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Contrea株式会社に、Medical teamのインターンとして参画している吉田琳奏です。
先日、ContreaのHR決算資料2024『Our Wellness Culture』を公開しました!
人的資本経営のためのHR決算資料の作成にあたり、コントレアの文化形成や組織づくりについて川端さんにインタビューを行いました。起業した時に考えていたことだけでなく、これから先も組織を作る上でこだわり続けていきたいことや採用面の話まで盛りだくさんな内容となっております。
何より、「働いている自分たちが安心を感じられる組織作り」「組織文化の強いコントレア」を裏付ける内容となっております!
ぜひ最後までお付き合いください。
ーーコントレアには文化が強く根付いていると思いますが、そもそも組織における文化について考えていることはありますか。
会社にはそれぞれ多様な文化がありますが、その組織にいる人たちが気持ちよく働ける環境を自分たちで作っていくためのものが文化だと思ってます。これは経営のためではなく、そこで働くみんなのためのものだと思っています。
その中で異分子の人が入ってくると、お互いに働きにくくなったり、不協和が起きたりするので、そういう人を入れないためのものとして「自分たちはこういう組織を目指しています」「こういう人たちを受け入れてます」と宣言するものだと思っています。同時に、候補者に「この組織だったら自分の働き方がフィットするかどうか」を判定してもらうためのものでもあると思うので、そういう異分子の人が入っていないことで、みんなが働きやすい環境が作られているのがいい文化だと考えています。
文化形成でいうと、自分たちで円を形作っていて、そこが狭すぎても採用ができなかったり、あまりに広すぎると様々な思想を持ってる人たちが入ってきて歪みあったり、協力プレイができなかったりすることもあると思うので、ここの適切な円の大きさがあると考えています。その適切な円が作れている会社というのは、文化形成がうまい会社だなと思いますね。
ーー文化形成の一部としてミッションとValueを決めた背景を教えてください。
まず、ミッションについてですが、医療業界において「信頼・安心・納得」がとても大事だと思っています。コントレアの会社名自体が、これらの英単語の頭文字から取って造語でつけられているのですが、その中でも安心は特に大事だなと思っているので、ミッションには「医療にかかわる全ての人に安心を」届けていくという想いでつけた背景があります。
Valueについては、あまりミッションとは紐付いていないんです。どちらかというとコントレアらしさや、人の採用、みんなが働きやすくなるようにというところで考えた背景の方が大きいです。Valueというのは、僕らがこういう風に進めていきたいという経営の宣言ではなく、今いる人たちの中での自分たちらしさを作っていきたいなと思っていたので、会社を設立した時から、社員が5人以上になってからしかつけないと決めていました。やはり2人だけの時だと、組織のらしさみたいなものは出てこなくて、5人程度集まってくると、その中でのみんなの共通した思考や行動の癖が出てきて「らしさ」が分かってくるかなと思っていたからです。
2022年の夏過ぎに5人以上になったのでValueを作ったのですが、普通だったらボールが落ちそうなものを見て見ぬふりをするところを、チームを超えて手を差し伸べながら会社全体がチームとして戦ってる側面が、コントレアの文化として強かったんですね。個人で戦ってるわけでもないし、チームとして戦ってるわけでもなく、チームを越境して協力しながらプレーをしていくところで Reach Hands が生まれました。どちらかというと個人プレイで働きたいような人はおそらく合わないので、そもそもの採用におけるフィルタリングになっています。
Go V Flight の背景としては、一般的にはマネージャーを始め上の立場の人が引っ張っていく場面が多いと思うのですが、コントレアではリードしていく人が入れ替わっていくことが多かったんですよね。リードの経験に関わらず、場面に応じて有機的に先頭が入れ替わりながら各自の強みを生かしてみんなを引っ張っていくということで自然に生まれた文化とも言えます。リーダーだった人が逆にフォロー側に入って、他の人にリーダーの経験を積ませるといったフォロワーシップの側面も含まれています。先頭の入れ替わりでいうと、自分が自分がみたいなタイプの人はおそらくコントレアの組織には合わないと思うんですよね。「各自がオーナーシップを持って、自分一人ではなくチームとして、一つの目的地に飛んでいこうね!」というところを謳っているので、これもフィルタリングに近いと思ってます。
Make Domino Wave も、ドミノって倒れたとしても、それで「もういいや」とはならずに、また0から並べたり途中から並べたりすると思っています。そういった辞めずに打ち続けるところや、ドミノというのは米粒ぐらいから進んでいっても、たくさん並べるとビルを倒せるぐらいのパワーになるという指数関数的なパワーを生むことができるというところで、逆算的に考えて打っていく意図として Make Domino Wave が生まれました。これはどちらかというと、もしかしたらミッションに近いのかもしれないです。
結論、コントレアらしさを体現をしたのがValueになっています。また、ミッションとして「医療にかかわる全ての人に安心を」という果てしないものを掲げているので、そこを達成していく上でも必要な行動になっていると思います。
ーー川端さんが思い描く「いい組織」について教えてください。
まずは、言いたいことが言える組織がいいなと思っています。こうしたらいいんじゃないか?というアイデアや、その人の違和感など自分が想像していない視点が、たくさんあると思うんですよね。その視点はなかったなと気づくことはこれまでも多くあったし、自分の頭だけで考えられる選択肢は、思考の癖もありどうしても偏ってしまうので。自分のもつ選択肢の中から選択するよりも、自分の中にない選択肢のカードが入ってきて、そこを含めて意思決定できる方が、より正確に、より良い意思決定がしやすくなると思っています。
結局は、会社は意思決定の連続なので、その意思決定をいかにより良くしていくかがとても重要だと思っています。オープンかつフラットで、意見が通りやすい・出しやすい組織であることが、意思決定の選択肢が増えることに繋がっていくので、組織作りとしてオープンとフラットはとても大事にしています。
あとは、変化できる組織でいたいなとも思っています。僕の経験談のようになってしまいますが、やはり新しいことを何か始める時には、後ろ指を刺されることの方が多いんですよ。むしろみんなと足並みを揃えてやっていく方が推奨されるのですが、それだけだと組織として変わっていかないし変化に耐えられないので、こういう風にやった方がいいとなった時に「じゃあやってみようよ!」と変化できるところは、大事にしていきたいと思っています。
意思決定においても、何か言っても結局何も判断されないし、自分でもできない…という感じになると、何かを言うメリット自体がなくなっていくので。僕や他チームのマネージャーに伝えることで、チーム全体での意思決定に貢献できるようになったり、そこで言ったことで何かプロジェクトを任されるようになっていくと、オープン・フラットという文化がより実現がしやすくなると感じているので、言った人がちゃんと挑戦できるようにするところも大事だなと思っています。託していくこと、失敗してもいいのでその挑戦をしていくことも、フラットな組織作りという目的で、意識しながらやっていることの1つですね。
ーー具体的にどんな施策を打ち出したことで、組織が良くなりましたか。
組織作りの話にも繋がってきますが、言っていいんだよという環境を仕組みで作ることは意識しています。例えば、Make domino session で、今何を思っているかを言えるようにしたり、それに近いところで、winners session で、自分のやったこと・頑張ったことを一人ずつ言う場があったりもします。褒めてくださいみたいな話って、なかなか言いにくいことだと思うのですが、コントレアだったら、そこをみんなが認めてくれて受け止めてくれるし、周りも言っているし自分も言っていいんだ…となっていって、いろんな小さい仕組みでの文化形成ができているんですよね。
基本的に、僕のところに「これやりたいんですけど…」と提案が来たら、理由や背景はかなり聞くのですが、結論やろうと言うことが多いです。もちろん、最初からみんなが意見や提案を言えるわけではなくて、そういう小さい積み重ねで「コントレアだったら言っていいんだ」という認識が、少しずつ生まれてくることで、より言える環境になっていくところは1つあるのかなと思います。あとは、「あなたはどう思いますか?」ということも聞いたりするので、自分の考えを言う機会もおそらく多いと思っていて、そういう積み重ねの部分は意識しているところではあります。
ーーいい組織を作っていく上で採用は欠かせないものだと思いますが、採用において川端さんが重要視されていることを教えてください。
外柔内剛という言葉を参考に、最近の採用では「外柔内燃」というところを意識して見ています。人対人で仕事をしていくので、ハードコミュニケーションよりも、ちゃんと対話ができる人の方が働きやすいと考えています。そこの外の柔らかさというインターフェースがまず大事だと思っているのと、本当に「その人らしさ」という意味で、その人の中に燃えるものがあるか。つまり「内燃」のところがより重要かなと考えています。その人の中に内なる燃えるものがあれば、誰かに頼るのではなく、目的を達成するために、役職に関係なく必要があればちゃんと伝えていけると思っているからです。
また、スタートアップなので、フェーズによって求められることも変わってくると思いますが、燃えるものがあれば、フェーズ毎に成長していくことができて、そこの成長と燃えるものは比例していると思っています。そして、この燃えるものは何でもよくて、プライベートでも仕事でも、その人がコントレアにいる意味でも何か燃えるものがあるといいなと思います。一方で、燃えるものが何もない人で言うと、やはり成長していかないと思っているので、燃えるものとしてその人の中で何があるのかは、意識して見ているポイントの一つです。
他の視点でいうと、その人が素直かどうかも重要視しています。コントレアの人たちは、課題に対してもピュアな人が多く、何かフィードバックされる時の聞く耳や姿勢もすごいピュアで、そこの行動変容をしていくところがすごく強い人たちが集まっています。現状を変えていくことができるのがコントレアの強さだと思ってますね。課題ではなくても、現状に固執するのではなく「これではダメだよね」「この方がいいよね」というように、より良い道を探して見つかった時に、簡単に行動変容することができる・捨てることができるところ。やはり根本が素直だからそれができると思ってるので、そこの素直さにより強さを持ってる人かどうかを大事な要素として見ています。
ーーインターン採用にも力を入れている理由を教えてください。
まず、このインターン生の多さは、異例だと思っています。他の会社の方と話しても「そんなにいるの?」と驚かれることが多いです。
意図的に採用している理由としては、僕自身が成長にかけてるところが大きく、若くて素直な人って成長がとても早いし、成長力もすごくあると思っているからです。実際、ピュアで素直な人だと本当に一人のプレイヤーとして見れるぐらいに成長してくれています。その効果としては、インターン生がこれだけ成長しているなら「自分たちも負けてられないよね」と、社員のモノに対する考え方が変容しています。一方で、インターン生からすると、社員の頑張りを見てすごい人だなと思ってもらえれば、そこに少しでも近づきたいと頑張るようないいサイクルが回ってくる。みんなが成長していくことで、成長ループが生まれていくのがベストだし、それが社員だけよりもインターン生がいる方が、そのループが回しやすいので、成長をしていこうというムーブメント・空気感が生まれるのが、会社全体にとって1番いい効果だと思ってます。
ーー今後目指していきたい組織を作っていく上で、規模が大きくなっても継承していきたいものやこだわっていきたいものはありますか?
やはり組織が大きくなってくると、まだ規模が小さかった時には当たり前のようにできていたことができなくなってくる感覚はあって、もがき苦しんでるところです。
中でも、オープン・フラットな組織であることは継続していきたいのですが、その性質はおそらく変わってくると思っています。昔だったらお金の話とかも全部オープンに話していたのですが、さすがにそれは今はできないところもあり、できること・できないことの分別は、時の変化によって受け入れざるを得ないところがあります。やはりできないことも増えて、制約が増えている中でも、なるべく情報の透明性は担保していきたいです。Slackのチャンネルもいまだにオープンなものが多いし、オープンな場でディスカッションをして、なるべくキャッチアップしたい人がキャッチアップできるようにしていくことや、会議や全社定例で、経営陣から今何を考えているかをちゃんと伝えていくことが、大事かなと思っています。
情報の透明性でいうと、コントレアに根付いている称賛文化として、Cheersは続けていきたいです。
やはり誰かが見てくれていることがわかると嬉しいですよね。それが見てくれている人だけではなく、全体に渡るともっと嬉しいと思うし、やったことが評価されると働きがいにも繋がってくると思うので、そういう意味でも透明性の担保は続けていきたいところになってます。
また、フラットの部分で言うと、みんな僕に直接は言いにくくなってきていると思うのですが。とはいえ、「イシューが何なのか」は、みんなが言えるようにしています。それが僕に直接ではないとしても、チームとしてその話をして、チームからリーダーが持ってくるような経緯で、イシューが放置されない状況を作っていくところを大事にしています。今まではダイレクトに僕が見ていたところが、もしかしたら1枚、2枚挟むかもしれませんが、そこが解決されていく。ちゃんと議題として扱われ、そこで扱ったものが返ってくる。投げて終わりではなくキャッチボールとして返ってくるようなことがあると、「言っていいんだ」という空気作りや、言うことに意味があるという認識にも繋がってくると思うので、意識していきたいと思います。
Contrea株式会社について
コントレアは「医療にかかわる全ての人に安心を」というミッションを掲げ、「安心」というキーワードを大切にしている医療系スタートアップです。そのミッションを達成するために、テクノロジーで患者さん中心の医療を実現できるよう、「MediOS」という医療者と患者さんのインターフェースとなる基盤プロダクトを提供しています。
今回の人的資本経営に関する資料作成にあたり、現時点での働く人も「安心」を感じられる組織づくりのために力を入れていることや取り組み内容を整理いたしました。
プレスリリースは、以下をご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000062517.html
今後も「医療にかかわる全ての人に安心を。」届けられるように、安心できる組織を目指し、社会全体の人的資本経営の指標となれるよう組織開発に取り組んでいきます。
編集後記
先日、「Our Wellness Culture」と西尾さんのインタビュー記事を公開したのですが、社内外問わず思った以上に反響があり嬉しかったです!
今回初めてミッションやValueを決めた背景について細かくお話を聞いたのですが、作ったメンバーだけでなく、この組織にいるみんなが同じ粒度で理解していて体現しようとしている姿勢が大事だと改めて感じました。単に設定するだけでは文化とは言えず、そこにいる人たちが輝いてこその文化だと思うので、そういった意味でも文化や組織づくりについてボードメンバーではない人たちが言語化できることが一つコントレアの強みなんだとも思いました。
わたしが入っているmedical teamにも、もっと落とし込んで、具体的に何をすればValue発揮につながるのかをみんなと話し合って考えながら、行動に移していきます!