こんにちは。ひかり税理士法人の採用広報担当です。当社には子育てしながら管理職として活躍しているメンバーも在籍しています。今回ご紹介する滋賀事務所マネージャーの鎌田千恵さんは、仕事と家庭を両立して活躍される一人であり、後輩のロールモデルとなっています。また、当社が大切にしている「お客様との対話の時間」をより多く生み出そうと、昨年度より”製販連携体制”の組織体制や仕組みづくりを担当する滋賀2課の責任者として、滋賀2課メンバーや各拠点とともに推進しています。
コンサルタントとして相続税申告や経営計画の策定支援も
―― 鎌田さんは2005年に入社されて以来、19年間、ひかりと共に歩んできて、昨年度マネージャーに昇進されました。まずは、これまでのご経歴を教えていただけますか?
鎌田:大学卒業後4年間金融機関に勤めた後、専門学校に1年半通ってから、中途採用でひかりに入社しました。会計事務所はまったくの未経験でしたので、京都事務所の業務支援チームに配属となり、先輩のコンサルティング業務のサポートを通じて少しずつ実務を覚えていきました。税理士資格を取得したのは入社して3年目です。
―― 先輩の働きぶりを間近に見ながらOJTで実務を学べる機会が多い点は当社の良い文化ですね。コンサルティングの現場は、答えが一つではありませんから……。
鎌田:京都での9年間は本当に充実した日々でした。当時、法人企業様だけではなく、不動産賃貸業を中心に個人の経営者様も急速に増えていた時期で、新しいお客様の対応にも中心的に携わらせて頂きました。また、財務のみならず、相続税申告のご支援や企業再生支援業務、あるいは経営計画の策定支援など、多種多様な業務を経験させてもらいました。
ルールで人を縛らない柔軟な企業風土
―― その後、滋賀事務所へ?
鎌田:はい。母が手術入院してサポートが必要になったため、2014年に実家に近い滋賀事務所に異動させてもらいました。おかげさまで母は回復したのですが、その後まもなく子を授かり、異動して早々、産休に入りました。
―― 入社して10年目を迎える目前、視野も広がり、仕事がますます面白くなってきた時期だったのではないでしょうか。
鎌田:「出産したら仕事を辞める」という発想はまったくありませんでしたので、1日も早く職場に戻りたいという気持ちは産休・育休中ずっと感じていました。
―― 鎌田さんの仕事に対しての熱量を感じますね。そのような想いはどこから来るのですか?
鎌田:一個人のライフスタイルの変化に対して会社がとても柔軟に対応してくれたことを、今でも大変感謝しています。そのようなサポートがなければ辞めざるを得なかったかもしれません。また、この仕事は直接経営者様とやり取りすることが多く、様々な経験を積ませて頂くうちに、「もっと経営者様のお役に立ちたい!」という気持ちが高まってきたというのが大きかったと思います。
―― 会社が柔軟に対応してくれた具体的なエピソードはありますか?
鎌田:産後、上司から連絡をもらって「いつ頃から復帰できるの?」と問われた時、「少しずつでも早く復帰したいです」と伝えたら、週2〜3日、パートタイムで半日程度の勤務ができるように早速受け入れ体制を整えてくれました。まだ授乳している時期で、いきなりフルタイム勤務は難しいだろうなと思っていましたので、本当にありがたかったです。
―― ルールありきではなく、働いている人の状況になるべく寄り添って柔軟に対応してくれる。当社らしさを感じるエピソードです。
鎌田:仮に、会社の制度上、産後すぐの復帰が難しく、やむなく退社せざるを得なくなったとしても、もう一度入社試験を受けてひかりに戻るつもりでした(笑)。実際はありがたいことに、一番望ましいかたちで復帰させていただいたのですが。その2年後には第2子を妊娠し、再び産休・育休を取得しました。以来、会社にもお客様にも多大なご理解を頂きながら、長らくの間、時短勤務で法人企業様の税務会計顧問の業務をさせてもらっています。
―― 滋賀事業所ではどんな方々が働いていらっしゃるのですか?
鎌田:はい。男女問わず子育て中のメンバーは多いです。インフルエンザが流行る時期などは、学校から「お子さんの体調が悪くなったので今すぐお迎えに来て下さい」という呼び出しの電話がかかってくることも度々……。「明日は我が身」ですから(笑)、お互いさまということで助け合っています。
―― 子どもが小さい時期は、計画どおりに物事を進めることはほぼ不可能です。自分の努力ではどうしようもない困難なライフステージに寄り添ってもらえるという安心感は、長く働き続ける上で非常に大きいですね。
鎌田:私が金融機関を辞めて転職する際、一番重視したのは「長く働ける職場かどうか」という点でした。当社は、上下の隔たりが少なく、経営陣ともコミュニケーションが円滑にとれる、風通しの良い環境だと思うので、とても働きやすいです。
お子さんが中学生になったことを機に、より広範囲な業務においてお客様に関与したいということでパートタイムからフルタイムの正職員になったメンバーが今年だけでも2名います。フルタイムの正職員になることにより業務量やお客様対応の責任が増える一方で、仕事へのモチベーションが高くなり、やりがいをもっていきいきと働いてくれている姿を見ていると、私もマネージャーとして嬉しく思います。
「製販連携体制」に向けた新たな取り組み
―― 近年、製販連携体制を構築し、個人事業主の在宅ワーカーさんやパートタイムのスタッフの方が多く活躍していると伺っています。
鎌田:はい。子育てや介護をしながら、すき間の時間をうまく活用して働いている方が大勢いらっしゃいます。記帳代行や決算処理、申告書作成などいわゆる「製造部門」の専任スタッフです。
―― 鎌田さんは、この製販連携体制の構築に率先して取り組み、リーダーシップを発揮されていると伺っています。製販連携体制の意義についてお聞かせ頂けますか?
鎌田:税理士法人の業務は、お客様から頂く会計資料の入力や決算処理や申告書作成といった所内業務(製造部門)と顧客への訪問や経営相談、税務相談などのクライアント業務(販売部門)がありますが、一人の担当者が全ての業務を担うよりも、二つの業務の担当を分けることで、業務の標準化や効率化が図れます。何よりもお客様との対話の時間が増え、高付加価値のサービスを提供できるようになると考えています。当社は2年程前からこうした製販連携体制を構築し始めています。
―― 素晴らしい構想ですね。具体的に、どのように進めていらっしゃるのですか?
鎌田:まずは製造部門を担う在宅ワーカーさんの育成です。全国からリモートワークで働かれている方も多いため、日々の業務管理や支援体制などすべてゼロから構築することとなりました。そして、今期より、そういった方々のマネジメントを行う「スーパーバイザーコース」という新たなコースと等級を人事制度に設置し、円滑かつ高精度の所内業務を実現しようとしています。
―― 一人ひとりの考えや想いを尊重する当社だからこそ、新しい体制の構築は、そう簡単なことではないと思います。
鎌田:「自分は今のままが良い、今まで通り書類は自分で作成したい」といった、今までどおりのスタイルで業務をしている人も少なからずいます。その場合は、まずは丁寧に相手の意見を聞き、尊重するようなコミュニケーションを心がけています。無理にこちらの意見を押しつけることはせず、まず「やってみよう」と思った事務所から運用しているところです。そのため、現在は全8事務所ある中で、滋賀事務所が先陣を切って運用し始め、今では、京都事務所、大津事務所、大阪事務所、福岡事務所等、複数の拠点において運用を開始しています。製造部門への完全な所内業務の移管にはもうしばらく時間を要しますが、2022年に発表した中期計画における製販連携の組織づくりは、順調に進んでいます。多くの職員に成果を感じていただけるよう、これからも皆さんの意見を収集するとともに、品質の高い製造部隊の業務を実現したいと考えています。
―― 物事を一方的に押し進めない鎌田さんのようなスタンスも、多様な人たちが働きやすい職場づくりには大切ですね。
鎌田:昨年からマネージャーという立場になり、「チームの力はすごい!」と、改めて実感しています。どんなに優秀でスキルがある人でも、1人でやるよりみんなでできることの方が成果はずっと大きいと思います。隣の席の人がどんな仕事をしているのか、他の事務所で手が足りず困っている人はいないか、関心を持って声をかけ合える「Oneひかり」を築いていきたいです。
―― 子育てでも仕事でも、今回のインタビューでは語られなかったご苦労が多々あることと思います。それでも、鎌田さんがずっと当社で働き続けたいと思えるのはなぜでしょうか?
鎌田:やっぱり、コンサルタントの仕事は楽しいし、面白いと思えるからです。そう感じている気持ちが一番の原動力ですね。小学生になった娘たちは、最近「お母さんって、どんな仕事をしているの?」と興味を持ってくれています。娘たちが社会に出た時、私が今働いている姿を思い出してくれたら嬉しいです。