中村 洋一郎(NY在住 人と組織のコンサルタント)|note
企業は人なり - 健康は生活習慣に宿る - 伝統とエビデンス - 身体との対話 - 米国栄養療法協会認定 栄養療法コンサルタント - Babson College MBA - 靴大好き - 一児の父 - ブルックリン在住 www.open-laboratory.com
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今回はサラドが敬愛してやまない、ブルックリン在住のビジネスコンサルタントで、現在は栄養療法も手掛ける中村さんが熱いインタビューを敢行。オランダ発のスタートアップ「Foleon」の北中南米での急成長の立役者クリスに迫りました。大作になったので、2部に分けてお送りします!是非ご一読を!
執筆者について
クリスが籍を置くのは、企業内コミュニケーションのプラットフォームを提供しているオランダ企業「Foleon」ヘッドハンティングされ、北米マーケットをゼロから開拓。入社から5年で北中南米全てを指揮するまでに至り、クライアント数は400社。ニューヨーク・ブルックリンオフィスの社員は30名に達する勢いです。クライアントには、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、東京三菱銀行USAといった名だたる企業も含まれ、いまとても勢いのある企業です。
2回に渡り、このクリスのリーダーシップスタイルからチーム作り、異文化コミュニケーション、そしてセルフケアまでに迫ります。今回はリーダーシップスタイルとチーム作りについて。
ーーチーム作りに関して、意識的に行っていることがあれば教えてください。
なによりも日常的な「チェックイン」を重視しています。細かくコミュニケーションを取れば、問題が大きくなる前に対処できるし、必要に応じてゴールもすぐに見直せます。定期的なミーティングだけなんて悠長なことは僕にはできません。
マネージャーは近づきがたい、という風潮が以前はありましたよね。そんなの僕にはありえない。人を管理するなら、自ら関わらないと。自分の手を汚すんです。
自分の手を汚さないリーダーはたくさんいます。ただ座っていて、評価して、コメントして、それが共同作業だと思っている人たち。それではメンバーはついてきません。
ーーマイクロマネジメントということでしょうか?
違います。なぜなら、リーダーの描いた道を部下に走らせるわけではないから。リーダーすらまだ見ぬ最高の道をメンバー主体で見つける。リーダーはそれに併走し、一緒に改善を重ねるというプロセスです。
ーー平均的な1日の過ごし方を教えてください。
顔を合わせたミーティングを一日中しています。朝はチームミーティングで始まります。前日の作業とその日の作業、現在見えている課題を共有してもらい、対策を考えます。その後も1対1だったり、グループだったり。とにかく色々な形でメンバーと話しています。
ーーご自分の作業をやる時間がなくなりませんか?
自分の仕事はチームメンバーを助けることです。実務はメンバーがやってくれます。チーム内のコミュニケーションを円滑にするために改善し続けた結果、この形に行きつきました。
私はもともと企業家精神が旺盛で、とにかくなんでも挑戦してきました。イチかバチかの状況でも自分が指揮をとってきたし、リーダー役を求められれば常に手を挙げました。そしてやってみる。失敗する。これはやめよう。その繰り返しです。
過去に、上司にされて嫌だったことはやらないようにもしています。気に入らないことは、自分はそれをしないようにしよう、という絶好の学びになるんです。
ーー結果責任に関しては、どうお考えですか?
結果が出ないのはリーダーの責任です。メンバーの責任では絶対にない。私が見ているプロジェクトですから。見ているなら、全て自分の責任です。
でもこういう視点を持っている人は少ないかもしれません。部下にプロジェクトを与え、目標が決まる、実務が始まる、追い詰める、助けない。でも、そんなことは私にはできません。
スパイダーマン曰く、
“With great power comes great responsibility!"
(大いなる力には大きな責任が伴う)
これ、本当にその通りです。私が責任を取るし、何か問題が起きてもそれは部下の責任ではありません。
ーーチームが急拡大中ですが、採用は順調ですか?
人事で一番難しいのは採用です。履歴書などを見て、30分くらい面接して、そして採否を決めます。でも30分なんてお芝居できる長さ。お茶したり、ランチしたり、もっと様々な場面で見ないと分からないことがたくさんあります。だから少し一緒に働いて、そこで再度判断します。パッと雇って、パッとクビにもします。
だめだからクビにするわけではないですよ。この会社にいたいわけではないのに、無理して働いてほしくない。それはその人のためにもならない。この会社や業務に興味を持てない、熱意を傾けられないなら、すぐに辞めたほうがお互いのためだと思います。
欧米らしいズバッとした判断の方法があったり、人間力を感じる暖かさがあったり、緩急を分けたコミュニケーションが興味深いですね。
さて、前編はここまでです!後編も、お楽しみに!
執筆:中村 洋一郎(@Yoichiro32)