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【インタビュー】プロジェクトマネージャー・片倉さんに聞く。「余白こそチャンス」Web3が身近な未来──EXPO2025デジタルウォレット開発の裏側に迫る
こんにちは、HashPortの人事採用担当です!
「プロジェクトを成功させるためなら、なんでもやる」。
そう語るのは、HashPortのプロジェクトマネージャー(PM)、片倉さん。大阪・関西万博に向けた公式アプリの開発チームの一員として、ユーザーに届くUI/UX改善を進める一方で、会期後を見据えた構想も手がけています。
現場にこだわる姿勢、数字から逆算するプロダクト思考、フリーランス時代との価値観の違い。Web3というまだ発展途上の領域で、何を感じ、どんな未来を見据えているのか。その視点を掘り下げました。
目次
プロジェクトマネージャー・片倉さんのプロフィール
「なんでもやる人」であることにこだわる理由
フリーランスからスタートアップへ。「関与の深さ」が働き方を変えた
数字にこだわるPM──すべては“ダウンロード数”からの逆算
フルフラットな関係性と、信頼できるチームの条件とは
Web3に挑む理由。「まだ余白があるからこそ、勝負できる」
オフの過ごし方にも、片倉さんらしさが光る
最後に
プロジェクトマネージャー・片倉さんのプロフィール
名前:片倉 詩生(かたくら しおん)
役職:プロジェクトマネージャー
家族構成:妻・子ども(2歳、3歳)
主な仕事:EXPO2025デジタルウォレットに関するプロジェクトマネジメント
―まずは簡単にご自身のキャリアについて教えてください。
片倉さん:
エンジニアになる前はリゾート業界でセールスをしていました。でも、スマートフォンが一気に広がっていくのを目の当たりにして、「これはITに大きな伸びしろがあるぞ」と思って、思いきって30歳の時にエンジニアに転身しました。
いまはPMとしてプロジェクトを推進する立場ですが、僕はあくまでプレイングマネージャーだと思っています。やっぱり、現場の空気感を掴めていないと、プロジェクトにおける意思決定ができない。なるべく手を動かして、リアルなユーザーの声や技術的な負荷感を知ったうえで、意思決定するようにしています。
「なんでもやる人」であることにこだわる理由
―プレイングマネージャーとして現場に深く入り込んでいるからこそ、様々な役割を担うことになると思います。PMとしての仕事内容を一言で表すと?
片倉さん:
一言で言うと「なんでもやる人」ですね(笑)。プロジェクトの成功のために、立場や職種にこだわらず動くようにしています。PMって一見スマートなロールに見られがちですけど、実際は裏方での調整業務が多くて、かなり地道な仕事です。でも、そういう積み重ねがうまく回ると、プロダクトの出来がぐっと良くなるんですよ。
たとえば、EXPO2025デジタルウォレットのUI/UX改善業務では、僕がアサインされたのが会期のわずか1ヶ月前。それまでまったく関わっていなかったプロダクトだったので、短期間で仕様をキャッチアップして、複数の関係者とのさまざまな調整を進めなければなりませんでした。
しかもEXPO2025デジタルウォレットは、関係しているステークホルダーが非常に多い。自治体、企業、関係団体など、それぞれの事情や調整ポイントがある中で、関係者との信頼関係を築きつつ進められた経験は、僕にとっても大きな学びとなりました。
フリーランスからスタートアップへ。「関与の深さ」が働き方を変えた
―フリーランスからスタートアップへ転身された背景も気になります。7年半のフリーランス生活を経て、HashPortに入社されたんですよね。
片倉さん:
はい。フリーランス時代は、1つひとつの案件を成功させることがゴールで、それを繰り返していく働き方でした。良くも悪くも“点”の連続という感覚です。
それに対して、HashPortに入ってからは「会社全体がどう成長していくか」という“線”での関わりが生まれました。自分の行動や判断が、プロダクトだけじゃなくて会社全体に影響を与えている実感があり、すごく面白いです。
精神的な意味だけじゃなく、ちゃんと得られるリターンで期待値も感じられる。この会社と一緒にどこまで行けるか——それ自体が今のモチベーションになっています。
数字にこだわるPM──すべては“ダウンロード数”からの逆算
―やはりプロダクト開発では、目標に向けた指標設定が重要になってきますよね。プロダクトを設計するうえで、特に重視しているポイントはありますか?
片倉さん:
僕はセールス出身ということもあって、数字にはかなりこだわります。中でも、今取り組んでいるEXPO2025デジタルウォレットでは、ダウンロード数を最重要指標にしています。
「この機能を実装すると、どうユーザーのアクションが変わるのか?」
「どの画面で離脱してしまっているのか?」
こうした数字を見ながら、改善点を見つけていくスタイルですね。
特にUI/UXまわりは、僕のエンジニアキャリアのスタートがモバイルアプリだったこともあり、ユーザーに提供する体験にはかなりこだわる方です。
そうした中で、「ここ、もっとこうしたら良くなるかも」といったフランクな提案にも、気軽に耳を傾けて、柔軟にブラッシュアップしてくれるデザイナーの今野さんの存在には、いつも本当に助けられています。良いプロダクトを作るには、こういうやりとりができるチームの関係性が不可欠ですね。
数値で語れる状態にしておくと、チームメンバーとの意思疎通もスムーズです。「なんとなく使いにくい」ではなく、「ここで50%のユーザーが離脱してるから直そう」と言えると、全体が前向きに動きやすくなると思うんです。
フルフラットな関係性と、信頼できるチームの条件とは
―プロジェクトが複雑になるほど、チームの関係性が成果を左右する印象があります。理想のチーム像について教えてください。
片倉さん:
性格的にフラットな関係が好きで、HashPortのチームとも自然体で関わっています。思ったことを率直に言い合えるチームにしたい、という思いは常にあって。コミュニケーションが取れておらず、お互いを理解し合えないチームはやっぱり居心地良くないですよね。
一緒に働きたいのは、「やらないことを決めるのが上手な人」と、「やたらレスポンスが早い人」。この2つはプロジェクトをスムーズに進める上で、めちゃくちゃ重要なんですよ。
やらないことを決められないと、スコープが膨らんでスケジュールも破綻しがち。逆に“決められる人”がいると、チーム全体が守るべき枠の中でベストを尽くせる。レスポンスが速い人は、それだけで周囲に安心感を与えてくれます。
Web3に挑む理由。「まだ余白があるからこそ、勝負できる」
―こうしたプロダクト開発の現場で、あえてWeb3領域に挑んでいる理由も気になります。なぜ今、Web3という分野に取り組んでいるのでしょう?
片倉さん:
AIのように成熟した市場と比べると、Web3はまだ整備途上です。だからこそ「余白」がある。制度も技術もこれから作っていける段階だから、自分のようなプレイヤーでも土俵に乗れる。
誰でも自然にブロックチェーンを使える未来を作りたい。その実現のために現場で手を動かしています。今は「ウォレットって何?」「NFTってどう使うの?」という状態の世の中ですが、ユーザーが意識せずにブロックチェーンを使っている未来を作りたいんです。
―プロジェクトマネジメントの未来像として、テクノロジーの活用も欠かせません。最近気になっている技術やプロダクトはありますか?
片倉さん:
X(旧Twitter)で注目しているのですが、AI駆動型のプロジェクトマネジメントですね。PMって、タスクの調整やステークホルダーとの折衝、リマインド、資料の作成など、地味で手間がかかるけど重要な仕事が多い。そうした部分をAIに任せられる未来がすぐそこに来ていると感じます。うまく任せられるようになれば、人がやるべき“本質的な意思決定”に集中できるようになると思っています。
オフの過ごし方にも、片倉さんらしさが光る
―オンが充実しているからこそ、オフの過ごし方も大事になってきますね。休日はどんなふうに過ごしているんですか?
片倉さん:
メンタルヘルスとフィジカルヘルスがQoL(生活の質)に直結すると考えているので、できるだけ体を動かすようにしています。スポーツはなるべく日常に取り入れるようにしていて、リフレッシュにもなりますね。
あとは、子供が小さいので、家族サービスで休日が“溶ける”こともしばしば(笑)。
でも、それも含めて良い休日です。
最後に
プロジェクトマネジメントの現場は、泥臭くて地味な仕事の連続かもしれません。
でも、その積み重ねこそが、プロダクトの「使いやすさ」や「広がり」を支えています。
Web3を“誰もが使える技術”にする未来。そのために、現場で手を動かし、数字を見て、地道な改善を繰り返す。
片倉さんの着実な一歩が、その未来を少しずつ現実に近づけています。
これからのHashPort、そしてWeb3プロダクトがどう進化していくのか、
ぜひ、みなさんも注目してみてください!