の中でサービス理解と並行してお客様の理解を深めていただきたいという想いから、FSメンバーにオンボーディングの一環としてIS業務を経験いただいています。商談だとどうしても実践を通したPDCAを多く回せない実情があるので、オンボーディングをスムーズに進める上で役立っていますね。アッテルのサービス自体業界・業種・規模等の親和性が非常に大事ですし、そこの理解があるかどうかで、提案の解像度も全然違ってきます。
山本:「アッテルのIS」というところでいうと、スタートアップ特有のまだメンバーが少ない状態で組織やチームを創っていく経験ができることも価値だと思います。入社当時はキャリアイメージがぼんやりしていましたが、マネージャーの菅田さんと話す中でキャリアの選択肢を複数示してもらったり、他のメンバーの動き方を見て「こういう道があるんだ」と思ったり、組織全体が見えるからこそ自分のキャリアも具体的に考えられるようになってきました。もちろん道を一つに絞れているわけではないんですけど、一面の草原の中にうっすらと道が見えてきたような気がしています。
佐々木:組織としてまずどう進んでいったらいいのかという正解がないんですよね。暗中模索しながら、相談しながら正解を探していくという、0→1の仕組み化の過程を当事者として体験できるのは大きいと思います。
ーアッテルの組織において、ISとはどんなポジションだと思いますか?
山本:今からサービスを伸ばしていくフェーズなので、ちょっとしたきっかけから興味をもっていただいたお客様をいかに商談につなげるかという「営業の入り口」の側面が他社よりも強いと思います。インターン生もそうなんですが、営業未経験の方にとって、どうすればアポイントを了承していただけるか考えていくことは、セールスの基礎になるのではないでしょうか。まだサービスの知名度がないからこそ、工夫のしがいもありますよね。
佐々木:ISってセールスやマーケティングの導入・登竜門のような見られ方をすることが多いと思いますが、アッテルでは登竜門でもありつつ会社の軸となるチームにもなっていると感じています。ピープルアナリティクスは日本全体を見てもまだ知名度の低いサービスです。だからこそ、お問い合わせいただいたお客様の温度感をどう上げるか、サービスの認知度をどう広げていくかが今一番大切なフェーズなんです。ISが頑張らないと何も始まらない、会社の軸として責任のあるポジションだと思います。
ーこれからアッテルのISチームでやっていきたいことを教えてください。
山本:やはりまずは組織化ですね。今後メンバーが増えていくと思うので、その時にしっかり対応できるように、チームとして型を整えていきたいです。インターン生や経験の浅い方がジョインされたときに、IS経験がなくても架電がきちんとできるようになるところまでどうやったら持っていけるかということを考えています。
佐々木:アッテルのIS出は今2つの壁に直面していると思っていて、まず1つがメンバーの育成、もう1つがコンテンツやナーチャリングの質の向上ですね。1つめの育成については山本さんが言ってくれたように、誰が入ってきても同様の成果が出せる型化を目指している段階です。そして2つ目のナーチャリングについては、お客様との接点の種類を増やしていきつつ、既存のお客様が満足度を上げるステップを作っていく部分ですね。たとえば少し興味がある段階のお客様であれば概念的なところから知りたいだろうし、より具体的な課題があるお客様であれば退職率の下げ方や最適配置の実現方法など、実際の活用方法やノウハウを知りたいですよね。さらにサービスを検討いただいているお客様には導入事例やサービスについての資料があったら親切だろうとか、そういう設計がこれまで人数的なリソースがなく手を付けられていませんでした。やっと着手できるようになった今、どう進めていくか考えているところです。
山本:ISというとまず架電をイメージされますけど、それはあくまで手段の一つであって、ISの領域でできることって他にも本当にたくさんありますよね。
佐々木:アッテルの今のこのフェーズだからこそできることがたくさんあると思います。そこに対して興味のある方、少人数の組織で裁量をもってやってみたい方にはとても楽しい環境だと思うので、一つの選択肢に加えてもらえたら嬉しいですね。ミッションのために貢献したいという思いと自分自身の力を成長させていきたいという意欲の2軸がある方なら、ぴったりはまると思います。