「新しい技術を試すだけで終わらせない。“使われる”ところまで責任を持ちたい」 そう語るFukushimaさんは、生成AIを現場の業務に組み込み、仕事の形を変える取り組みに向き合っています。DXイノベーション室のメンバーとして、開発・営業・バックオフィスなど部門を越え、AIの業務活用を推進。あわせて、技術サイト「AI Research HUB」を通じて、検証内容や思考プロセスを言語化し、学びを属人化させない形で発信してきました。
AIエンジニアになる前は、Webアプリケーション、IoT、データ連携基盤など複数の分野を経験し、「どう作るか」だけでなく「どう使われるか」に向き合う仕事へと軸足を移してきました。本記事では、変化の速いAI領域において、技術と現実をつなぎ続けるFukushimaさんの考え方と、その選択の背景に迫ります。
技術を「使われる価値」に変える仕事 ーー現在、どんな役割で仕事をしていますか? DXイノベーション室で、生成AIを社内業務でどう活かせば価値につながるかを考え、形にする仕事をしています。たとえば、営業部門が利用しているCRMをAIエージェントで活用し、販売データの連携や将来の売上予測を行うなど、業務の利便性を高める取り組みがあります。開発部門でのコーディング支援や、バックオフィス部門での各種定型業務の効率化など、AIによる業務改善にも取り組んでいます。 『この作業、本当に人が毎回やる必要があるのかな』 という問いから考えています。
先端技術は"未来のエアーのための種"でもあるので、調べて、試して、社内で使える形にしていくことを意識しています。新しい技術を追うこと自体は大事ですが、形にしないまま終わってしまうと、実務につながらないことも多い。 現場の業務フローにどう組み込むか、運用として回るのか、人の負担が本当に減るのか。そこまで含めて試してみて、初めて“使われる価値”が生まれる と考えています。
「1~2週間で前提が変わる」世界で、判断し続ける ーー最先端の技術に挑戦するやりがいや難しさは、どんなところにありますか? 正直、簡単ではありませんが、だからこそ面白さも大きい分野です。生成AIは、1、2週間で状況ががらりと変わることも珍しくありません。昨日まで良いと思っていた構成やツールが、今日は別の選択肢に置き換わっていることもあります。
『また変わったのか!』と思うこともありますが(笑)、 一度覚えたスキルだけに頼り続けるのは難しい という前提に立つようになりました。今この現場、この業務では何を選ぶべきかを周囲と相談しながら考え続けることが求められます。絶対解がない中で判断を積み重ねていくこと自体は大変ですが、同時にやりがいでもありますね。
回り道のキャリアが、"現場目線"をつくった ーーこれまでのキャリアについて教えてください。 いわゆる専門特化型のエンジニアではありませんが、複数の領域を経験してきました。新卒で入社した後は、Webアプリケーションの開発を担当し、コーディングからテストまでを経験しました。DockerやAWS、Gitの基礎もこの時期に身につきました。
次に、IoTの領域で、工場内のバルブの摩耗を検知するセンサーデータを集約するシステムを扱いました。海外製のIoTゲートウェイはドキュメントがほとんどなく、疎通させるまで苦労したのをよく覚えています。
その後、ETLツールを使った受託開発にも携わりました。業務用品のECサイトを運営する顧客システムの開発や、保守・改善に関わった経験もあります。プロジェクトが変わるたびに、『また新しいことを学ばなければ』と思ったことも正直あります。
でも今振り返ると、その回り道があったからこそ、技術単体ではなく、業務全体や人の動きを含めて考える癖がついたと思っています。 結果的に、特定の分野に縛られない、素晴らしく雑食なエンジニアになりました(笑)。 一つに閉じない分、状況に応じて考え直せる。それが今の自分の強みですね。理論的に正しいことと、現場で実際に使われることは必ずしも一致しません。そのズレをどう埋めるかを考える力は、これまでの経験があったから身についたものだと思います。
エアーを選び、続けてきた理由 ーーエアーとの出会い、入社後の印象について教えてください。 ⼤学の研究室のOBが入社していたことをきっかけに、母校でエアーの会社説明を聞いたのが最初の出会いでした。研究室で会社説明をしていただき、⼩規模ながらも⻑く事業を続けていることや、⾃社製品を持っている点に魅力を感じ、エアーへの⼊社を決めました。
入社後は、自社製品の開発に携わるイメージを持っていましたが、入社前の想定とは少し違っていました。その分、さまざまな現場を経験でき、視野を広げることができたと感じています。社外研修を経て、初めて現場のプロジェクトに参加した際、先輩社員の方にメンターとして技術やマインドを教えていただいたことが、今の自分の土台になっています。「こんなエンジニアになりたい」と、純粋に憧れたことを覚えています。
自由=丸投げじゃない。判断を任される環境 ーーチームや働く環境について教えてください。 DXイノベーション室は、社長直轄の少人数チームです。メンバー同士の距離が近く、意思決定もスムーズに進みます。ぼくが移籍するまでは、 Takebayashi さんが主体となって先端技術を研究していました。年次はぼくより後輩ですが、新しいツールを積極的に使い、「とりあえずやってみよう」という姿勢を見て、ぼくもまだまだ学ぶべきだと感じています。
毎週1回は出社し、それ以外はリモート勤務です。通勤時間のわずらわしさが無くなり、作業に集中できる時間をしっかり確保できています。週⼀回の出社は、会社の⼈と顔を合わせる良いリフレッシュにもなっています。
裁量はかなりあります。ただ、 自由にやっていいというより、任せてもらえる分、考えるプロセスも大切にされる環境 だと感じています。『これを試したいです』と言えば、『じゃあ、どう進めるか考えてみよう』と返ってくる。その分、考える責任は自分にあります。これまでの経験をベースに、自分で考えて選択したい人にとっては、やりがいのある環境だと思います。
思考と実践をつなぐ「AI Research HUB」 ーー AI技術の活用について、社外にも発信されていますね。 はい、AI技術の実践的な活用方法を探求・共有していく場所として「 AI Research HUB 」を更新しています。Pythonで検証コードを書いたり、APIの挙動を確認したり、クラウド上でどう構成するかを考えたりと、試行錯誤を重ねています。生成AIをどう業務に組み込むかを考える中で得た気づきは、時間が経つと忘れてしまいますし、特定の人に依存すると再現性がなくなってしまうんですよね。
だから、『この技術は業務の現場でどう使えるのか』『このまま現場に持っていくと、どこでつまずくのか』といった視点で、「 AI Research HUB 」に検証内容や考え方をログとして残しています。業務で試したことや調べたことを、自分の中だけで終わらせたくなかったんです。結果的に、自分の実験ノートであり、思考のログであり、社内外に開いたアウトプット、という位置づけになっています。
AI Research HUB はこちら▶ DXIチームによる研究成果発信と業務改革
「このままでいいのかな」と思ったら。未来につながる仕事へ ーーこの記事を読んでいる方へ、メッセージをお願いします。 最初から、自分のしたいことに携われる人って、実は多くないと思います。今の仕事が嫌なわけではないけれど、 『このままでいいのかな』と感じる瞬間がある。 自分自身が、まさにそうでした。
でも今は、さまざまなプロジェクトで経験を積んだ上で、入社8年目に先端技術の研究という新しいフィールドに挑戦しています。AIという大きな潮流に対して、その動きをリードできる存在として、技術力と実行力を高めながら向き合い続けていきたいと思っています。
エアーでは、これまでの経験を活かしながら、 生成AIや新しい技術を現場でどう使うかを本気で考えられます。 一人ひとりが埋もれることなく、 一人の成長が会社の成長につながる環境です。 選択肢の一つとして、少しでも気に留めていただけたら嬉しいです。
▼エアーで、あなたらしいエンジニア像を探してみませんか? キャリアの正解は、一つではありません。 これまで積み重ねてきた“広い経験”が、思いがけない強みになることがあります。 「もっと成長できる場所を探したい」と思ったら、 ぜひ募集ページものぞいてみてください。 新しい挑戦のヒントが見つかるかもしれません。