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自己紹介
SEVENDEXのデザイナーの山﨑です。
SEVENDEXではビジネス・クリエイティブ・スタジオ(通称BCS)に所属しており、企業のブランディングや、新規事業支援、グロース支援など、さまざまな企業様の事業成長のお手伝いをさせていただいています。
最近ブランディングのご支援をさせていただく機会が多いので、「事業戦略を動かすためのブランド方針とはなんぞや」という記事を書いてみようと思いました。
あなたの会社には、ブランド方針がありますか?
ブランド方針とは、「事業がユーザーにどんな価値を提供し、
どのように伝えるか」を定めた、いわば、羅針盤でのようなもの。
この指針がなければ、会社のメッセージやアウトプットがバラバラになり、結果としてユーザーに伝わる印象も統一されません。
できれば、どの規模の会社にもあったほうがいいものだとは思いますが、事業の方針が定まって、関わる人数が徐々に増えてきて
「これから本格的に伸ばしていくぞ!」
というタイミングで作るのをオススメします。
( 作るのも作り直すのも一定のコストがかかるので )
ブランド方針が無いとどうなるのか
ブランド方針が曖昧だったり、実務の場で機能していないと、さまざまな問題が起きてしまいます。
たとえばの例をいくつか…
各チームでの判断がバラバラになる
営業、マーケティング、デザイン、カスタマーサポートなど、
部署ごとに独自の判断でメッセージやデザインを決めてしまうと
全体の一貫性が損なわれてしまいます。
例えば…
- 営業チームは「価格重視」をアピールする
- マーケティングチームは「プレミアム感」を打ち出す
- デザインチームは「親しみやすさ」を強調する
同じブランド・事業にも関わらず、コミュニケーションの方向性がバラバラだと、ユーザーが受け取る印象が統一されず、混乱を招いてしまいます。
メンバーの混乱と士気の低下
チームで仕事をする上で、指針となるものがないと、
意思決定を行う際に良し悪しが判断できず、迷いが生まれます。
また、指針がないので、メンバー間の目線が合わず、各々の思想で意見する事になるため、どんなに議論しても空中戦になってしまい、
なかなか決めることができません。
結果的にスケジュールが遅延したり、一部で納得のいかない意思決定がなされ、メンバーの士気を下げてしまうこともあります。
これは、トップダウンでない組織であればあるほど、起きやすい事象だと思います。(トップダウンであれば、トップが指針みたいな感じになるため)
そして、アウトプットで成果が出ない理由が「指針がない」という根本原因だと気づかないまま、個々の責任にされてしまうこともあります。
ブランドの価値が競合に埋もれる
ブランドから発信するコミュニケーションがブレてしまうと、他社との差別化が難しくなります。
ユーザーは競合と比較した際に「このブランドを選ぶ理由」を見つけられず、最終的に価格や条件だけで選ばれるようになってしまいます。
もしかすると、そのブランド方針は
「機能していない」のかもしれない。
冒頭のセクションの問いを見た時に、
「ブランド方針はあるが、『ブランド方針がないとどうなるのか』に書かれていることが、会社で起きている」場合、
メンバーのスキルの問題の可能性もありますが、もしかしたら、
そのブランド方針が、機能しない(機能しきらない)状態であることが要因かもしれません。
その場合、機能する形で適切にブランド方針を策定すれば、
社内のデザイナーが成果に繋がるクリエイティブを安定的にアウトプットすることができるかもしれません。
もし、社内のデザイナーのスキル不足だと思って、
「経験の長い敏腕デザイナー・クリエイティブディレクターを採用しよう」
と思っている人は、一度手を止めて、自社のブランド方針を改めて見直してみるのもいいと思います。
(会社のフェーズや知名度にもよりますが、経験の長い敏腕デザイナー・クリエイティブディレクターの採用って難易度もかなり高いと思うので…! )
戦略を動かすために必要な、
「機能するブランド方針」とは?
自社で定めているブランド方針やガイドラインが適切なものになっているかどう判断したらいいんだ >< という方に、
機能するブランド方針・ガイドラインの基準を参考までに。
- 事業戦略を基にしたブランド方針になっているか
- 事業戦略との整合性がとれているか
- 定めるべき項目ごとにブランド方針が定められているか
(ブランドミッション , ブランドベネフィット , ブランドターゲット など) - どのチームの誰が見ても理解しやすいような指針として言語化・整理されているか
- 業務内で実行可能な具体度のガイドラインを策定できているか
- 自社のカルチャーや、業務オペレーションに沿った形式のガイドラインになっているか
また、上記のようにブランド方針・ガイドラインを理解できる形に落とせているか、使われるものになっているかに加えて、それらを「浸透させる」ことも重要です。
まとめ:
事業成長のために必要な
”つながり”をつくれているか。
この記事で伝えたかったのは、
事業戦略通りに仕事がスムーズに行かなかったり、
なんかズレているな..と感じる場合、
事業戦略策定後の、戦略に基づいた仕事をするための、
「現場で使われるブランド方針・ガイドラインが策定されていないこと」が
根本原因であることが、意外と多いのではないかということです。
事業戦略に基づいたブランド方針をつくり、それを実務で活用できるガイドラインに落とし、
チームに浸透させ、一貫したコミュニケーションでユーザーに価値提供し、
その結果を検証して改善していくというサイクルを回すことができると理想ですよね。
これらの大事な「要素」を「つなぐ」ことで、アウトプットが統一され、ユーザーにブランドの印象を適切に届けることもできます。
もし、うちのブランド方針大丈夫そ?と心配になった方がいたら…
もし、記事の中の「ブランド方針がないとどうなるか」に書かれていることに心当たりがある方は、お問い合わせページよりご連絡ください。
起きている事象の要因が、ブランド方針の問題なのか、そうでないのかを聞くだけなら無料ですので。笑
(ちょっと胡散臭い営業みたいになってしまった…)