社労士法人のサービスは、
目に見えにくい「顧問業務」という言葉で片付けられがちですが、
はた楽では「サービスを見える化」することで、
お客様にとってもわかりやすく、提供するスタッフ側でもノウハウ共有しやすいように、
様々なサービスを開発してきました。
今回はその一例として、はた楽の看板メニューである
「産休育休らくらくパック」
の開発経緯をご紹介します。
あれは2017年の年初、私が経営する別法人(介護事業所)のスタッフが、おめでたの報告に来ました。
「おめでとう!よかったやん」
「で社長、産休育休とらせてください」
「あー、とったらええやん」
「じゃあ、手続きどうぞよろしくお願いします」
「えっ、手続きって?」
だいぶ端折りましたが、この時のスタッフとのやりとりを再現するとこんな感じです。
「おめでたいけど、産休育休の手続きって言われても一体何をせなあかんの?」
というのが、その時の正直な感想でした(恥ずかしながら、社労士とはいえそれまで関与したことが無い手続きだったもので。。。)
で、ちょうどそのころ社労士法人で採用したスタッフが、
「私、産休育休手続きわかりますよ」
ということで、まさに渡りに船。
「じゃあお願いします!」
と、無事にすべての手続きが進み始めました。
そしてその時思いました。
「社労士の自分でも知らなかったような手続きを、世の中の経営者はどうしてるんだろうか?」
おそらく、調べるんでしょうね。税理士さんや、顧問社労士がいればもちろんですが、
あとはネットやハローワークとかに聞きながら。
あっちこっちたらい廻しにされて、ひいひい言いながら一生懸命、手続きするんでしょうね。
ちゃんとやらないとスタッフが育休給付金も受け取れないし、必死にされていると思います。
ちょうどそのころ、お付き合いのある税理士さんからも、
お客様でちょうど産休が発生して手続きに困っておられる、という話が重なり、
「やっぱり、困っている中小企業って多いだな」
と改めて実感しました。
基本的に、私どもはた楽では、
「労務面で自分が困ったこと、やってよかったこと」
をサービス開発の起点にしています(例えば、助成金申請も、自社でやって成果があったスキームを横展開しています)。
産休育休手続きのサービスは、多くの社労士事務所でも顧問業務の一環としてされていますが、
これ自体をスポットでパッケージ化して提供しているところはほとんど見当たりません。
加えて、はた楽の強みである「会社がもらえる助成金申請」とセットで提案している先は皆無です。
早速、担当スタッフと一緒に、サービスとしてのパッケージ化に取り掛かりました。
産休育休手続きの特徴の一つとして挙げられるのは、
その手続きの種類の多さもさることながら、
これは「ハローワーク」、これは年金事務所、助成金なら「助成金センター」
というように、手続きの対象窓口が複数になること。
また、それぞれの手続きのスパンが非常に長く、
妊娠判明 → 産前休業 → 出産 → 育児休業 → 職場復帰
に至るまで、長い場合は2年以上の期間に亘り、各方面への手続きが随時発生します。
またそれぞれの手続きに期限があるため、進捗管理の徹底が欠かせません。
知れば知るほど、多くの中小企業にはかなりハードルが高いな、とつくづく感じました。
そしてパッケージが完成。
上記のように、手続きは長期間・複数回に亘りますが、
都度都度の依頼やお支払いというのも煩雑になるため、
シンプルに「定額サービス」とさせていただき、
出産時にお支払いいただければ、その後、最終手続きが完了するまで、
一切の追加費用もいただだかずにサービス提供する形としました。
また、会社様にとって費用の出費だけとはせずに、
後から会社が受給できる助成金申請も必ずセットでご提供することで、
お一人の出産案件が、会社にとってもプラス収益となるような設計としました。
【その後、70人の出産をサポートしました】
サービスリリース後、おかげ様で既存・新規のお客様にかかわらず全国の中小企業からのご用命により、「産休育休らくらくパック」を通じて出産案件に関与させていただきました。
出産するスタッフの方には、安心して給付金等受け取っていただき、
会社様(経営者)にも、手続の煩雑さや手間から解放され、助成金受給にもつながる、
というように、労使双方がメリットを享受できるサービスとして、自信をもって提供しています。
これからも、「中小企業労務のお困りごと」解決につながる、利用しやすいサービスを開発していきます。そんなサービス開発に関わりたい方は、ぜひともフォローをよろしくお願いいたします。