目次
- はじめに
- そもそもどんな会社でありたいのか?
- 理想論ではなく、生存戦略としての組織開発
- 多様な考え方、いろんな世論があるから組織を作るのは難しい
- マネジメントは「ファンクションリーダー」から「カンパニーリーダー」へ
- セブンデックスはなぜ”組織を開発すること”に力を入れるのか?
はじめに
こんにちは。セブンデックスの中村です。
セブンデックスでは“組織のパフォーマンス向上を目指して組織をつくること=組織開発"に大きく力を割いています。
会社のあり方が多様になった今、組織を大きくせずに成果を出すやり方もあれば、少人数で完結するやり方もあります。どれも合理的で、正しい選択だと思います。
その中でセブンデックスは、「人が集まり、同じ目標を本気で追う」会社でありたいと考えています。
ただ、今の時代にそれを実現するのは簡単ではありません。だからこそ私たちは、組織を“開発し続けるもの”として扱っています。
なぜセブンデックスが“組織開発”に力を入れるのか。
その理由を書こうと思います。
そもそもどんな会社でありたいのか?
人が集まって、一つの目標に向かう。
以前のベンチャーシーンや
部活のようにみんなで汗をかきながら目標を目指していた時間。
あるいは中華統一や明治維新といった歴史的な出来事に見られるように、
人が集団を成し、同じ方向を向いて何かを成し遂げていく。そのときに発揮される人の力にもまた魅了される。
セブンデックスは、同じ目標を本気で追いかけている人たちが集まり、集団として機能している会社でありたいと考えています。
今の時代、会社のあり方は本当に多様です。
市場成長率の高い領域で素早くポジションを取りにいく会社もあれば、
自分たちの哲学に基づいて存続そのものを第一に考える会社もある。
組織を大きくせず、利益の最大化を重視する会社もある。
それぞれが合理的で、正しい選択だと思います。
だからこそ、みんなで集まり、一つの目標を本気で追いかけ、その達成に向かって進んでいく会社があってもいい。
正直、時代錯誤に見える部分は否めません。
でもそれを求める人や、そこに楽しさを感じる人が確実にいることも事実。
同じ目標を持った仲間と一緒に、その関係性を体感しながら組織に属し、自分がその集団に貢献できていると感じられる。そうやって集団を成し、同じ方向に向かって進んでいくことは、人が働くということの意味の一つだと思っています。
同じ目標を持った人たちが組織をなし、その目標を達成しようとする過程の中で、人の力は最大限に発揮されていく。個人がそれぞれに力を発揮するだけではなく、共同することで、個を超えた力が生まれる。それが人が組織をなす一つの本質であると考え、セブンデックスが目指している姿です。
セブンデックスは、同じ目標を追うことで人の可能性が引き出され、前に進み続ける組織でありたいと考えています。
理想論ではなく、生存戦略としての組織開発
「組織」というものにある種の違和感を感じていました。
それはセブンデックスという会社にいるから、というより、もっと時代全体に対しての違和感に近い感覚です。
以前のベンチャー企業やスタートアップは、もっとシンプルだった気がします。5年とか、長くても10年くらいでプロダクトをつくって、一気に伸ばして、その時代のポジションを取りに行く。多少歪でも、スピードが大切。組織の形は後回しでも、「必要なファンクションを強化していく」。そういう世界観も勝ち筋として成立していました。
でも今の時代は以前とは変わったように見える。
成熟した市場は増えていて、空いているポジションは多くない。事業はどんどん複雑になり、プロダクトも、組織も、一度つくって終わりではなくなりました。企業として前提とする時間軸は、確実に長くなっているように思える。短距離走ではなく、長距離走。早く走れるかは大事ですが走り続けられるかどうか。その前提が、いつの間にか当たり前になっている気がします。
同時に、人のあり方も大きく変わりました。
転職は当たり前で、人は常に動く前提になった。仕事内容や事業内容も選択肢が増えすぎて、「この会社でしかできないこと」は相対的に減っています。働く側からすれば、業務内容と金銭報酬は比較可能で、条件が良ければ移るし、合わなければ出る。それは冷たい話ではなく、極めて合理的な判断だと思います。
だからこそ、会社に留まり続ける理由は、仕事そのものではなくなってきている。
「どんな組織で、どんな人たちと、どんな関係性で働くのか」。
組織そのものの体験が、選ばれる理由になっている。これはもう、感覚ではなく構造の話だと思っています。
さらに難しくなっているのが、「組織として機能すること」自体です。
多様性や個人尊重が強く求められる時代になり、それ自体は間違いなく必要な変化です。ただ、その一方で多様性を前提にした協働の設計が追いつかないことも、ものすごく増えていると感じます。
「個性」や「らしさ」として扱われたものの多くは改善の対象から外れてしまう。結果として、不満やストレスは人に向かい、組織は大きくなればなるほどしんどくなっていく。これは誰かが悪いという話ではなく、単純に「設計されていない」ことが原因だと思っています。
今の時代、組織は自然には機能しません。
人が集まればなんとかなる、という前提はもう成り立たない。むしろ人が集まれば動かなくなる可能性が高い。
多様な個人が存在することを前提に、どう協働するのか、どう意思決定するのか、どう成果を出すのかを、意図的に設計し続けなければ、組織は簡単に機能不全に陥ります。
組織開発は「余裕がある会社がやるもの」だとは思っていません。
理想論でも、流行りでもない。
これは企業が生き残るための極めて現実的な生存戦略です。
長く走り続けるために。
人に選ばれ続けるために。
多様な人たちが、協働できる状態をつくるために。
組織は、放っておくものではなく、開発し続けるものだと思っています。
少なくともそう信じて、セブンデックスという組織と向き合っています。
多様な考え方、いろんな世論があるから組織を作るのは難しい
組織は、自然には機能しません。
以前は、ある種「迎合」が成立しやすかった時代だったと思います。
「会社ってこういうものだよね」「社会ってこういう価値観だよね」という、一義的な共通前提があり、良し悪しは別としてそれに合わせていくことが自然に起きやすい状態でした。
だから、個人が多少の違和感を持っていたとしても、「そういうものだから」で処理することができた。その結果として組織は自然にまとまりやすかったのかなぁと思います。
一方で、今は会社の考え方も多様で、個人の価値観も多様です。その多様性と多様性が掛け合わさった状態で、一つの組織をつくらなければならない。結果として、組織をつくること自体の難易度はどんどん高まっている。
この難易度の上昇は、そのまま必要なコストの上昇につながっています。その結果、組織をつくっていくことはそのコストの高さから見ても、必ずしも最適解とは言いづらい時代になったとも思っています。
さらに、組織をつくろうとする過程で、他と違う考え方を示したり、その時点では全員と一致しない価値観を提示したりすること自体が、摩擦や誤解、批判やリスクにつながりやすくなっています。思想や価値観を示すことそのものが、極めて危険度の高い行為になっているのも事実です。
だからこそ、今の時代において組織をつくることは時代背景によってあまりにもコストが高く、結果として「組織を持つこと自体が必ずしもベストとは言いづらい」という状況になっているのだと思います。
それでも、私たちは一つの目標に向かって人が集まり、共同して進んでいくことを選んだ、選びたい組織です。だからこそ、この難易度から目を背けてはいけないと思っています。
難しくなったからといって、自分たちでそういう組織像を選んでしまったのは自分たちなのでその上でどうしていくかを考えていかなければならないし、これからの時代で組織をつくっていくやり方を模索していかなければならない。
多様性が前提となった今の時代において、自分たちは何を大事にし、どこを目指していくのか。逆に、何は合わないのか。そうした思想や考え方を、きちんと提示していく必要があります。
たとえば、自社の企業文化を明文化しいつでも誰でもアクセスできるようにカルチャーデックの制作にもそれなりに力をかけています。
ただ提示するだけでも足りません。理解を求めるだけでも足りず、提示した上でそれを指し示し、そこに向かって一緒に進んでいこうとする努力が必要だと思っています。
多様性が広がった時代においては、説明だけで理解や承諾を得ることは非常に難しい。だからこそ、目指す姿にどう向かっていくのか、その行動を示し、体現し続けることが求められます。
それを組織全体に浸透させていくことは、単なる言葉の提示だけでは成立しません。規模が大きくなればなるほど、その難易度はさらに上がっていきます。一人のリーダーが示すだけで、組織全体がそうなっていくことはないと思っています。
組織は一人では機能しません。同じ目標を追いかけている人がどれだけ存在するのか、そしてその意思や行動がどれだけ伝播し、同じ目標を追いかける人を増やしていけるのか。最終的には、そこにかかっているのだと思います。
だからこそ、今の時代において組織を率いるということは、単に方針を示すことでも、正しさを語ることでもありません。多様な価値観がある前提に立ちながら、それでも目指す姿を示し続け、行動として体現し、それが組織の中で伝播していく状態をつくる。その役割を引き受けることこそが、これからのマネジメントに求められているものだと考えています。
マネジメントは「ファンクションリーダー」から「カンパニーリーダー」へ
組織をつくっていくためには、マネジメントの力が不可欠です。
それは単にファンクションを管理する力だけを指しているわけではありません。同じ目標を追いかけ、会社や組織を率いるリーダーとして人を巻き込み、成果を最大化させていく力が求められていると思っています。
一朝一夕で身につくほど簡単なものではありません。同じビジョンを追いかける人をどれだけ増やせるか。これは単にビジョンを語れば解決する話ではなく、同じ言葉を使っていても認識がずれていることは多々あります。だからこそ、対話をする時間や、議論を重ねる時間が必要になります。
また、同じビジョンを追いかける人を増やしていくという行為そのものにも明確に能力が求められます。人を集めること、共感を広げること、そしてそれを持続させることは、自然にできるものではありません。さらにその上で、メンバーをモチベートし、パフォーマンスを最大限に引き出していく力も必要になります。
こうした背景を踏まえると、マネジメントに求められる能力や水準は、以前と比べて格段に高まっていると感じています。だからこそ、私たちはマネジメント能力そのものを開発していくことにも、しっかりと力を注がなければならないと考えています。
単にマネジメント研修を実施すればいいという話ではないと思っています。
目指していく姿をマネジメントを担うメンバー同士で揃え、そのために議論し、時間を使うことも必要です。同時に、研修や能力開発といった取り組みにも、継続的に投資していく必要があると思っています。
なので社内で知恵を集めて制作したマネジメント研修や、個々のマネージャーのケースに基づいて、社内のMgrで議論をして解釈を共有するマネジメントMTGなど、様々な形で1人ではなかなか開発しづらいマネジメントのパフォーマンスをみんなで開発していけるようにしています。
企業の前提となる企業文化づくりも、組織全体の設計も、もちろん人材開発も、それらをまるっと組織開発として“企業を最大のプロダクトとして考える”というビジョナリーカンパニーに書いてある考え方に共感して行なっています。
どれだけ時間があっても足りないのですが、組織開発は余力があれば手をつけるものではないと考えています。
組織をつくっていくことを最重要の経営イシューとして捉え、意図的に時間とエネルギーを注ぐべきテーマです。もちろん、事業活動がおろそかになってしまっては本末転倒ですが、事業活動を最大化させるためにも、この時間を使うことは避けて通れないと考えています。
現在セブンデックスでは、創業から7年を経て形成されてきたマネジメント層に対しその能力をさらにリフトしていくことを最重要の経営イシューの一つとして位置づけ優先度高く取り組んでもいます。
これからの企業は、早く走れるかどうかだけでなく、走り続けられるかどうかも問われる時代です。そして、走り続けるためには、個人ではなく、組織そのものが機能し続ける必要があります。
組織開発は、余裕が出てから取り組むものではありません。走り続けるためのインフラであり、中長期的に業績を最大化していくための、重要な基盤だと考えています。
セブンデックスはなぜ”組織を開発すること”に力を入れるのか?
結論から言うと、組織が難しくなった今だからこそ、組織を開発できる会社は強いと思っています。
時代背景もあり、組織は機能しづらくなりました。価値観は多様になり、人は動く前提になり、組織は自然にはまとまりません。
でもそれは、「組織がいらなくなった」という話ではなく、「組織をつくる難易度が上がった」という話だと思っています。
今は、組織を前提にしない働き方も増えました。だからこそ、組織という形は“選択肢のひとつ”になった。
この選択肢をちゃんと成立させられる会社は強い武器を持てると思っています。
それは、「この文化で、この空気の、この人たちと働くこの会社でしかできないこと」をつくれるからです。
仕事の内容や報酬が比較可能になった時代に、最後に残る差は“組織の体験”です。どんな人たちと、どんな熱量で、どんな目標に向かって走れるのか。そこが魅力になる。
セブンデックスが組織開発に力を入れるのは、その魅力を偶然に任せたくないからです。
組織を開発し続けることで、同じ目標を追う人が増え、伝播し、成果が最大化される状態をつくる。それが、中長期的に業績を最大化させる基盤になると信じています。
そしてこの道が、私たちの目指す「時代を席巻する会社」につながっていく。だから私たちは、組織を開発することに力を入れています。