建設現場で施工管理をしていた人間が、今は求職者の転職支援するキャリアアドバイザーとして動きながら、人事面接官を務め、週次MTの司会進行をこなし、KPI管理まで担っている。入社から、1年ちょっとの話だ。「経験でしか、人は成長しない」——代表・横井雄次はそう言い切る。言葉は短いが、その裏には、20代の可能性を本気で信じている人間の確固たる思想がある。バディデータがどんな場所で、入社した人間がどう変わっていくのか。代表に、じっくりと語ってもらった。
Q. バディデータで成長した、中途未経験入社のメンバーについて教えてください。
施工管理出身のメンバーです。建設現場で働いていた人間が、今はキャリアアドバイザーとして転職希望者に寄り添いながら、週次MTの司会進行、人事面接官、KPI管理まで任されています。入社して1年ちょっとの話です。
普通の会社では、まずありえない速さだと思います。でも私にとっては、それが当たり前の感覚になっています。なぜかというと、私は「任せることが一番の教育だ」と本気で思っているからです。
「まだ早い」と止めることが、実は一番もったいないことだと思っています。ただ、丸投げしているわけでは全くない。一人ひとりのキャパシティを見ながら、何を任せるかを判断しています。それと同時に、頻繁にコミュニケーションを取って状況を把握する。任せながらも、常に隣で見ている感覚です。その安心感があるからこそ、メンバーも思い切って動ける。そう思っています。
Q. 代表ご自身が直接、育成に関わっているそうですね。どんなふうに関わっているんですか?
まず、私が見本を見せることから始めています。「こうやればいい」と口で説明するより、実際にやって見せる方がはるかに早いし、伝わる。だから商談には積極的に同行するし、私自身の商談を動画に撮って、メンバーがいつでも見返して学べる環境も作りました。
週に2回、各部署で1時間ずつの勉強会も続けています。テキストを読むような勉強会ではなくて、「今週のこの案件、どう動かすか」「あの商談、あの場面はどう聞けばよかったか」を一緒に考える時間です。現場で起きたことを、その週のうちに言語化して次に活かす。それを繰り返すことで、経験が血肉になっていきます。
日々の案件相談も、私が並走します。大型モニターやホワイトボードを使いながら、一緒に考えます。
育成の中で大事にしていることのひとつに、「ギブアップ制度」があります。まず自分で考える。それでも見えなくなったら、「ギブアップ」と私に質問していい——そういうルールを作っています。考え抜く力をつけてほしいからですが、一人で抱え込ませるためではない。自分の限界まで考えた上で聞きに来るから、質問の質が上がるし、答えも深く刺さる。「分からなければすぐ聞く」とは、少し違う文化です。
それと、様々な業務に少しだけでも関わることを意識的に勧めています。一見メインの仕事と関係ないように見えることでも、少し触れるだけで意外とメインのミッションに活きてくる。面接官を経験した人間は採用の解像度が上がるし、MTの司会をやった人間は場の仕切り方が商談にも出てくる。関わりの幅が、仕事の深さにつながっていくと思っています。
「分からなければ聞けばいい」という環境と、「まず自分で考える」という文化。その両方があるからこそ、メンバーが本当の意味で育っていくと感じています。
Q. 入社して間もない若手に、通常では任せないような仕事を任せた実例はありますか?
営業MTの司会進行、人事面接官としての面接実施、そしてメンバーの育成です。これを、入社からさほど経っていないタイミングで任せています。
面接官を任せることは特に、外から見たら「早すぎる」と思われることが多いです。でも私は逆だと思っていて、採用の現場に関わることで、その人自身が「どんな人と働きたいか」「何が大事か」を真剣に考えるようになる。それ自体が、大きな成長の機会になります。
本を読んでも、フィードバックをもらっても、実際にやらなければ成長しない。経験を積む場所がなければ、人は育たない。だったら早く経験の場を作った方がいい。それがうちの考え方の根っこにあります。
Q. 社員が「この会社に入って変わった」と話していたエピソードがあれば、教えてください。
さっき話した施工管理出身のメンバーの話をすると、もともと第一印象が不愛想に見られることが多かったそうです。本人はとてもいい人なんですが、最初の印象で誤解されてしまうことが多くて、ずっとそれを悩んでいたと話してくれました。直したいと思っていても、どう直せばいいか分からなかった、と。
それが、バディデータに来て変わりました。キャリアアドバイザーとして転職希望者に向き合い、私と一緒に法人との商談に出て、場数を踏む中で、自然と変わっていったんです。建設現場の先輩とのやり取りしかなかった人間が、企業の人事担当者や経営層、そして転職を考える求職者と向き合う経験を重ねて、見違えるようになった。
顧客折衝の能力が上がったのはもちろんですが、それ以上に、人間としての自信がついてきた感じがします。スキルが伸びることより、人として変わっていく瞬間を見るのが、私がこの仕事をしている理由の一つかもしれないです。
Q. 代表として、バディデータに入った20代を3年後にどんな人材にしたいですか?
一番は、仕事を楽しいと感じてほしいということです。「やらされている」ではなく、「やりたい」と自分から動ける人間になってほしい。それが全ての土台だと思っています。
ただ、それは簡単なことではないとも分かっています。楽しいと感じるためには、成長を実感できること、成果がちゃんと評価されること、周りから称賛されること——そういう体験が必要です。さらに言えば、同じ目標に向かって走れる仲間、リスペクトできる仲間、仕事以外でも全力で遊べる仲間の存在が必要だと思っています。
最近はオフィスで卓球をやったり、みんなでワールドカップを観戦したりしました。仕事が終わった後に、同じ空間で馬鹿みたいに盛り上がれる関係。それって、実は仕事のパフォーマンスにも直結すると思っています。本音で話せる仲間がいるから、仕事でも本音で動ける。その全部が揃って初めて、仕事は本当に楽しくなる。だから私は、環境を作ることにこだわっています。
スキル面では、30代になったとき、深くて広い人間になっていてほしい。会社の外に出ても通用する、世の中から求められる人材です。ただそのために必要なのは、やはり経験の積み重ねしかない。本を読んでも、上司からフィードバックをもらっても、実践できなければ成長はしない。だからバディデータは、その経験を踏める場所でありたいと思っています。
私の役割は、メンバー一人ひとりがやりたいことを実現できるようにサポートすること。それが結果として、会社を大きくすることにつながると思っています。会社を大きくするために人を使うのではなく、人が成長することで会社が大きくなっていく。そういう順番でありたいと、ずっと思っています。