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新しい介護を定義したい。

私にとって生活するための手段に過ぎなかったものが、今ではライフワークと変化していったもの。それが、重度訪問介護です。

カネなし、人脈なし、学歴なしというコンプレックスの塊のような私には就職活動をしていた時期を振り返ると、そもそも選択肢が限られていたのだと感じます。
介護業界では、介護の仕事は3K(汚い、臭い、稼げない)と言われたり、底辺と表現されることもあります。実際、自分の身体と労働時間を資本としたハードワークですので非生産的な仕事だと私も考えています。ですが、重度訪問介護を通して出会った患者さん方との多様な価値観にふれたこと。生き様と人生の終い方にたずさわれたことは、私の世界を大きく変えてくれましたし、人生の励みとなっています。何かうまくいかず辛いなと思うことがあったとしても、今は亡き方々にそっと背中を支えられているという気持ちにさえなれます。

なぜ、このような気持ちになれたのか。

お互いが生きることに必死だったからです。

介護の仕事は、綺麗事だけで済まされるものではもちろんありません。
むしろ、辛いことの方が多いです。
では、何が辛いのか?

下の世話でしょうか?お風呂の介助でしょうか?食事を食べさせることでしょうか?

違います。


人の尊厳が失われること。


できていたことが、どんどんできなくなっていくことを間近で感じながらも、私には何もできずなす術がないと感じることです。
下の世話やお風呂に入れること食事を食べさせること、このようなことは、半年もしていたら気がつけば慣れています。ですが、なす術がないことに関しては耐えながら対処療法をせざるを得ないことは辛いです。

例えば、ALS(筋萎縮性側索硬化症)で、症状が進行していく時に痛みや違和感を感じてしまうことがあります。その際に、枕の入れ方を決めるのに30分かかることがあります。皆さんは想像できますか?自分が眠る際に使っている枕の位置を決めるのに30分もかかってしまうことを。。

また、何かしらの意思決定をする際に患者さんのこだわりとヘルパーの価値観とが、衝突することもあります。このこだわりを価値観と仮定すると、患者さんの価値観とヘルパーの価値観とが衝突しているといえます。この衝突とは、チームビルディングにおける混乱期にあたるのではと考え、これを解消し統一期→機能期と繋げていくことが事業所の役割です。通常のチームビルディングと違うところは、患者さんの状態変化が起きた時やQOLを高めるための支援をする度に形成期→混乱期がやってくるということです。

新しい課題を解決していく度に、患者さんとヘルパーとの間に心理的な安全性が構築され信頼関係が生まれていくのです。介護の仕事をすることで感じる辛いことは、患者さん、職員、関係者が一丸となって乗り越えていくことでそれぞれの成長へと繋がっていきます。

この生活を豊かにしていく度に生じる課題を解決していく達成感や得られる信頼関係は、日々の生活費を稼ぐために始めたワークをライフワークに昇華させるきっかけとなっています。

私たちの事業は、ヘルパーを派遣することではありません。その人の生活を豊かにするパートナーを育成する事業です。その人が最期まで自宅で生活できるように支援し、共に人生を楽しみ、悩み笑いあえる事業を目標としています。

在宅介護は、その人の歴史・思い出などが詰まっていますのでその人の生活そのものです。プライベートの塊であるが故に、他人が入り込むのは難しい事業でもありますし、情報を公開することもままならい事業でもあります。また、この仕事を本業にすると生活が成り立たなくなってしまう方もいるでしょう。ですが、副業としてや隙間時間を活用して働けるのもこの重度訪問介護の働き方の魅力です。空いている曜日の空いている時間が、患者さんの求めている時間枠と一致するなら働くことが可能になるお仕事です。

ある患者さんに聞いてみました。

ヘルパーの資質って何ですか? と。

その答えは何だと思いますか?

スキルが高いことですか?
優しさですか?
コミュニケーション能力ですか?
違います。

「辞めないこと」

です。


『僕のケアのやり方を教えることは、僕の役割。僕と合うかを見極めるのは、僕のセンス。でも、辞められるとその時間枠がぽっかり空いちゃうし、次のヘルパーを探すのに苦労するんだよね』

その人の生活に継続的に関われる人の繋がりを構築すること。その人の生活を支えられるように育成すること。その人との生活を豊かにできるように課題を解決していくことが私たちの事業です。

まだまだ、発展途上な在宅介護の領域で普段の生活では得られない経験や学び、価値観を自らの成長に繋げたいと思える方と一緒に働けたらと考えています。そして、福祉の領域は、AIが発達してもなくなりづらい職業です。AIに侵されづらい領域の福祉という職業での経験は、

人間の遺伝子にどのような影響を与え、どのような進化を促すのか。個人的に興味がありとても楽しみです。

まだまだ、小さな小さな事業ですが、今日を支えて、明日を未来を創造できる仲間になってください。既存の介護ではなく新しい介護を定義していきましょう。

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