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代表取締役社長に夢を持っているか聞いてみた件。

「ポリシーは“人間として正しい行動をすること”。人間、間違ったことをする事ももちろんありますが、それをきちんと自戒できるようにしたいです」と、さわやか系のイケボが耳をくすぐる代表取締役社長の湯川へインタビューを行い、自身の持つ夢の実現や会社に込めた想いなどについて話を聞きました。

プロフィール
湯川悦英(ゆかわよしひで)
青山学院大学卒業。株式会社ビジネスコンサルタントで営業職、デロイトトーマツコンサルティング合同会社でのコンサルタントを経て、2008年にエーファクトリー株式会社を設立。

社長の答えは「片親でも子どもを大学卒業まで支えられる経済力を持てる会社を作ること」だった。


高校生の頃思ったことを起業してカタチにしたい。

僕の夢っていうのは、高校生の時に思っていた片親でも子どもを大学卒業まで支えられる経済力を持てる会社を作ることです。高校時代の友達の家は経済的な問題がありました。友達のお母さんとも仲が良かったのですが、ある日友達の家に遊びに行った時に「お金さえあれば……」と言っていたのです。その時に“ああ僕が社長ならこの人を雇えて、友達のことも学校に通わせることが出来るんだよなぁ”と思ったのが創業のきっかけです。


夢がなければ、持っている人に乗っかればいい。

夢なんてないよ、そういう人にエーファクトリーに来てもらって、僕がやりたいと思っている夢の実現を手伝ってほしいですね。正直に夢はありませんといってもらって構いません。“夢を持て”とよくいわれますけれど、ぜんぜん夢なんて持ってなくてもいいと思いますよ。だって持っている人にのっかっていけばいいじゃないですか。心の底からやりたいことって見つかればいいけれど、見つけるのって意外と難しいですよね。だから、うちの会社で一緒に見つけていこうぜ!と思っています。


エーファクトリーの定義。働くこと=成果を出すこと。


マネジメントをするうえで気を付けている事、意識している事はありますか。

基本怒りません(笑)。怒られたらいやじゃないですか。怒られたところでどうにもならないので。むしろ問題解決にシフトしたほうが、結果的に仕事が進むと思っていますから。悪いなと思っている事をどうやったら改善できるか追求する。追求するというのは追い込んでいくのでなくて、一緒に考えていく。忘れないようにするには次どうすればいいのか、ITが使えないというのであれば、IT使えるようになるにはどうしたらいいのか、使わないで簡単に処理するにはどうすればいいのかを一緒に考えます。結果、それが一番生産性の高い仕事につながると思っています。


作業ではなく、稼働せよ。

仕事上ではちゃんと主語のある文脈、報告などの受け答えに気を配るようにしています。和気あいあいの仲良しチームと仕事上での会話は別物ですから。例えば“働く”という言葉。僕らが使っている“働く”という意味は働くこと=成果を出すことです。でも他の人の考える“働く”というのは9時から17時とか9時から18時の間に体を動かすことを“働く”と思っているのではないでしょうか。時間内でやることは作業だよねっていうように言葉を分けて使っています。


仕事の向き不向きより“前向きな人”と一緒に仕事をしたい。


創業から12年、一番辛かった事は何ですか?

初めて採用した従業員から「辞めたい」と言われた時が一番辛かったです。辞める理由はお給料だということは分かっていました。残念なぐらいの金額だったので。その程度のお給料しか出せないのは事業の仕組みがおかしいからであって、その事業の仕組みを修正できないのは、経営者である自分の力不足。それを従業員に甘えて安い給料でやってもらっていたわけですから。従業員が辞めて去ってしまうことへの悲しみもありましたけど、自分の不甲斐なさをずっと考えていていましたね。


今後、エーファクトリーをどんな会社にしていきたいですか。

いろんなことを試す会社としてやっていきたいと思っています。エーファクトリーは、何の資産もなくお客さんもいない人脈もないところからスタートしました。東京で会社を作ったのに、最初の営業先は大阪という(笑)。当初はお金もホントなくて、どうしようってなった時に、あれやこれやと、いろいろ試そうとしていました。お金かけられないけれど、あれやってみよう、これやってみようって。これが伸びたら次にこれやってみようと、いろいろ探すわけですよ。そのプロセスが楽しいので、事業内容にこだわりはないです。なんだっていいと思っています。この事業、みんなでやったら楽しいねと思えるものであれば。つまらないといわれる事業をみんなでとことん突き詰めて、楽しいものに変えていくのもいいですね。


既存事業と新規事業を並行する両利きの経営をするにあたり求める人材像とは。

まず元気な人ですね。それとネガティブでもポジティブでもいいですけれど、向き不向きより前向きな人。ポジティブ思考の人なら、停滞したムードを払ってくれます。ネガティブな人は独自の考え方をしてくれます。新しいことへのチャレンジに対しても、ネガティブな人なら、リスクを教えてくれる。じゃ、そのリスクをきちんと抑えればOKだね、ってなりますよね。僕が学んだ、京セラ創業者の稲盛和夫名誉会長が若手経営者に経営哲学を伝える「盛和塾」の教えで、最初の事業は自分(社長)が作れ、とあります。ゼロから一までは自分で作って、一から百までは社員にまかせなさい。それが権限の付与になり、一緒に走れるのだ。そして任せっきりにするなっていうね。夢がないからって、ボーンと仕事を渡されてそれっきりってことはないので安心してほしいです。

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