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「一緒にやる」という行政の人たちに惹かれて、移住を決意しました-地域おこし協力隊のお話し-

今回、スポーツ観光おおさきの新しい仲間を募集するにあたり、大崎町に住む多様な立場の方々からお話を聞かせていただきました。今回は大崎町ご出身ながら大崎町に住んではいなかった方とその旦那様から地域おこし協力隊をきっかけに大崎町に住み・働くことにになったストーリーをお伝えします。

海外と町の架け橋になることを目指して、地域おこし協力隊に応募。

Q、自己紹介をお願いします。
<いくみさん>
元々は大崎町出身です。県外や海外など、これまでいろいろな場所に行っていましたが、2022年4月に戻ってきました。英語や海外が好きなので、これまでは英語に携わる仕事や海外に行くことも多く、海外の人と接したりしてきました。こういった経験が大崎町の力になればと思い、地域おこし協力隊に応募しました。私は実は大崎町出身ではあるものの、大崎町に住んだことはなかったんです。しかし、祖母に会いに来るなどはしていたので愛着は持っていました。まさか仕事で戻ってくるとは思いませんでした。

<げんさん>
妻と同じく、2022年4月に大崎町に戻って来ました。ちょうど1年経ちましたね。中国育ちの日本人です。大崎町に最初に来たのはサッカー留学で隣町の鹿屋体育大学に行ったときです。妻の故郷でもあるこの土地で仕事ができるということで、特に抵抗もなく、第二の故郷という感覚です。実際に住んでみると不便な点はありますが、地域の方が「困っていることはないか」と声をかけてくれたり、大崎町特有の助け合いの精神や面倒見の良さを肌で感じたことがあって、この地で仕事をするという選択に至りました。

Q、現在の(地域おこし協力隊の)仕事内容は?
<いくみさん>
今、大崎町にはミャンマーやベトナム、インドネシア、フィリピンなどから技能実習生として働きに来ている外国人の方がとても増えているんです。しかし、外国の方と接する機会が今まであまりなかったということもあり、大崎町が国際的かと言われるとそうではなく、まだまだ海外意識が低いというか、外国人の方との間に距離があるので、その距離を縮めたり繋げたりする役割を担っています。自分がこれまで普通にやってきた経験を町民の方が興味を持って聞いてくれたり、質問してくれたりすると、自分を認めてもらった感覚になり、自分がやってきたことが人のためになっているんだと思うと、それがやりがいに繋がります。

<げんさん>
台湾陸上協会が大崎町に来ているのですが、その通訳や添乗などが主な業務です。それ以外は大崎町内の方との異文化交流。日本とは違う文化を紹介し、交流を持たせる仕事です。
やりがいはたくさんありますが、国境を超えて人と人を繋ぐ架け橋になれたと感じたときに喜びを感じますね。文化や言葉の違いだけじゃなく、習慣の違いなどいろんな違いがあるなかで、交流をしていくにつれて繋がりが生まれていくんです。その架け橋になれることは大きなやりがいです。


「一緒にやる」という行政の人たちに惹かれて、移住を決意。

Q、なぜ大崎町だったのですか?
<いくみさん>
これはよく2人で話すことなのですが、行政の方がアットホームで、良い意味で行政らしくないという点が大きいです。他の行政さんがどうかは分からないですが、大崎町はガチガチではなく「一緒にやるんだ」と受け入れてくれるような行政。海外から人を呼ぶことで町を盛り上げるなど、自分たちがやりたいことを実現するならこの町だなと感じました。他の行政でやろうとは思っていなかったですね。

Q、住んでみた感想は?
<いくみさん>
まず星が綺麗。ダントツで綺麗です。空気が澄んでいるんだと思います。都会に比べると不便さはありますが、人が温かいので住んで良かったと思っています。

<げんさん>
大崎町の方がすごく優しいです。個人的なエピソードなのですが、毎週のゴミ出しで、車にゴミを積んでゴミステーションに持って行くのですが、わたしは到着したら自分でゴミを降ろすというのが一般的だと思っていました。しかし、大崎町ではゴミステーションに着いたら7〜8人くらいの方が車に寄って来てくれて、ゴミを降ろしてくれるのです。おかげで自分で下ろす間もなく、アッという間に作業が終わります。最初はそれがすごく意外でしたね。大崎町の方がごく当たり前にそうされていらっしゃったことにも驚きました。

Q、大崎町の魅力や価値は?
<げんさん>
食べ物が美味しいです。さつまいもは特にずば抜けて美味しい。通常は糖度が平均25度で、30度を超えたら美味しいと言われているそうですが、大崎町の紅はるかは糖度が45度もあるそうです。砂糖を加えなくてもシンプルな焼き芋でスイートポテトになるほど、甘くて美味しいさつまいもはぜひおすすめしたいですね。

<いくみさん>
さつまいも以外だと、大崎町といえばうなぎとマンゴー、パッションフルーツがあります。ほかに私が魅力だと思っているのは人です。大きな家族みたいで、誰か1人と仲良くなると、その親やおじいちゃんおばあちゃんなど、皆さんの情報が分かるし、誰か1人と繋がるとそこから広がって皆さんが自分を知ってくれるようになります。最初は少し驚きましたが、今の世の中には必要なことなのかなと思います。こういった交流がなくなってきていると思いますので。何かあったときには助けてくれると思っています。

Q、大崎町に必要なことはどういったことでしょうか?
<いくみさん>
この町で生まれ育った人が、また帰ってこれるような環境作りが必要だと思います。町から町外に出た人が、大崎町の外に出て、そこで経験したことを町に還元してもらえるような仕組みが必要だと思います。

<げんさん>
住めば都 ではないですが、この町が合う方にとっては居心地がとても良い町です。食事も美味しいし、地域の方の優しさなど。「移動したくない」「ここでこのままのんびりしたい」という気持ちを持つ人もたくさんいます。これからの大崎町の未来をつくる子供たちに都会や海外の方と交流して刺激を与える機会を作ることが出来たら嬉しいです。


この町に必要なのは、つながりを大切にする人と、「刺激」。

Q、どんな人がこの町に合うと思いますか?
<いくみさん>
この町を知ろうとする意識の高い人ですね。自分のやりたいことや自分の想いだけを貫き通そうとしても、これだけアットホームな町なので、“都会人がきたぞ”、とよそ者扱いされるような空気になるのではないかと思います。まずこの町のことを知って、この町と自分の想いをマッチングできる人が必要。皆さんがどう思ってらっしゃるかは分からないですが、自分たちはここでとても居心地良く過ごさせていただいています。

<げんさん>
日本国内だと当たり前のことなのかもしれないですが、海外からの目線で見ると、人と人とのつながりが非常に強い土地だと思います。そのため、国内外の同じような地域での暮らしや生活に慣れている人「人と人とのつながりを大切にする人」は馴染みやすいと思います。そうでない方は、地域の方と一緒に仕事して、この環境になれていく力は必要になるかなと思います。

Q、これから大崎町で挑戦したいことは?
<げんさん>
個人的に次世代に対する刺激が足りないと感じているので、海外からの刺激をもたらすのが私の仕事だと思っています。言葉も文化も違う海外の方と大崎町民の方々を交流させたい。旅行会社を立ち上げたいと考えています。

<いくみさん>
今年ぜひやりたいのは、子供たちを海外の方と接する機会を作ることです。日本から海外に興味を持つきっかけは英語だと思うのですが、英語が嫌いな子供はたくさんいます。どれだけ英語を好きになってもらえるかが重要で、それを大人の方や年配の方をどれだけ巻き込んで取り組んでいけるかだと考えています。公民館などいろいろな方を巻き込んで仕組みを作りたいと思います。

【一緒に働く方へ】
<いくみさん>
役場の方が温かいことは間違いないです。ここだけは他の行政と違う部分だと思います。

<げんさん>
わたしは5〜6年前に、大崎町が全国でリサイクル率1位というニュースを見て、「日本No.1」を見たいと思い、こちらに来たことがあります。そのときに、当時の環境部署の担当者の方がマンツーマンでいろいろなところに案内してくださったり、DVDを見せてくださったり、一生懸命に説明してくださいました。「なぜこんなに優しいのだろう」と感じ、そのときの印象が今でもとても強く残っています。


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