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AIでPRはどう変わる?③未来の人事制度や求められる人材とは

こんにちは。アンティル経営企画の谷口です。

「AIでPRはどう変わる?」この連載ももう3回目ですね。
今回は、転職を考える皆さんにとって、より身近なテーマをお届けします。
インタビューしたのは、前回も登場した経営企画本部 本部長の中野です。人事責任者の立場から見て、人事制度はどう変わるのか、求められる人材はどうなるのかをお話していますのでぜひご覧ください!
(※取材日:2023/4/10)

中野晋太郎
株式会社アンティル 経営企画本部 本部長 兼 AI業務推進室 室長
大手自動車部品メーカーを経て2011年にベクトル入社。公益財団法人、家電メーカー、食品メーカー、外資系製薬会社、化粧品会社、飲食店、投資ファンド、コンサルティング企業、IT企業、多岐にわたるクライアントのコーポレートPRを手掛ける。その後人事・組織開発分野へのキャリアチェンジを決意。2020年にアンティルで人事・組織開発室を設立し、2023年4月にAI業務推進室を立ち上げる。

変化を好機と捉え、柔軟に適応することが強みになる

ーAIに仕事を取られるのでは、という話題は以前からありますよね。
 ChatGPTの登場で変化は加速しそうですか?
中野:そうですね。正直なくなる職種もありそうです。
まだ精度は低いですが、ライティング業務や動画編集、イラストを描くなどは、AIにも対応できる可能性がありますよね。ChatGPTと旅行サイトが連携することで、旅程を組み立てたり航空券やホテルの空き状況を調べたり、コンシェルジュ的な役割を果たす事例も出てきていています。産業構造のような大きな単位では、どのような変化が起きるのかはまだ不明瞭ですが、必要な人材として求める能力や、仕事ができることの評価基準が変化していくのは間違いないと思います。

ーChatGPTが公開されて、すでにAIに対応可能な分野が増えているんですね!
 今後、どのように変化に向き合えば良いのでしょう?
中野:ここで大切なことは、新しいものが登場することで業務がなくなることを危惧するのではなく、良い機会と捉えて、更に大きな価値や新しい価値を生み出すことだと思います。
アンティルの人事戦略としても、これから生み出すべき価値に主眼を置き、採用活動を行ったり、新しい組織を作ったり。常に波に乗って攻めることを考えていきたいです。わからないことも多いですが、いち早く変化を察知してトライし続けることが重要です。そして柔軟に適応していくこと自体が、この先の未来では強みになるのではないかと思います。

ー適応し続けることが大切なんですね。現段階で、人間が果たす役割はどうなると思いますか?
中野:最終的には、マネジメントすることが重要になると思います。
どんなにAIの性能が向上したとしても、責任を取ることはできません。クライアントからの信頼を得ることもできないでしょう。その部分は人間が担うべきで、AIを1人の部下としてマネジメントしていく形になると予想しています。

ーAIに丸投げして良いものではないのですね。
中野:AIは人間の業務を補佐するものという前提です。適切なインプットによりできたアウトプットに対しても、必ず人間が目を通し、さらに手を加えてクオリティを向上させる必要があります。当社アンティルの場合はPR会社なので、PR分野のプロとして、人間がAIの出力する成果物をチェックしクオリティを高めることが重要だと思っています。

ーAI技術を実務に取り入れるにあたり課題はたくさんあると思いますが、
 アンティルではどのように取り組みますか?
中野:まずはいち早くChatGPTを導入して、社員教育や理解を促すところからスタートしています。同時に、適切に使うためのガイドラインの制定と、社員へのインプットを行いました。ちなみにトップで使用している画像は、新入社員向けに「AIと自己成長」をテーマに研修を行った様子です!
ChatGPTを活用するためのプロンプト(質問の仕方)に関しては、僕を含めた経営企画本部のメンバーで使用しノウハウを共有する形で運用を開始しました。4月上旬には「AI業務推進室」を立ち上げたので、今後はこの部署でAI活用を強みとする社員を育てたいと思っています。既存部署のPRスペシャリストと、新部署のAIスペシャリストを掛け合わせて、新しい価値や業務効率化を推進していくイメージです。

AIの進化で変わる、採用と教育

ー人事担当者の目線から、AIが進化することでどのような課題があると思いますか?
中野:「採用」と「教育」は人事として本当に大きな課題だと思います。
求められる人材や能力の質が変わるとお話しした通り、「採用」の基準は変わるでしょう。加えて、「採用」後の「教育」にも課題は及ぶと思います。AIにできることが増えることで、人間がクオリティを上げる、学ぶといった機会がなくなってしまうと思うので。どのように人を育てるかは、これから検討が必要な分野だと思います。これまで社会人になったばかりの若手は、上司や先輩の指示を受けてする作業が、仕事の全体像を覚える機会になっていたかと思います。その一部を今後はAIが担うことになるので、生産性の向上と若手の成長機会確保の両立を考えながら、慎重にAIを導入していく必要があると思います。

ー確かに補助的な仕事をしながら教わったことは多いです。AI活用により失う機会もあるんですね。
中野:AI活用だけを突き詰めるべきだと言いたい訳ではないです。客観的に「クライアントの業務課題を、このツールを使ってどのように解決しよう」という視点と能力を身につけられるかどうかが大切だと思います。転職を考えている方々も、ぜひ「この先社会がどうなるのか?」「どのような職種や業種が求められるのか」「どのように自身の能力を伸ばしていくのか」を踏まえた上で会社選びをしていただきたいと思っています。


中野さん、ありがとうございました!
今後の働き方や、能力の伸ばし方、今後仕事をする上で気になる話題が多いインタビューでした。

私もこのテーマに関わるようになってChatGPTの使い方を日々試行錯誤しています!
今回の記事を作成する上でも、質問項目をあげたり、文字化けしている音声入力データを読みやすく修正したり。色んな角度でフォローして貰いました。

ワクワクしながら試してみることが変化に対応する第一歩!
皆さんはどんなことに活用していきますか?

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