注目のストーリー
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〇〇の壁
今から約20年ほど前、ある解剖学者による書籍が大ヒットしました。以来「あれこれ論じても仕方がない」「相容れない」といったことを皮肉る時に『〇〇の壁』などと形容されたりもしましたビジネスをやっているといくつもの【壁】に出会います。男女の壁、世代の壁だけでなく、組織の壁、部署の壁等々。そしてそれらの壁に向き合った際、①それらの壁を壊そうとする人と、②壁は壁と承知し与件の一つに入れて(何なら前提にして)行動する人に大別されますビジネスは基本的に「停滞」ではなく「進捗」させてなんぼです。もっと具体的に言えば「売上」あって初めて意味があり、それ以外の動作は全て「コスト」しか生みません。という意味で...
あらがうのではなく乗る
AIが世界を席巻していますSNS上の広告もグラフィックスも或いは詐欺SMSまでも、一見その真偽真贋が分からなくなるほどに高精度なものが飛んでくるようになりました(苦笑私が社会人デビューした年に公開された映画『ターミネーター2』では自律自走し始めたAIが人類に刃を剥く近未来が描かれる訳ですが、この構図を予感とさせる状況は2025年の今も指数関数的に激化して来ていて、情弱とされるタイプの人たちは斯かる広義の「AIと人の戦い」に負け、駆逐されることでしょうビジネス界では「自分以外の自分」をクローンとして配置する企業も登場してきましたが、弊社も生成AIの利用を義務付けると共に有料版ライセンスを全...
加害者と被害者
この世には大きく分けて「加害者意識が強い人(自責タイプ)」と「被害者意識が強い人(他責タイプ)」がいます基本的に「被害者意識が強い」「他責タイプ」の人はそこからなかなか脱却することは出来ません。そしてその指向はその人の言動として顕著に現れます少々飛躍するかも知れませんが身近な例をひとつ。とある人物が「転職面接の練習をしたい」というのでお付き合いしたことがあります(その人は面接を受ける側ね)。曰く「自分の市場価値を上げたい」「今の場所ではそれが到底無理」「だから会社を変える」のだそうですまず転職する権利は誰にでもあり、誰でも持ちうる自由意思なので、そのモチベーションを私が否定することは出来...
「配送料タダ」の誤謬
あなたは一人で生きていけますか?多くの人が、専門家が建てた家に住み、外国人が作った衣服を身にまとい、誰かが作った野菜や誰かが釣った魚、又は適切に処理された動物の肉に赤の他人か機械が調合した調味料を振りかけて食べ、毎日山のような生ごみや汚物を排出し、業者さんにそれらの処分を委ね、生命を維持しています。日本の食料自給率は61%(農林水産省による、2023年度の生産額ベース統計)。つまり、国家レベルでみても約4割は国外の世話になって存続している訳です。タイトルにもある配送料にも関係者の人たちの多大な労力が含まれています。仮にECサイトが「無料」を謳っていたとしても、当然にその労力への対価は誰か...
誰かに迷惑かけている訳じゃない
ひと様に迷惑をかけてはならないこう言われて育った人は私だけではないと思いますあなたの目の前の人が「他人に迷惑かけなきゃ何しても良いだろう」と言ったらあなたはこの人をどう評価しますか?「迷惑をかける」を、誰かの「世話になる」と言い換えたらどうでしょうか?誰かの「世話になる」ことなく、生きていける人っているでしょうか?人間は、他の生物に比べてかなり脆弱な状態で生まれてきます。誕生したての赤ん坊が何らのケアもされずに放置されたらどうなるかは想像に易しいでしょう。生まれてすぐ適切な処置がなされ、衣服が提供され、栄養補給や排泄物処理がマメに行なわれ、清潔で安全な環境での世話を受けてはじめて、人は人...
努力してはいけない(後編)
会社にとって最も有害なのは、③「がんばり屋だけど、目標達成できない人」です。(ここからお話しする内容は、私は一般論と理解していますし、経営や人事評価を論じる場面でもしばしば先人が引用してきましたが、内容がやや過激なこともあり賛否あることを承知しております)タイプ③の人を考察してみます。・このタイプは基本的に一生懸命がんばる人です。ひたすらがんばる人です。・他の社員が怠けている間も真面目に働きます。朝は人より早く始業し夜も残業をいとわず頑張ります。がどうしても目標が達成できない。それでもとにかくがんばる。・勤務時間はどんどん延びます。体力も気力も有限なので、やがて「これ以上むり」「これ以上...
努力してはいけない(前編)
古くは某国の軍人、現代では某大学の教授、或いは有名なプロ雀士までもが本質的に同じことを言っているので、今回はそれらの要素を統合・要約して話をします。会社は、方針に賛同する個人が集まり、顧客のために付加価値を創出するチームです。チームには判断と指示を行うリーダーがいて、他のメンバーはリーダーの指示に則して動きます。ただメンバーの役割や腕前、「タイプ」は決して一律ではなく、人により異なります。リーダーもまたしかりです。メンバーの「タイプ」を下記の4つに分類したとします。① なまけ者だけど、目標を達成する人② がんばり屋で、目標を達成する人③ がんばり屋だけど、目標達成できない人④ なまけ者で...
なんでもないようなこと
人によっては「当たり前」で「今ごろ?」「今さら」の話だと思うのですが、私の実体験をメモしておこうと思います。私はいま山梨在住で、遠く離れた愛媛に80歳越えの両親が住んでいて、東京では大学生の子供らが独り暮らしをしています。一年前、私が愛媛へ帰省し両親と某有名回転寿司のお店に行った時のこと、いつものように端末で注文し品々が送られて来て手に取って口に運ぶという動作をします。お腹が一杯になってきた終盤、父親が隣にいた私の母親にボソッと「大勢で食べたらやっぱ美味いのぅ」と呟いたのです。普段は夫婦(2人きり)で食べる回転寿し。同じ店。息子の私が加わっただけの話です。私はその呟きにピンと来なかったし...
中抜きとピンハネ
このタイトル、死語に近いかも知れないけど、誤用も散見される言葉なのでピックアップしてみました。※特定の業種をイメージされにくくするため多少抽象度を上げて進めて行きます。あるサービスまたは商品が以下のように流れているとします。・サービスまたは商品の流れ:A社→X社→B社・お金の流れ:B社→X社→A社「中抜き」とは、AがXを通さずBと直接取引することです。Aに言わせるとXはただ間に入っているだけで手数料をとる(つまり「ピンハネ」する)なんて納得行かない。だからXを外してAと直接取引をするという論理です。Xが「ただ間に入っているだけ」が事実なのであればAの主張は分からんでもないですね。インター...
鳥の声をきいたか?
日頃、部屋の中で仕事をしていると季節感に疎くなりがちです。まして通勤のないテレワークだとなお更に、季節感どころか温度感も乏しくなりやがて自然の変化すら関知しなくなります。果たしてこれは人として健全と言えるのか?と問われると「否」だと考えています。 家にずっと居ると動く範囲が狭まり運動量も減ることで肥満傾向となる。そして心身の健康に悪影響が出ることにつながるというシンプルな話です。なのでフルテレワークを続ける当社でも声を大にして「とにかく外へ出よう」「自宅最寄りのコワーキングにも積極的に出向こう」と促すもテレワークに慣れた社員の腰は重く、この施策は今一つ有効化しません。 ※テレワーク卒業...
余白
あなたは「捨てる」人ですか?それとも「捨てられない」人ですか? 捨てることは時に勇気と英断を要しますが、そこから生まれる「余白」により新たな価値への可能性が得られると私は考えています。ライフハックの一環となるのかしら(〇〇ハックという言い方自体すでに時代遅れな感もするが)。 フォルダ内で要らないファイルを捨てると容量が増えます。部屋の中にある使わないものや無駄なものを捨て去るとスペースが空きます。これらは自身の「時間」と「労力(手間)」を要しますが、時間や手間を「お金」で買う技もあります。つまり専門業者さんに依頼してやってもらうという方法です。 有形無形にかかわらず、無駄を捨て余白を得...
顧客に寄り添う会社、従業員に寄り添う会社
世の経営者は「仲間」を必死に探しています。もちろん私たちもそうです。仲間とは、客船で言えば目的地を向かって一緒にその船を前に進める(漕ぐ、ではないところが大事)人であって、船に乗って何もせずくつろぐ人ではありません。くつろぐ権利を持っているのは「お客様」として乗船した人達だけです。あなたが「お客様」として乗船し旅を楽しんでいるすぐそばで、乗務員が乱れた服装で何もせずダラーッとしたりボーッとしたりしていたとします。あなたは果たしてその船を再利用するでしょうか?私たちが探している仲間とは「お客様に寄り添う人」であって「お客様が満足するよう力の限りを尽くす人」です。
承認欲求という魔物
あるお寺の入口に「今月のお言葉」が掲示されていました。 『承認欲求という あなたの悪魔が あなたを蝕む 孤独な人生』 これ、仏様の言葉なのかしら?「承認欲求」なんて現代語だよね?ただ、なんとも辛辣で、まるでSNSに征服された人類を痛烈に批判するかのようなフレーズです。 私は決して承認欲求を悪いものとは考えていません。人は独りでは生きていけないし、マズローの「欲求五段階説」とは違いますが、承認欲求とは限りなく原始的で生理的な人の欲求だと考えるからです。※アブラハム・マズローの欲求階層説によれば、承認欲求(尊敬の欲求)は基本的な生理的欲求や安全欲求が満たされた後に出現する、とされています。...
友情・努力・勝利
タイトルを目にして「ピン!」と来る人いますか?これは、誰もが知る、某週刊少年漫画雑誌の三大原則です。 最初は小競り合いやバトルに始まり、次第にチーム戦が増え、戦いの規模が拡がり、激化する。敵に叩きのめされ時に命すらも危うい状況になりながらも皆で協力し合い成長していく。仲間がくじけそうになれば励まし、どんな苦境や逆境にあっても上を向きそして最後には勝利する ... という定型ストーリーには血がたぎりワクワクするものです。子供たちもこれにより喜怒哀楽や情操の観念が鍛えられるのはその通りかも知れません。 しかし、この三大原則を不用意に仕事に持ち込むと話がややこしくなります。 メンバ同士が仲良...
RULE 10 説明する時は図表を駆使せよ
RULE10 説明する時は図表を駆使せよ・報告先や依頼者の理解が得られない時は、自分の説明力が足りないことを反省せよ・理解を促すために、図や表、ドキュメントなどを使って説明を尽くせ自分が誰かに「説明」をする時、「なぜわかってもらえないのか?」と自らをかえりみず「相手の理解力が足りない」と結論付けてしまう人は、ビジネスパーソン失格です。まず「説明」する目的は、相手が理解することです。そのためには「伝える」努力をしなければなりません。しゃべりで無理なら文字で、文字で伝わらなければ絵や図式を描いてきいている相手に伝えるための手段の限りを尽くして伝えるそれが説明する側の義務ではないでしょうか?ビ...