2018年も大詰めですね!JOE'S SHANGHAI の各レストランも連日賑わっていて、特にこの時期はいつもよりちょっといいワインをご要望されるゲストが多い印象です。California、Oregon、New York などのアメリカワインが中心のJOE'S SHANGHAI ですが、今回はそんな「ドリンク」についてのお仕事紹介を少し。
飲食企業に限らず、店舗ビジネス には複数店舗を管理するポジションが存在します。大抵の場合「スーパーバイザー」「総支配人」といった形で、総責任者が複数店舗全ての分野をマネージメントするのが一般的ですが、JOE'S SHANGHAI ではこの体制を取らず、店舗での業務を半分、全店舗の専門分野を半分で担当する「ディレクター職」を置いています。というのも、レストランという業種において、各分野の専門知識が意外と広く、そして深いから。
いわゆる数値管理、人的なマネージメントだけでなく、フード、ビバレッジへの専門知識、接客トレーナーとしての能力、オペレーション構築、予約システムやPOSなどのハード面の導入や更新・・・・全部を担当出来たらかなりのスーパーマンですね!
まったく違った分野を一人で抱えるよりも、それぞれの得意分野に特化、分担してマネージメントする方がスムーズじゃないの?という感じ。
前置きが長くなりましたがJOE'S SHANGHAI 全店舗のビバレッジを担当するのは「ビバレッジディレクター」です。ディレクター職のなかでも、スペシャリストとして、けっこうニッチなお仕事です。仕事内容は大きく分けて3つ。
①ビバレッジの商品選定、開発(主にカクテル)、値付け(主にワインリスティング)
「売れるため」には、まずは「良い商品」を仕入れなければいけませんよね。特にワインに関しては手を加えずに提供されるアイテムなので、ワインそのものの魅力が不可欠です。何をもって「良い商品」とするのかも実は難しいところ。単純に「美味しいワイン」であるのはもちろんですが、「カジュアルに提供できるコスパの良いワイン」、「珍しいワイン」、「高くても売れるワイン」等その時によってオンメニューすべきアイテム、店舗からのリクエストが違います。よりゲストに楽しんで頂くためには「スタッフが説明しやすい、説明したくなるストーリーや特徴があるワイン」なんていうのも実は大きなポイントですね!
そんなことを考えながら月に平均2回ほど、店舗オペレーションの合間を縫って試飲会やワインセミナーへ。希望者はアルバイトも同行しているようです。春夏と秋冬で売れやすいアイテムが違うので、その辺りも考えて値付け、リスティングをしていきます。
②ビバレッジ関係のトレーニング
レストランのウェイター(サーバー)において、ドリンク、特にワインの知識は非常に重要です。接客自体が全くの未経験で入社するスタッフもいるので、まずはワインの開け方、お作法から。動画マニュアルを共有しながらコツコツ進めます。月一回ペースでトレーニングを行い、技術から知識面、実際にテイスティングもしながらワインを覚えていきます。半年ぐらいすれば基礎的な知識を身に付けて、中にはソムリエ取得に向けて勉強を始めるスタッフもいます。時には「New York ワインの専門家」「某有名ワインスクールの講師」などの先生方を招いたりもするので、年間計画を作成しています。
③棚卸しなど在庫管理
地味なお仕事に思えますがコストコントロールのために一番重要なお仕事です。
飲食店の経営において最も大きな支出を占める人件費と商品原価の管理を行います。毎月の棚卸から原価率を算出し、オーダーの履歴をPOSから抽出します。算出された結果によってはドリンクの価格調整やアイテムの入れ替えを行い、常に安定した利益を創出するのが目的です。
レストランのお仕事も色々ありますが、ゲストへの接客以外にも重要なお仕事は色々とあります。バーテンダー、ソムリエ出身の方、経験はないけどチャレンジしてみたい方。また一味違った面白さがありますよ!写真は現ビバレッジディレクターの天沼雄司です。