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Webサイトは無用の長物!?すべてのWebサイトが無くなる日

100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。

今日も複業メディア「ウィズパラ」で取りあげたテーマ「Webサイトは無用の長物!?すべてのWebサイトが無くなる日」について解説していきます。(元記事:https://wizpara.com/2826/)

最近、子供のころから親しんでいる有名芸能人やレジェンドアスリートの訃報や、時代の寵児と言われた経営者・インフルエンサーの転落、国を代表するような大企業の経営不振からの廃業・倒産・・・

今の時代に限った話ではありませんが、すさまじい諸行無常感をひしひしと感じさせられています。

われわれWeb系フリーランスの主要なサービスがWebサイトを制作するという仕事なわけですが、昨今このWebサイトがアクセスを集められなくなってきています。

Webサイトがアクセスを集められなければ、お金をかけてWebサイトを作ろうというニーズも無くなるわけですから、我々Web系フリーランスに回ってくるWebサイト制作案件の仕事も無くなっていくことを意味します。

今回は、Webサイトがなぜアクセスを集められなくなっているのか、なぜ役目を終えようとしているのか、今日は解説していきたいと思います。

Webサイトが急速に見られなくなっている

インターネットで情報を得る際のユーザーが取りうる選択肢でもっともメジャーな選択肢はGoogleを代表とする検索エンジンを使い、検索結果の中からWebサイトへ訪問して情報を得るという流れでした。

この第一選択肢が急速な勢いで、選択肢から脱落しようとしているのです。

要はユーザーが情報を得る際にインターネット上のWebサイトへ訪問しなくなってきているのです。

その理由を見ていきましょう。

インターネットの消費行動の変化

ユーザーが情報を消費する方法が大きく変わっています。

かつては「検索エンジンで情報を探し、Webサイトで確認する」スタイルが主流でしたが、今では多くのユーザーが以下のプラットフォームで情報を検索・消費しています。

◆SNS(Instagram, TikTok, Twitter, YouTubeなど)
ユーザーはアルゴリズムが選んだ「パーソナライズされた情報」を無限にスクロールし、特定のWebサイトに訪問する必要がなくなっています。

◆アプリ
スマートフォンの普及により、特定のサービス(ニュース、ショッピング、エンターテインメント)は専用アプリで完結することが増えています。

◆ChatGPTを代表とするAIサービス
検索エンジンで検索して、サイト内で情報を検索せずともAIに質問することによって求めている情報の最適解をAIが提示してくれます。

結果として、情報の入手先が分散され、特定のWebサイトへの訪問頻度が低下しています。

フィルターバブルとパーソナライゼーションの進化

情報検索アルゴリズムが進化し、ユーザーはSNSや検索エンジンで自分好みの情報だけを見ることが当たり前になりました。

この「フィルターバブル」現象がWebサイト全体へのアクセスを難しくしています。

◆SNSのアルゴリズムの影響
プラットフォームはユーザーを離れさせないために「滞在時間を延ばす」設計を採用しています。その結果、SNSから外部リンクへのアクセスが減少しています。

◆検索結果のパーソナライズ化
Google検索でも、ユーザーの過去の行動や興味に基づいて結果がカスタマイズされるため、特定のWebサイトが露出する機会が減少します。
Webサイト制作業だけでなく、SEO施策業者にも大きなアゲインストになることを意味します。

コンテンツの即時消費文化

現代では、「即座に情報を得たい」という欲求が強まり、Webサイトにアクセスして詳細を読むよりも、要点をまとめた短い形式のコンテンツが求められています。

◆短尺動画の影響
TikTokやInstagram Reelsのような短尺動画は、視覚的で簡潔な情報を提供します。
これにより、長文の記事や複雑なWebページを読むモチベーションが低下しています。

◆AI要約ツールの普及
ChatGPTやBing AIのような生成AIは、Webサイトを訪問しなくても要点を教えてくれるため、直接的なアクセスが減少します。

これがやばい!ゼロクリック検索への流れ

ゼロクリック検索とは

ゼロクリック検索(Zero Click Search)は、ユーザーが検索エンジン(主にGoogle)で検索を行った際、検索結果ページ(SERP: Search Engine Results Page)上の情報だけで目的の答えを得て、実際に外部のWebサイトへアクセスしない現象を指します。

近年の調査によると、モバイル検索の50%以上がゼロクリック検索で完結すると言われています(デスクトップ検索でも約30〜40%に達する)。

背景と仕組み

ゼロクリック検索の台頭は、検索エンジンが進化し、ユーザー体験を最適化する方向に向かった結果として生まれました。

以下の機能が特に影響しています。

1. リッチスニペットや検索結果カード
Googleは、検索結果の上部に「リッチスニペット」(Rich Snippets)や「検索結果カード」(Knowledge Panel)を表示します。

これには以下が含まれます。

・定義や要約: Wikipediaやその他信頼性のあるWebサイトから抽出された情報。
・FAQ形式の回答: 質問に対する直接的な答えを表示。
・数値や計算結果: 通貨換算や簡単な計算、単位変換など。

2. ローカル検索の結果
「近くのレストラン」などの検索では、Googleマップやローカルビジネス情報が直接表示され、クリックすることなく詳細情報を確認できます。

3. サジェスチョンボックス(オートコンプリート)
ユーザーが検索キーワードを入力する際、サジェスチョンボックスが関連する答えを予測的に表示することで、検索結果ページを開く前に答えを得られることもあります。

4. 音声検索とデジタルアシスタント
GoogleアシスタントやSiriなどの音声アシスタントも、ゼロクリック検索を促進します。
音声で質問をすると、ブラウザを開かずに回答を得られる仕組みです。

ぶっちゃけ、ユーザーからすれば助かる

これらの検索アルゴリズムの変化は、Web制作業者が行っていた多くの仕事に影響を与えており、多くは仕事を奪われるということになります。

ただ、これは情報を検索するユーザーにとってみれば間違いなく利便性は向上していますし、社会的には良い事であることは間違いないでしょう。

ゼロクリック検索の影響

1. Webサイトへのアクセス減少
ゼロクリック検索の普及により、特定の情報を持つWebサイトへのトラフィックが減少します。

たとえば

ニュースサイトはヘッドラインだけで閲覧され、記事が読まれない。
FAQやHow-Toコンテンツを提供するサイトが、検索結果に答えを表示されることで訪問者を失う。

2. 広告収入への影響
Webサイトの訪問者が減少すると、広告収益も減少します。
これは特に中小規模のWebサイトや個人ブログに大きな影響を与えます。

3. 情報のコントロールがGoogleに集中
検索エンジンが情報を直接提供することで、情報のソースやその完全性についての透明性が低下するリスクがあります。

ぶっちゃけゼロクリック検索ではGoogleは最適解をいきなり表示させており、それらの回答の内容はもともとはネット上のWebサイトに存在しており、それらからGoogleのロボットが収集しているので、Googleは本来であればWebサイトへ流入されるはずのアクセス(収入)を奪っている、要はコンテンツの盗用をしているとも考えられます。

独禁法にも著作権法にも抵触するとじぶんは考えています。(最近各国でGoogleに対して独禁法違反を指摘する流れが出てきていますね。)

Webサイトがほとんど見られなくなったらWeb系フリーランスはどうなる?

ただ現実問題として、Web系フリーランスはGoogleの意向に反して経済活動していくのは不可能です。

Youtuberもどんなに納得いかないとしてもプラットフォーマーであるGoogleがしくルールの上で活動するしかないですからね。

Webサイトを持ってもアクセスを集められなくなる流れというのは今後も続きますし、何なら加速していきます。

その影響は我々Web系フリーランスにはどのような影響をもたらすのでしょうか?

Webサイト制作需要の減少

もしWebサイト全体の需要が低下した場合、以下のような形でフリーランスの仕事に影響が出る可能性があります。

◆企業のWebサイト投資縮小
特に中小企業はWebサイトを持つこと自体の価値を見直す可能性があります。
例えば、「SNSだけで十分」という結論に至る場合。

◆新規プロジェクトの減少
新しいWebサイト制作やリニューアル案件が減少。

SEOやコンテンツマーケティング関連の需要縮小

ゼロクリック検索やSNSの台頭により、従来型のSEOやコンテンツマーケティングの効果が薄れると、この分野で活動するフリーランスの案件が減少する可能性があります。

プラットフォームへの依存増加

企業が自社Webサイトを持たず、SNSや外部プラットフォーム(Instagram、TikTok、YouTubeなど)にリソースを集中させる場合、以下の影響が出ると考えられます。

◆フリーランスの業務内容が変化
プラットフォーム上のコンテンツ制作、SNS運用、広告戦略などへのシフトが求められる。

◆競合プラットフォームへの対応
複数のプラットフォームを扱うスキルが必要になる。

特にローカルビジネスは、Googleマップや口コミサイトだけで十分だと考えることが増え、独自のWebサイトを持たない選択をする可能性があります。

Webサイトが必要ない時代でWeb系フリーランスはどう立ち回るべき?

Webサイト制作業は斜陽産業とわりきりスパっとやめる

斜陽産業に身を置いて上手く立ち回るというのは、基本的に悪手です。

限られたパイ、しかも日に日に少なくなっていくパイを奪い合うのですから、悲惨な状況になるのは目に見えています。

見切りをつけるタイミングを見失えば、新しいブルーオーシャンを見つけられるチャンスも失っていきます。

Web系スキルを多様化させる

Webサイトが役目を終えるといっても、Web・インターネット自体が無くなるわけではありません。

それどころか、Web/インターネット上のトラフィック量は指数関数的に、これからも増加していきますし、新たなプラットフォームも日に日に数を増やしています。

同様に新しいWeb関連の仕事がこれからも生み出されていくでしょう。

ということは、何もWebサイト制作業に見切りをつけるといっても、Web関連の別の仕事にシフトしていけばよいわけです。

そのために、今からWeb系のスキルを多様化していく戦略が求められます。

Web系にこだわらずフリーランスを続ける

Webサイト制作の仕事は減ることは確定していますが、その他のWeb系の仕事が今後も安泰かというと正直不透明です。

Web業界のような変化のスピードが激しすぎる業界に身を置くと、どのようなスキルを身に付けていたとしても、数年でニーズが変遷し、それまでのスキルだけでは仕事にならないという事態がやってきます。

そして再度リスキリングに勤しむ・・・この繰り返しになります。

とくに高機能・高精度のAIが登場しましたから、変化のスピードは一層加速するでしょう。

であれば、いっそのことWeb業界から去り、別の業種・職種でフリーランスを継続するという選択肢も考えなくてはならないでしょう。

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