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【アドバイザーインタビュー】「顧客にとってのベストが提供できるのが強み」UXコンサルティングのプロから見たSORAMICHIの特徴

マーケティングプロセス全般のコンサルティング事業を展開している株式会社SORAMICHI。

今回は2023年に、SORAMICHI社のエグゼクティブアドバイザーとして就任した丸山潤さんにお話を伺いました。

丸山さんは、アジアのスタートアップを日本進出支援する企業「TRTL Studio株式会社」のCEOでもあります。グローバルに活躍する丸山さんは、SORAMICHI社をどう見ているのでしょうか?変わり続けるマーケティングの世界で、ビジネスを成長させるために重要な意識についてのお話も頂きました。


ーまずは丸山さんのご経歴などを含めた自己紹介をお願いします

丸山氏:もともとはコンサルティング系の企業で、デザインとフロントエンジニアとして働いていました。その後リクルートに入社し、そのタイミングでできたニジボックスに出向という形で働くようになります。

当時はソーシャルゲームの会社で、デザインの組織長となり、事業の黒字化に成功しました。その後、リクルートの新規事業開発部門で約2年間働き、現在のニジボックスの軸となるUI/UX事業を立ち上げています。

UI/UX事業が2023年には、売上26億、従業員300名程度の規模にまで成長しました。

ー現在の主な仕事と、専門領域を教えてください

丸山氏:まずメインとしては、TRTL Studio株式会社にてCEOを担当しております。こちらの事業は、インドに特化したベンチャー企業である「TRTL VC」が投資した企業で、日本にマッチしそうな企業を日本市場に向けてプロデュース展開していくといった内容です。

また、ニジボックスでの経験や実績を多方面に活かし続けたいという思いから、8社ほど顧問を担当しております。

ー2023年の7月にご就任された、ソラミチのエグゼクティブアドバイザーについて、具体的な役割を教えてください

丸山氏:ソラミチ社およびソラミチ社のクライアント企業様に対して、僕自身がニジボックスでの経験から培った経営に係るブランディングやマーケティング戦略、あるいはデザインなどのアドバイスを担当しております。

プロセスへの意識改革と顧客体験目線が重要

ーUI/UX事業でニジボックス成長させ、現在、8社の経営顧問として多くの企業を見てきたと思います。その中で、日本企業が抱えているUI/UXに関する課題感を教えてください

丸山氏:UI/UXに関しては、非常に難しいと感じる部分があります。なぜなら日本は製造業が盛んなためです。製造業の場合、一度製作したり納品すれば完了となります。

しかし、例えばイーロン・マスク氏が率いるテスラ社は、ハードウェア製造の印象が強いものの、実はソフトウェアの部分が強いです。ソフトウェアというのは、リリース後も継続的にアップデートしていかなければなりません。

このように、従来の製造プロセスと大きく異なるため、日本企業はこのプロセスに慣れていないと感じます。

ソフトウェアの場合、「リリース後もどんどん品質を上げていく」ことが重要なポイントですが、日本には「リリースしたら終わり」という考え方が根付いてしまっているため、企業全体でプロセスに対する考え方を変えていくことが大きな課題です。

ー事業構造の見直しが必要になる、ということでしょうか?

丸山氏:最も重要なのは顧客目線です。ですが、ソフトウェアにしてもマーケティングにしても、今は顧客が体験する全てにおいて複雑化してきています。

だからこそ分かりやすい操作性などが重要になりますが、この感覚に慣れないと機能優先になりがちです。

例えば、テレビのリモコン。Amazon社のFireTVのリモコンはシンプルな操作性で、私の子供でも触れます。しかしボタンが100個くらいあるテレビのリモコンとなると、触れなくなるんです。

ー実際にそうした点を課題として感じている企業は多いでしょうか?

丸山氏:そうですね。どのような課題においても、企業には必ず課題として感じている人がいます。しかし、一方でそうではない人もいます。「従来のやり方を変えたくない」と考えている人も含め、組織全体で彼らにどう理解してもらい、進めていけるか……という部分が、僕がこれまで顧問として多くの企業に携わってきた経験の中から提供できるナレッジだと感じています。

ーUXの捉え直しや取り入れにおいて、成功のポイントはなんでしょうか?

丸山氏:成功のポイントは、寄り添うことだと思っています。例えば、UXの体験を事後報告で「こうだったよ」と聞くだけにするのではなく、その現場を一緒に体験することがすごく重要だと感じます。

複雑化するマーケティングだからこそ、プロとの伴走で正しい取捨選択を

ー現在はデジタルマーケティングのソリューションを提供している企業が多くありますが、導入時における課題点はあるでしょうか?

丸山氏:マーケティング自体が、複雑化しています。例えばリスティング広告やSNS広告のツールにしてもさまざまな種類が出てきている中で、全て触って比較検討する時間もなく、取捨選択するのが難しい時代になっていると感じます。

UXもマーケティングも、顧客や実際に使った人の意見を聞きながらリサーチを進めていくのが重要なポイントです。しかしツールの種類が多すぎて、リサーチだけに時間をかけるのが難しいんですよね。

そこで、ソラミチのようなプロフェッショナルな人達と伴走することが、1つの解決策となるのではないでしょうか。

ーソリューションを提供している企業には、代理店やITコンサルタント企業など、多種多様な会社があります。それぞれに得意分野が異なると思いますが、このような多くの選択肢の中から選ぶ際のポイントや注意点はなんでしょうか?

丸山氏:僕がよく感じているのは「顧客にとってのベスト」を考えながら、ツールで実現出来ないことを開発するという選択肢を持つ重要性です。

例えば、ニジボックスのときに、管理ツールの導入を検討しているクライアント様にマッチするツールがなく、自社開発したという経験があります。

ソラミチのように、ツールで出来ないことを開発で支援できるのは、かなり大きな強みですよね。

ー第三者目線で、どのようなソリューションがベストかをアドバイスしてくれる存在はすごく重要ですね

丸山氏:そうですね。やはり自分たちにとっての強みがある商品は、売りたいものです。しかし、その商品がクライアントにとってベストとは限りません。

これからの時代は、そうした状況で、いかに提案の幅を広げられるかが重要になっていきます。

例えばノーコードツールを例に挙げると、どの企業も「私たちのノーコードツールが一番です」となりますよね。しかしノーコードツールにもデメリットはあります。

どのツールでも、メリットだけではなく、デメリットの説明もきちんとできる企業を選ぶことが重要です。

衝撃的で面白いと感じたソラミチの急成長

ーありがとうございます。では、ソラミチでエグゼクティブアドバイザーに就任されたきっかけと、丸山さんから見たソラミチの特徴を教えてください

丸山氏:川本さんとは、リクルート時代からお互いをよく知る仲だったんです。僕がニジボックスを退職するときに、川本さんからお声がけを頂いたという流れです。

ソラミチの事業内容については漠然としたイメージを持ってはいたのですが、実際に川本さんからお話を聞いてみると超ハイペースな成長をしていて、かなり驚きました。

成長スピードがあまりにも衝撃的だったので、純粋に面白そうだと思ったことがきっかけです。

また、企業として持つ課題点についても議論していくうちに、僕が経験してきたことをソラミチにインストールすれば、さらに成長できると感じ、ジョインするに至りました。

ー実際にソラミチに入ってから、感じたことなどを教えてください

丸山氏:まずはマーケティング、ITコンサル、開発の強さです。マーケティングとITコンサルは別事業部として分離されている企業が多い中で、これらを一貫して行っていることは、ソラミチのユニークさであり、一番の強みではないでしょうか。

「結局どれがいいの?」を正しく答えられない企業がほとんどですが、ソラミチはマーケティング戦略から、具体的にどの手法を取るべきか、ベストを選択できる方法を持っているんです。

丸投げではなく自分たちでいろいろ試すことがビジネス成長に重要な時代



ーソラミチへのジョインを通じて、丸山さん自身が持つ展望などを教えてください。

丸山氏:僕が今関わっているインドのことからお話したいと思います。インドでも従来は膨大な広告費をかけ、顧客獲得に大きなコスト(CAC)をかけながらマーケティングをしていました。

しかし現在、インドではこのCACを極力おさえてマーケティングできるように、アントレプレナー達が変わってきています。2025年には250社のユニコーン企業が生まれると言われ、現時点でも130~140社ある状況です。

時価総額1000億円という規模にいる彼らを見て、日本がグローバルに戦うためにも、CACを低くしながら効率的に回すことの重要性を実感しています。

実はこの動き、ソラミチさんの活動と非常によく似ているんですね。いかにCACを低くしながら、マーケティングの最適化を図るかが重要だと感じています。

最適化においては、取捨選択を正しく行うことが重要ですが、日本では構造的に難しい部分があります。この課題に対して、ソラミチの一員としてソリューションやノウハウを提供していきたいと思っております。

ーインドの企業がそれだけ急成長している要因はどこにあるのでしょうか?

丸山氏:ひと言でいうと、彼らはコミュニティを作るのが上手です。ネットワークドリブンと呼びますが、広告費をかけずにネットワークから広げていく手法を取っています。

インドのようにコミュニティ作りを重要視する発想は、日本企業が弱い部分ですね。

ー日本企業が目下の課題に対する取り組みを進めつつも、グローバルなマーケティング視野を広げていくために重要なポイントはなんでしょうか?

丸山氏:難しいポイントですが、自分たちでいろいろと試しながら、その企業に合うやり方を見つけていく意識が重要だと思います。今後は、今以上に選択肢が多い時代になるはずです。

だからこそ大手の広告代理店に丸投げするというスタイルではなく、さまざまな手法から、自分たちで最適化させ、CACを下げていくことを意識すると、グローバルなマーケティングビジネスの成長につながるのではないでしょうか。

ーでは最後に。ソラミチはどのような課題を抱える企業におすすめできますか?

丸山氏:例えば広告で言うと、FaceBookやGoogle、SNSなど、最近ではYouTubeもあり、種類がたくさんありますよね。

これらの広告では、年齢を絞り込んだり、特定の人物のフォロワーに対してピンポイントに広告を打つことが可能です。つまり、自分たちのターゲットの解像度が上がると、より効果的で効率的なマーケティングが可能となります。

「自社のターゲットに向けての広告を打つために、最適化させる方法が知りたい」と感じている企業さんが相談する相手として、ソラミチさんはベストだと思います。

繰り返しになりますが、広告だけでなく、最近はマーケティング全般が複雑化してきています。様々なツールやサービスなど選択肢が多くなり過ぎている状況において、SaaSで出来ること、開発で対応すべきことを正しく判断する必要が今まで以上に求められています。

案件毎、ツール毎に特化した状態だとマーケティングを含めた会社全体の構造が見えなくなってしまいがちです。そのため、全体像を整理し、その会社にとって本当に必要なものはなにか?を判断できるのがソラミチの強みです。


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