「新しい現場、フルリモートじゃん!やったー!」
…アサイン決定した当初はそう思っていた筆者も、4ヶ月目に突入したあたりから次第に「あれっ…?」と思うことが多数見つかってきました(;'∀')
今回はコロナによって改革?が起きたSEの働き方の形の一つ、"在宅勤務(リモート勤務)"を現場勤務と比較した際のメリットとデメリットという観点から話していきたいとおもいます!
※当記事は筆者による"個人的主観"が多分に含まれています。
まず初めに、今回の表題でもある「リモート勤務のメリット」について。
メリットその1「通勤時間がない」
おそらく、最大のメリットがここになると思います。
総務省統計局の発表では「通勤時間30分未満が過半数」との記載が。(平成20年での話)
ただ、過半数がそうであるからして、SEという職もそうなのかというと「部分的に違う」ところがあると思います。
筆者がいままで経験した現場というのは、基本的に"ビジネス街"と呼ばれるエリアに事務所があるパターンが多い。そのため、現場まで行こうとすると、必ず"電車+徒歩(orバス)"という移動のセットになります。
ちなみに筆者は東京の郊外在住のため、都心のビジネス街勤務となった場合、勤務時間が軽く1時間を超えていました…
この「通勤時間」がないというのは、リモート勤務における最大の利点だと思います!
また、新人社会人が一番恐れていながらも、誰しも1度はやってしまったことがあるだろう"遅刻"。
理由は数あれど、公共交通手段の遅延が原因の"遅刻"という点を確定回避できるのは不安の種を取り除かれるのです!
…寝坊の遅刻だけは、絶対回避しましょうね(小声
メリットその2「自分の環境で作業ができる」
これについては人によって利点の度合いが変わってくるかもしれません。
ただ、現場勤務ですとひたすらデスクに座り、PCとにらめっこ…少しでもスマホをいじれば上司から注意が飛んでくる(←これについては当たり前です。休憩時間中ならまだしも…
常に人に見られている環境は窮屈だ!って人にとってはリモート勤務はメリットとなりますね。
基本的にリモート勤務は1日の作業ノルマさえ達成できれば、どんな環境で作業をしていてもいいわけです。
例えば、お菓子を片手間につまみながら、気分転換に音楽をかけながら…等。
ただし、人に見られていないからといってサボるのだけは御法度!
常に見られているわけではない分、一日の作業成果を報告することを義務付けている現場が多いため、"何も作業が進展しませんでした"は変な目で見られかねないため、気を付けていきましょう。
さて、「リモート勤務のメリット」について記述しましたが、今度は「リモート勤務のデメリット」についても目を向けていきましょう。
デメリットその1「報告・連絡・相談がしづらい」
筆者がリモート現場で最も苦しんでいる点がこちら。
SE(システムエンジニア)という職業柄、開発の現場に必ず存在する"基本設計書"や"仕様書"といった資料の数々。それらをしっかりと理解した上で、案件の対応をしていかねばなりません。
しかし、その資料も目を通しただけでは「なんのこっちゃさっぱどわがんね」と首をひねるような専門用語や現場特有の単語がずらりとしています。(これについてはどの現場も共通していました。)
それらの意味を理解するために、現場の有識者の方に意味を聞くことになるとおもいますが、リモート現場ですとこの"聞く"という行動を"メール"や”チャットツール”といったその現場で使用しているコミュニケーションツールを通さねばなりません。そしてその解答も、相手方が"質問を確認"し"回答内容を文章化する"という行為が挟まれます。
これによって、すべての質問や相談といったコミュニケーションは、タイムラグが発生してしまうことになります。これが厄介。
現場勤務の場合、1分もかからない内容であれば有識者の席に赴き、対面・口頭で済む内容の応答も、リモート勤務の場合、相手のレスポンス次第になってしまいます。
(最悪1分もかからない内容なのに、返答が返ってきたのが1時間後というのもざらにあります)
そのため、現場によっては質問表といったシートをつくって、一括で回答ができるようになっている場所もありますが、こちらも質問を投げたら即時返ってくるわけではないのでやはりタイムラグがあります。
そしてこの質問のやり取りが増えれば増えるほど塵積効果でどんどん作業が停滞する…といった悪循環になりかねないのが、この「報告・連絡・相談がしづらい」というデメリットになります。
デメリットその2「プライベートとパブリックの切り分けがしづらい」
こちらは、メリットその2「自分の環境で作業ができる」の反作用的な意味になります。
プライベートでゲームをしたり動画をしたりしているデスクで仕事用のPCを開いて作業すると、いままで自分の憩いの時間を提供してくれていた空間に"仕事場"という意味合いが入り込んできます。
こうなると、自分の中でプライベートとパブリックを切り分けているつもりでも、切り分けられていなかったりします。
例えば、「パブリック」の仕事に「プライベート」の遊びが入り込んでしまうものとして、以下のものが出てくるでしょう。
・動画サイト等で音楽を流していたけど、いつの間にかアニメや投稿動画を見てしまう。
・少し調べものをする際に、仕事と関係がないゲームのサイトを覗いてしまう。
・勤務上の休憩時間ではないけど、作業の手を止めて休んでしまう。
作業が進捗していればよいのですが、勤務態度としては喜ばしいものではないのがわかるでしょう。
逆に、「プライベート」の遊びに「パブリック」の仕事が入り込んでしまう例もあります。
・今日の勤務は終了したけど、勤務後に上司から何か連絡が来ているんじゃないかと不安になる。
・勤務時間外なのに、仕事用のコミュニケーションツールの通知音が空耳する。
・作業目標は達成して、退勤したのに環境が変わらないから仕事気分が抜けない。
上記の例は筆者が実際に陥っている(現在進行形)事象の例になります。
現場勤務ですと、現場から退社した後電車に乗っての通勤時間中に「今日は仕事したぜ!」と気分を入れ替えるイベントが発生しますが、リモート勤務ですと仕事用のPCを閉じるだけ…そのためプライベートとパブリックの気分の切り替えがしきれず、そのあとに嗜んでいるゲーム中にも「あれ、あの作業やったっけ?」みたいな思考が脳裏をよぎったりしています…
自分の中で気分のスイッチを切り分けられる方なら問題ないかと思いますが、注意点としての1つとして喚起させていただきます。
いかがでしたでしょうか。今回は「SEにおける在宅勤務のメリットとデメリット」をそれぞれ2点ずつ上げさせていただきました。
これからリモート勤務の現場に着くことになった方は、「リモートだやったー!」と手放しに喜ぶのではなく、リモートでの仕事環境をどう自分で用意するべきか、しっかりとした準備と心持ちをもって作業に臨んでいきたいですよね!