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2024年の振り返り【社会保険労務士法人AdjustHR】

こんにちは!社会保険労務士法人AdjustHRです!
私たちは、「企業と人の幸せを最大化する」をミッションに、日々お客様の人事課題の解決に向けて活動しています。
毎月更新しているこちらの公式ブログ。
今回は12月ということで、2024年の振り返りレポートをお送りいたします!

2024年は『変化』の一年

今年は、会社の状況が大きく変わった一年間でした。
順に詳細を記載していきます。

①顧問先の変化

顧問先の規模拡大

昨年までは「創業して間もない急成長中の社労士事務所」のイメージが強かったAdjustHRですが、今年は創業5周年を迎え、「一定の規模があり、安定した品質を提供できる社労士事務所」として認知され相談を受けるケースが増えました。
従業員数が10名未満の顧問先は減少する一方で、10名超500名未満の顧問先が増加している傾向です。

顧問先のニーズの変化

50名超の顧問先が増え、それに起因しアウトソーシング業務前提ではなく

  • 適法なルール作りや運用の支援
  • 労使対応や労務相談を中心とした支援
  • IPOに向けた労務DD支援の支援
  • DXの導入に伴う労働法や規程に相まった運用支援

上記の様な業務を中心的なニーズとしてお任せいただくなど依頼内容も変化しました。

AdjustHRの所感

顧問先の変化は、私たちAdjustHRにとって一つの大きなマイルストーンに到達したと感じています。従来は、「勢いのありそうな社労士事務所と一緒に仕事をしてみたい」という定性的な感覚での選定が多かった印象です。一方で最近は、「一定の品質が期待できる社労士事務所に仕事を依頼したい」という定量的な判断で、AdjustHRにご依頼いただけている感触を持っています。
これは私達のMissonである「人事労務の専門家集団となる」という目標と一致しており、その目標に向けて更に従業員全体の品質管理・品質向上に努めていきます。

②損益における経営成績の変化

昨年度対比の売上変化

下記は昨年度からの売上推移です。2022年度(~2023年9月)の売上が約9,000万円だったのに対し、2023年度(~2024年9月)の売上は約1億2,200万円と、約3,200万円アップしました(年度比35%増)。

昨年度対比の利益の変化

一方で、営業利益については課題が残ります。売上の増加に対して、利益は伸びていません。要因は大きく4つです。

  • 代表の中野が経営・マネジメント業務に割く時間が著しく増え、代表の個人技による大きな利益を生みづらい状況
  • 未経験者の増加に伴い、全社員における売上を直接上げる社員の割合が減少している状況
  • 品質向上や安定を狙ったオペレーションルールの増加に伴い、従来より1つの業務にかける時間(特に習熟時間)が増加している構造
  • システム等の料金改定や、採用難の中で人材紹介を使った採用などに伴う、必要な支出の増加
士業事務所においてある程度利益が必要かという問いに対しては、キャッシュが必要と答えます。なぜなら、
・売上の半年分程度のキャッシュを用意するインフラを預かる企業としての安定性
・業務拡大や新しいサービスや仕組みに投資・試行する際の、人的・金銭的な余力
・専門性が高く結果を出している職員に対する、一定以上の給与や賞与の支給
などがあり、確かに設備投資は少ない業界ではありますが、一定の金銭的な余力がなければ、身動きの取れない事務所になります。

今後の変化(改善施策)について

上記の課題は、結局のところ「売上を増やす」「人件費や経費を減らす」「業務にかける時間を減らす」という3点で整理できます。その改善施策について、十数名の事務所においてリソースは限られますので、以下の3つの改善に集中的に取り組みます。重要なテーマは、体験による効果の向上、つまり「UX」です。

人材育成のスピードUPによるUX向上

未経験者採用をする社労士事務所は多くない中で、AdjustHRでは未経験者を採用し、育てることに力を入れてきました。

  • オンボーディング期間
  • 育成期間
  • チーム内OJT期間

など、状況ごとのメニューを整備しており、数年間積み上げてきたノウハウがあり、

  • 新人教育担当者
  • コンピテンシーリーダー(定性的な模範社員)育成担当
  • 各チームの上長

がそれぞれ存在し、各対応するフェーズごとに育成を行っています。
結果として、未経験者でも会社のMVVCを理解し、売上を立て、活躍できる教育制度は整ってきましたが、教育の長期化による人的リソースの増加が課題になっています。 今後の対応として、

  • 成功体験を経て、定量・定性ともに結果を出しやすくするための教育の深化

教育における重要性・緊急性以外の指標として、成功体験の積みやすさ(つまり新人の就業経験におけるUXの向上)を狙うことで、本人のモチベーション向上や、早期に得意分野での収益化は図っていきたいと考えています。

顧問先に提供する付加価値によるUX向上

社労士事務所の主な仕事は、労働法等のアドバイスや判断の支援、また給与計算や手続きの代行です。ただ、それはほぼできて当たり前の役割です。また、専門性の必要な業務(例えば、IPOにおける労務DD等)は高い付加価値として捉えられています。一方で、私達は

  • 『経営者・労務担当者・労働者の体験向上』

これを付加価値の中心と位置づけていきます。つまり、顧問先の「人」に対するUX向上です。これは更に細分化すると、

  • 企業の特性に応じたアドバイスや支援
  • 担当者や労働者の特性に応じたアドバイスや支援
  • オペレーションの早期化や自動化

などが中心になります。AdjustHRは創業期から中小企業として安定している顧問先、IPOを目指す顧問先、上場企業まで幅広くあり、その1社ごとに同じカテゴリーでも求める特性は異なります。
すでに社内で導入しており活用が進んでいるNotion(NotionAI含む)について、顧問先とのやりとりの記録からデータベース化、将来的な業務課題の共有化やニーズの選定などに活用を進め、担当者や責任者が「AdjustHRに任せておけば安心」という包括的な単位で業務支援を進めます。
また、Zapier等の自動化ツールとSlackやchatwork、またSmartHR、MoneyFowardやfreee等を組み合わせて、いかに効率的にオペレーション業務を進め、また顧問先まで届けるかという、より大きな視点での業務改善と自動化を進めます。

業務のECRSによるUXの改善

社内の業務オペレーションについて、創業5年間で蓄積されたナレッジをベースに、随時改修を重ねて築き上げたものがある一方で、その中には重要性や必要性を欠くものがある可能性もあります。例えば

  • Notionに記録されている情報は、完全にはカテゴリーごとに整理できていない
  • Notionに記録されているオペレーションの粒度が様々で、各自判断とルールに必ず従う必要があるポイントが整理できていない
  • 水平・垂直分業体制の拒否が創業以来の社是になっており固執しすぎて効率化を阻んでいる
  • 使用するシステムが膨大に増えており、習熟に時間がかかっている

本質的に顧問先がAdjustHRに求めているニーズはなにか、最高のUXを提供するために

  • 現在
  • 未来

それぞれ維持し、また創り、一方で捨てるものは何なのかについてサービスを整理します。

ECRSとは、業務改善の手法の一つで、以下の順序で業務を整理します。
1. Eliminate(排除)
2. Combine(結合と分離)
3. Rearrange(入替えと代替)
4. Simplify(簡素化)
※「排除」の選択がある場合、他の方法を優先することはないという点がポイントです。

③従業員数の変化

社員数の推移

下記は、直近3年間における正社員数の推移です(代表は除く)。過去2年間超えられなかった「10人の壁」をようやく突き破り、社労士事務所としては一定の規模感を達成することができました。これには、採用を強化したことに加えて、既存メンバーが主体となって、新入社員の育成や定着に向けて継続的な改善の努力をしたことも大きく影響しています。


育成や定着に向けた取り組み事例

シャッフルランチの様子

今後の社員数の変化

2025年1月にオフィス移転を予定しています。最大30名ほどが稼働できる広い空間です。目先3年程度で25名程度まで拡大を目指しています。

新オフィスの内装イメージ

チーム制の導入

2023年度よりチーム制を導入し、各チームに緩やかな顧問先の属性を与えた上で、それぞれのチーム内でのリーダー・サブリーダー・職員という構造を取り、経営が担っていた人事・教育・売上管理などの機能を徐々に移管しています。リーダーの成長に伴って一部の管理業務の移管を進めていくことで、経営者直轄の管理では難しかった、10名超の職員数の増加に耐えうる体制を整えています。

AdjustHRの特性として、「基幹職員以外は社内にいない」という人事戦略を取っています。つまり、事務的な作業員を大量に採用し、専門性の低いアウトソーシング業務を集中的に行う体制は取りません。よって、AdjustHRの従業員数とは、顧問先から相談を直接受け、差はあれども労務的な提案をする職員の数です。

AdjustHRの人材登用に関する方針

AdjustHRはMVVCに共感できる仲間を集め、皆で創り上げるという「ALL for ONE」「ONE for ALL」を大切にしています。一方で、人には長所と短所があり、一人ひとりに個性があります。会社のValueにおいて「多様性を受容する」と定め、価値観の違いを認め、時々軋轢を生みつつもコミニケーションを大切にし、幅広く集合知を発揮することを大切にする方針のもとで、採用をしています。

その他の事項

BBQの実施

そして……みんなでずっと「やりたいね」と話していたバーベキューも、やっと開催することができました!中にはお子さんを連れて参加したメンバーもいます。休日にこうしてみんなでワイワイできたのは、今年うれしかった出来事の一つです。

10月に家族連れで実施したバーベキュー

2025年、AdjustHRの目指す世界観

AdjustHRは、社会保険労務士業を大切に考えています。

  • 労働法の専門性を発揮し
  • 現場の労務運用を理解し
  • 経営的・客観的立場で支援できる

これが両立できる仕事は他にありません。どれほど効率化やAI化、手続きや給与計算が簡素化したところで、顧問先ごとに全ての要素において一律ということはなく、求められるニーズは異なります。

満足の最大化を目指す

創業以来目指している価値観として、「仕事を通して幸せの総量を増やす」というものがあります。AdjustHRが目指す世界観は、社労士業界において、最も「総量」を増やすことなのです。

  • 究極のスペシャリストが、究極のサービスを10社に提供する
  • 一定以上の品質を担保できる構造を用意し、最適な人員配置のもとで継続性を担保し、現実的な料金設定でニーズに見合う最適なサービスを1000社に提供する

AdjustHRが目指す姿は後者です。この価値観において業界No.1を目指すのが私達です。だから、UXの改善を更に推し進めて、他の誰も到達できない所を目指します。
社労士の業務は幅が広く、奥が深いです。多くの事象を捉えるには、一人では限界があります。ですから私たちは、多数から構成される「組織」で勝ちに行くと決めています。そのためには、高い能力を持つ個人に依存した方法ではなく、誰もが再現できる範囲で高度な業務を構築していく方針です。

事例

  • 現状全ての顧問先で創業以来全ての記録を残してきた議事録をAIでデータベースや要約化
  • 極めて解像度の高いSaas別の業務フローマニュアル

  • 社内QAデータベースにおける年末調整のナレッジ共有

すでに一部領域においては、他の社労士事務所が真似できない水準に到達している自負を持っています。これらにAIを効かせることで、情報の統合が圧倒的に進んでおり、概ね社内外での知見や経験の社内最適をした形での集合知を形成しています。これは、一朝一夕で成し得るものではありません。AdjustHRが創業以降、全職員で徹底的に取り組み、継続し続けた成果です。

だからこそ、UX(サービス体験の向上)を価値に変える

「貴方たちの強みはなにか」と問われた際に、Notionのナレッジでは無いのです。議事録やナレッジを整えている企業なら分かってもらえると思いますが、その品質の安定性と、記録の継続性です。これは、本当にAdjustHRの社員は骨身にしみて苦労しながら、その適正な管理と品質維持を大切な価値だと認識して皆で行っています。
ただ、ナレッジは使わなければ、単にそこにある情報でしかありません。ナレッジを使い水平展開をする、他社の推測に使う、将来的な業務の管理に使う、過去の経緯を調べる、そういった一つ一つの使い方、それを更に統合的に深化させることで、顧問先が「AdjustHRの船に乗っていれば目的の場所に、しかも心地よく乗ったまま到着できる」といったサービス体験を作ることができると考えています。
2025年も、企業とそこで働く従業員の幸せを最大化するために、歩みを止めることなく、より多くの付加価値を提供してまいります。

最後になりますが、今年関わったすべてのみなさまに、感謝申し上げます。
ありがとうございます。

社会保険労務士法人AdjustHR
代表 中野剛志 及び、従業員一同


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