こんにちは、イチアール株式会社人事担当です。
近年、フルスタック開発に使えるフレームワークということでAngularが注目を集めていますが、本記事では、そんなAngularについてご紹介していきます。
Angularの難易度は?
Angularは、他のフレームワークと比較すると難易度は高めです。Angularは機能性が豊富でアプリ開発に必要な機能を網羅しているのですが、その分使いこなすための要素が多くあるからです。
具体的には、まずHTML/CSS/JavaScriptなどフロントエンドのスキルが必要になります。さらに、TypeScriptというエンジニアの間でも比較的マイナーなプログラミング言語スキルが必要です。
TypeScriptはJavaScriptを拡張したプログラミング言語で、コードをコンパイルするとJavaScriptに変換することができます。そのためJavaScriptのスキルがあればTypeScriptの習得は早いのですが、マイナーなので情報が少なく、習得のハードルが上がります。
次に、AngularはRxJSというライブラリを使用しています。RxJSはもともとJavaScriptのライブラリで、Angularにも流用されています。RxJSはデータ通信の方法に大きな特徴があります。通常はクライアントからリクエストを受けてサーバーからデータが送られるのですが、RxJSの場合はクライアントからのリクエストがなくてもサーバーからデータを送ることが可能です。RxJSの機能性は便利ですが、設計が変わってくるので扱いが難しい面もあります。
Angular特有の要素というものもあります。具体的には、Component/Directive、依存性の注入、Routingなどが挙げられます。他のフレームワークの経験があっても、Angularが難しいと感じる理由の一つです。
Angularのメリットは?
Angularは学習のハードルが高いものの、機能が豊富ということでした。では、Angularのスキルを習得することで具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。
第一に、Angularは機能が豊富なのでAngular単体でアプリ開発が可能というメリットがあります。フルスタックのフレームワークと言われています。フルスタックと言ってもサーバーサイドまで完全に網羅しているわけではありませんが、Webアプリケーションのフロントエンドに関しては網羅しています。
第二に、AngularはMVC設計になっているのでアプリケーション設計をしやすいというメリットがあります。MVCはAngular特有の概念というわけではなく、むしろアプリケーション開発において一般的な設計概念です。Angularには特有の機能が複数ありますが、全体的な設計としては扱いやすいということです。
ちなみに、MVCはそれぞれ「Model(モデル)」、「View(画面)」、「Controller(コントローラー)」を指します。それぞれを独立して開発するため、設計がわかりやすくなります。
第三に、Angularにはデータバインディングという機能があります。データバインディングとは、データと対象要素を結び付け、自動的に双方向に反映させる仕組みです。たとえば、画面表示のためのソースコードがあって、このソースコードに結びつく形で実際の画面表示があります。ソースコードと画面は対応していますが、データバインディングはソースコード、画面のいずれかを修正すると自動的にもう一方にも反映されるということです。
Angular の読み方は?
Angularの読み方は、アンギュラーです。
Angularの説明は?
Angularとは、Googleが開発したJavaScriptのフレームワークです。Webアプリケーションのフロントエンド開発に使用されることが多く、フロントエンドであればフルスタックで開発可能です。
AngularJSの後継として、Angularになりました。AngularはJavaScriptのフレームワークなのですが、JavaScriptから派生した言語であるTypeScriptをベースとして作られています。
Angularの開発会社は?
Angularを用いてシステム開発を行っている事例は多々あります。Webシステムだけでなく、企業の独自業務システムの開発に用いられることもあります。システムの種類に関わらず、フロントエンドをフルスタック開発できる点がAngularの強みです。
Angular 何ができる?
Angularはフルスタックのフレームワークなので、フロントエンドであれば全般的に開発が可能です。Angular単体でアプリ開発が完結します。また、MVCを採用しているので、アプリ設計がしやすいです。データバインディングによってソースコードの量を減らせる点もAngularの特徴です。
Angular / AngularJS どっち?
AngularJSは、Angularの前身です。AngularJSがバージョンアップされ、Angularになりました。しかし、AngularとAngularJSの違いはバージョンだけではありません。
AngularJSがJavaScriptをベースとしたフレームワークであるのに対し、AngularはTypeScriptをベースとしたフレームワークです。そのため、AngularJSとAngularの間に互換性はありません。
AngularJSのサポート期間は?
AngularJSのサポートは終了しています。また、Angularバージョンv2からv12のサポートも終了しています。Angularのサポートには、定期的にスケジュールされたアクティブサポートと、重要な修正とセキュリティパッチのみをリリースするLTSがあります。Angularのバージョンごとのサポートはそれぞれ以下のようになっています。
・v13
アクティブサポート:終了
LTS:2023/5/4
・v14
アクティブサポート:終了
LTS:2023/11/18
・v15
アクティブサポート:2023/5/18
LTS:2024/5/18
Angularのバージョンアップ頻度は?
Angularのバージョンアップの頻度は不定期です。半年程度期間が空く場合もあれば、1ヶ月でバージョンアップされる場合もあります。
AngularJSの歴史は?
AngularJSは、2009年にリリースされました。開発主体はGoogleです。初版はミシュコ・へブリー氏とアダム・アブロンズ氏が主軸となって開発しています。初版の後は、2012年6月にバージョン1.0がリリースされ、2016年9月にはバージョン2.0がリリースされました。バージョン20以降は、AngularJSではなくAngularとなっています。その後は、Angularとして複数回バージョンアップされています。
最後に
フルスタック開発が可能なAngularですが、その需要は徐々に増えつつあります。
未経験でも可能な補助的な業務もあり、イチアールでもAngular案件を取り扱っております。
ご興味がある方は、ぜひ気軽にお話を聞きに来てください!