新卒1期生が見たツカダ・グローバルホールディング ~ ②身についたこと
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今回のテーマ
こんにちは。ツカダ・グローバルホールディングの中村です。
前回のストーリーに引き続き、今回もちょっと変わった私たちの採用ポジションの魅力・特色をお伝えします。
今回のテーマは、 “身についたこと” です。
「経営と言われてもピンとこない」
「経営者を目指していくために、なにをすればいいのか」
「どんなことが学べるのか、それは今後の自分のキャリアにどう役立つのか」
応募していただいた方と面談を重ねるなかで、こんな声を聞くことが増えてきました。
以下では、あくまで一例ではありますが、私がどのようなことを学んだかを書き記してみます。
~本論の前に
――「このポジションではなにをし、なにを学ぶのか、そしてその結果なにが身につくのか」
あらかじめこの問いに対する答えを出すならば、それは、経営に必要な全てです。
まず、なにをするのか、これはその人がどのような経営を望むかによって変わります。そしてそれによって学ぶべきことが変わり、そうした学びをアウトプットした結果として身につくものがある。ゆえに身につくものは一義的には決まらず、強いて括れば「経営に必要ななにか」となります。
①のストーリー(→新卒1期生が見たツカダ・グローバルホールディング ~ ①入社後のギャップ)にも少しだけ書きましたが、主体的に目指す経営の姿を明らかにしたうえで、その実現のために幅広い選択肢のなかから進むべき道を選び抜くことが戦略構築であり、このポジションにおけるキャリア設計です。
こういうわけで、なにを学ぶのかも経営に関する全範囲のなかから自分で決めます。
したがって、これから記すこともあくまで参考の域を出ないものではありますが、こんなふうにやった人がいるんだな、というところからこのポジションのイメージを掴んでもらえればと思います。
前置きが長くなりました。本題にいきましょう。経営とはなにか、そしてそこを目指して私がなにを学んだか、です。
経営とは可視化である
さて、思い切った章題を立てました。
私は、経営とは「可視化」であると考えています。
もちろん経営の一つの要素でしかありませんが、集団においてリーダーシップを発揮することを考えたときに、私はこれを武器にしようと決めました。ビジョンや戦略といった自らの考え、現状の認識、そして戦略の結果など、共有するにも自らの思考の起点とするにも、この可視化は欠かせません。
この経営スタイルを目指してなにをし、なにを身につけてきたのか。以下では投資計画の策定を例に見てみたいと思います。
この事業にいくらの価値を見出すのか
可視化といってもその対象は様々に存在します。例えば私は一つひとつの規程や制度も可視化として捉えています。それらを採用して明文化することが、頭の中の存在に過ぎなかったアイデアに形を与え、他者も知覚できる現実のものとして存在せしめるからです。
こうした対象として、私が最初に触れたのが投資計画でした。一面的な見方ではありますが、資本を調達して利潤を得るものとして会社を捉えたとき、お金の流れを可視化することでその像を結ぼうとしました。
幸いにもM&Aを始めとして、新規での投資が関係する案件は多数存在し、そこに関わっていくことで実践の場を得ることができました。そこに向けて必要な事項をインプットし、検討結果をアウトプットし、これに対する意見・感想、そして自らの所感をフィードバックとして、さらに携わる分野を拡げていきました。
結婚式場を新たに建てるときに、どこまで初期投資を行なっていいのか。この問いに直面したときに、以前に見たM&Aのバリュエーションを真似てやってみたのが始まりでした。
バリュエーションとは、ざっくりと言えば、投資とそれによって得られる利益が見合っているのかを明らかにすることです。基本的には独力で、計算式や設定値の背景・根拠を探るように、必要な事項を学んでいきました。今はweb上にも様々な知見が公開されているので、そうしたものも見ながら、理解・改良を重ねました。
これを通じて、ファイナンスにおいて基礎となっている考え方、すなわち「キャッシュの絶対性」、「将来価値の算出」などを学んでいきました。簡単に言ってしまえば、過去実績としての会計上の数字ではなく、将来にわたって実際に得られるであろうキャッシュ・現金の動きを評価対象とし、かつ、遠い未来になればなるほどその価値を割り引く、というものです。
さらにここから、対象を企業へと拡大したり、そもそもの事業計画の策定部分に携わったりと、関わる範囲を拡げてアウトプットの機会を増やしながら、主には書籍を通じて、ときには財務や経理、法務、現場といった他部署の方と連携しながらインプットを継続し、企業価値、事業計画へと、より可視化の範囲を拡大してきました。
こうした過程を通じて、財務三表はなぜ存在するのか(なぜ3つなのか、どう関わっているのか、どこに会社の特色が現れるのか、転じて会社を見る際にはどこに注意すべきかなど)や、減価償却費や減損損失といった会計上にのみ現れる数字の実態といったものも副次的に学べました。
最終的には、ある意思決定がどこにどのように波及し、結果にどう作用するのかを数字で可視化する、ということを目指しています。これを束ねてシナリオ・戦略としてまとめることで、いわゆる企業価値の最大化、そこに向けたシミュレーションと議論の前提としての共有を実現するためです。
“身につける” こと
このようにして、今では「投資とリターンのバランス、ひいては事業全体を可視化する」ことを行えるようになりました。
繰り返しになりますが、ここまで書いてきたことはあくまで一つの例でしかありません。これに限らず、経営に必要なことはなんでも学ぶことができます。そして、最短距離で経営に行くためには、また、会社を大きく飛躍させるには、むしろ私と異なるものを学んでほしい、自分の特色を踏まえたその人なりのアプローチで経験や実績を獲得していってほしいと思います。
なぜなら、私は意思決定スタイルとして “多様性あふれる議論による合議制” が望ましいのではないかと考えているからです。これを経営レベルにも当てはめるならば、そこに参加する経営者にはそれぞれ異なる特色・能力があってしかるべきですし、これによる効果を最大限発揮するためには、それぞれが別のものに習熟すべきでしょう。
だから、「このポジション・採用ではこれが学べます」と画一的に謳うことはできません。経営について先輩が手取り足取り教えてくれるということもおそらくないと思います。経営者になるための体系的な研修制度なんかもってのほかです。
ただ、ツカダ・グローバルホールディングには、「学びたいこと」を学べる環境があります。より正確に言えば、これをアウトプットできる場があり、インプットのために必要なものを取りに行くことができます。
そしてこのアウトプット/インプットの環境こそが、自分にとっても会社にとっても大きな成長の種になっていると感じています。充実した研修ラインナップが会社に用意されていようと、そこで得たインプットを頭に溜め込むだけではなにも変わりません。それを現実に引き出して初めて “価値” に変わる。私はそう信じています。
結びに
ここまでつらつらと現在の自分視点で書いてきましたが、とはいえ、最初から目指す姿を明確に描き、そこに向かうためのストーリーを構築するのはとても難しいことです。私自身、「経営とはシミュレーションゲームのようなものだ」と思いながら、最適解を探し続けていたこともありました。「経営企画」という言葉に憧れて、中身も整えずに器だけを作ろうとしたこともありました。
それでも今ここでこうして書けているのは、いろんな人からのサポートがあったからです。まずは経営やこうした働き方に興味を持てればそれで十分です。ここまで読んで、考えてくれたあなたなら、あとは飛び込むだけです!
私と全く異なる感性を持ち、全く異なる世界を見て、全く異なる学びを身につけた人と議論することが、この会社をさらに飛躍させる。そう期待し、応募をお待ちしています。