みなさん、こんにちは!現在、東南アジアでリモートワーク中の水野です。前回はカンボジアでのリモートワークについて記事を書きました。今回はラオスの様子についてお伝えしたいと思います。
ラオスってどんな国?
タイ、中国、ミャンマー、ベトナム、カンボジアに囲まれた内陸国のラオス。国土面積は日本の本州くらいですが、人口密度は日本の10分の1以下です。また、主要産業は稲作を中心とした農業や川の恵みを利用した水力発電です。自然が豊かなのんびりとした雰囲気から、東南アジアの秘境とも呼ばれています。
ほかの東南アジアの国々と比べ、日本にいるとあまり情報がなくイメージが浮かびにくいラオスは、一体どんな国なのでしょうか。
まず、ラオスは東南アジアのなかでは貧しい国に分類されます。しかし、自然の恵みが豊かであまり食べ物に困らないことや、足るを知る仏教の影響で、スラム街がありません。
たとえば、ラオスの観光名物のひとつに、早朝僧侶にお米やお菓子の施しをする托鉢(たくはつ)があります。僧侶たちは食べきれない食料を貧しい子供たちへ分け与えます。
また、東南アジアの観光地を歩いていると、トゥクトゥク(オート三輪車タクシー)ドライバーやマーケットの売り子が、モノやサービスを売ろうとよく話しかけてくると思います(多くの場合、観光客向けのかなり高い値段です)。
しかし、ラオスではそのような押し付けのような物売りが少ないです。
それは、「ガツガツとしないのが美徳」、「ある程度の基準で暮らすことができればそれ以上望まない」、「村社会のため人より飛び抜けることを良いと考えない」文化や風潮が影響しているそうです。
そして、多くのラオス人は素朴でやさしく控えめです。ラオスの有力なビジネスパーソン100名にインタビューした日本貿易復興機構(ジェトロ)ビエンチャン事務所の山田さんも、「会社経営層は、ガツガツとしたリーダーというよりは、面倒見の良い兄貴や姉御肌の人が多いですね」と話してくれました。
ラオスで見つけたソーシャルグッドな取り組み5選
今回私は約2週間、ラオスに滞在しました。そのほとんどを過ごしたのは、街全体がユネスコの世界遺産に登録されている北部の古都ルアンパバーンです。そんなルアンパバーンを中心にラオスで見つけたソーシャルグッドな取り組みを5つご紹介したいと思います!
竹を使った商品
国土の約8割が山地であるラオスでは、成長が早く加工しやすい竹が豊富に手に入ります。そのため、竹を使ったストローやゴミ箱などを町でよく見かけます。ゴミ箱も竹でできていると、なんだか趣を感じますね。
赤十字社が運営する薬草サウナ&スパ
ルアンパバーンには、赤十字社のルアンパバーン支部が運営している薬草サウナ&スパがあります。地元のハーブを使ったサウナやラオス式マッサージを低価格で利用できるため、地元の人や観光客に大人気です。そしてその利益は赤十字の活動費として使われます。
町中に設置してある無料のウォーターサーバー
ラオスの町中には、プラスチックボトルを減らす目的で、ホテルやレストランの内外に無料のウォーターサーバーが設置してあります。旅行者にとっても、水を買うお金を節約できるので、大変ありがたいシステムです。
リサイクル素材を使った伝統的な織物
約50の民族がいると言われているラオス。町中やナイトマーケットでは、少数民族が作った服や小物が売られています。そんななか、一度使われた布をリサイクルして伝統的な服やラグマットなどに作り変え販売しているお店もありました。一つひとつ手作りのため、下記写真の衣装を作成するのに約1年かかるそうです。
社会貢献型カフェやレストラン
首都ビエンチャンにも古都ルアンパバーンにも、社会貢献型カフェやレストランがいくつかあります。売上の全額や一部が、農村の女性や恵まれない子供たちへの支援に使われます。トリップアドバイザーでも評価の高いお店が多く、観光客や地元の人で賑わっています。ラオスに行く際には一度訪れてみてはいかがでしょうか。
私が取材で行ったLaos Buffalo Diary(ラオス水牛酪農場)も、地域コミュニティに利益を還元するサステナブルな活動をしている社会的企業(ソーシャルビジネス)です。こちらの記事は弊社メディアIDEAS FOR GOODで公開するので、お楽しみに!
ラオスでのリモートワークはどんな感じ?
古都ルアンパバーンのメコン川沿いには、フランス植民地時代の名残があるコロニアル様式の建物やラオスの寺院が立ち並び、趣があります。そのため、世界中からの観光客が集まってきてます。
一方、そこに住むラオス人は自分たちのペースで生活を営んでおり、その姿にまた癒される人が多いようです。
そんなラオスでのリモートワークは一体どんな感じなのでしょうか?ルアンパバーンにはコワーキングスペースがないので、私はいつもカフェで作業しています。ほとんどのカフェやレストランにはWi-Fiがあるのですが、正直速くはないです。
インフラの整備という意味では、リモートワークに最適な場所ではないかもしれませんが、メコン川を眺めながらゆっくりマイペースに作業したいときにはとてもおすすめです。
まとめ
日本人の旅先としてまだまだメジャーではないラオス。しかし実際に行ってみると自然に恵まれ、人も素朴でのんびりとした雰囲気の場所です。まるで日本の田舎にいるような気分になります。
一方、年間経済成長率は6%以上であり、中国やベトナムをはじめとした海外投資も増え、まさにこれから成長していく国なのでしょう。
日本にいるとあまり情報がなくイメージが湧きにくいラオスですが、町を歩いていると上記で紹介したおもしろい取り組みを見つけることができ、自分で新しいものを発掘する楽しみが残された素敵な国です!