2019年に株式会社エスプールへ入社した長澤 。新卒時のテレアポ研修では個人・チーム成績ともにトップで営業パーソンとしての頭角を現し、2022年7月現在は株式会社エスプールプラスで東海エリアの営業責任者を任せられている。そんな彼女のこれまでの歩みと、目指す姿に迫る。
研修でトップ成績を残した裏側の努力
株式会社エスプールは、ソーシャルビジネスの会社だ。「アウトソーシングの力で企業変革を支援し、社会課題を解決する」という経営理念で事業を行っている。ソーシャルビジネスに惹かれ、入社している社員は多く、長澤もその1人だった。
多くの企業が新入社員に対して研修期間を設けるが、エスプールグループの研修のひとつに、テレアポ研修がある。個人で成果を求められるものもあれば、チーム戦のように成果の総獲得数を求められる場合もある。このようにして、成果を出し目標を達成するために、研修時から自己とチームの双方を意識することを学ぶ。この研修で、個人・チームともにトップの成績を残した長澤は「チームが1位になったのが嬉しかった」と当時を振り返っている。
実は長澤は入社前よりエスプールグループでインターンをしており、その時からテレアポを経験し、楽しさと喜びを体感していた。対企業向けのコンサル事業に関わっており、話の噛み合わなさをなくすためには、先方の業界やサービス・製品を知ることが架電前に必要だと感じていた。そこで、事前に勉強をし、知識が増えることに楽しさを感じていた。自身が獲得した商談のアポイントメントから受注が決まったこともあり、嬉しかった記憶も持ち合わせている。
インターン時から、役員をターゲットに電話をしていることからも、その度胸とコミュニケーションスキルは鍛え上げられていたのだろう。
そうしたチャレンジ精神は、学生時代に経験してきたアルバイトにも反映されている。インターン以外にも、アルバイトを多数経験し、社会人になってから役に立つであろうと思ったことにはたくさん挑戦してきた。学生生活を楽しむだけではなく、将来やりたいことを見据えて自分を磨くように過ごしていた長澤は、研修で早々と成果を出したのだ。
研修期間中は仲間と切磋琢磨しながら嬉しかった思い出もでき、社会人生活は順調なスタートをきった。その後、初めて配属されたのは、エスプールが運営しているプロフェッショナル人材バンク事業部だった。
クライアントと良好な関係を築くきっかけとなった出会い
初の配属は、プロフェッショナル人材バンク事業。この事業は、特定分野の経験・ノウハウや専門性を持つプロフェッショナルである人材を紹介・派遣し、企業の抱えるあらゆる課題の解決をサポートするものである。
法人営業ゆえに、いろんな業界や業種の方を相手とする仕事である。たとえば、経営企画や新規事業開発の部署を担当する役員、さらには社長のもとにも、サービスを提案するために足を運んだ。
そして、新規事業を作りたくても作ることができずに留まっているという話や、ベンチマークしている会社のような企業を目指しているがノウハウが足りないという話の中から現状と課題、理想や目標をヒアリングした。
それに対し、解決できる人材をマッチングさせ、紹介してきた1年目に、今でも心に残っている出来事がある。それは、配属直後の展示会で、とある企業の副社長と出会ったことだ。
長澤 「課題解決のためにその業界について勉強し、数日かけて人材を探し、ご提案した人材が企業のニーズにマッチしました。その後も別の課題をご相談いただける関係になり、結果として3案件受注になりました。
新卒で入ってすぐの成功体験でした。自分が選んで紹介した人を良いと思ってもらえて、さらにはプロジェクトも成功。さらに、別の案件を立て続けにもらうことができたため、思い出深い体験ですね」
研修時だけでなく、本配属でも成果を出し、営業担当として1年目からすでに頭角を現していた長澤。
しかし、この話はこれだけでは終わらない。2年目からエスプールプラスの配属になった長澤だが、先述の企業は、なんと2022年7月現在エスプールプラスが運営する「わーくはびねす農園」にも参画している。
困っている企業に対して、サービスを提案して終了する一度限りのコンサルではなく、その後も支援を続けることで満足度を高め、良好な関係を築くことができる──その最たる例であり、長澤のその姿勢は、現在も変わらない。
すごい人たちを超えられない──障がい者雇用のコンサルへ転身して感じた壁
エスプールにおいてグループ採用の社員は、数年間でいくつかのグループ事業に配属され、いろいろな経験ができる。2年目にエスプールプラスに配属された長澤だが、前部署で結果を残していた彼女もゼロからのスタートには難しさを感じた。
新しい事業に関わることは表向きに見ればゼロからのスタートではあったものの、これまでの経験は無駄ではなかった。
長澤 「エスプールプラスに入った当初は、今まで培ってきたものが活かせないと思っていました。しかし、実際はそうではなくて、一年目の経験で成長できていた部分はたしかにあり、それを活かせたと感じます。
一から営業を始める人たちよりも経験値が高く、いろんな業界の人に会うことにも慣れていました。それらの経験がうまくマッチし、役員に会うことにも物怖じしなかったですね」
とはいえ、エスプールプラスは福祉に関わる事業で、1年目とは異なる業界の壁のようなものを感じ、困惑した時期があったという長澤。これは、新しいステップに移ったことで生じた困難である。このような困難は、社会人になった当初にも感じたことがあった
長澤 「社会人になり、自分の能力が認められないという苦しい想いに直面することが多く、大変さを感じていました。人生の先輩だけでも大勢いるのに、同期も何か秀でたものを持つ人が多かったんです。自分が知らない領域を勉強していて、ある人はパソコンのスキルが高く、ある人は人間性が優れているなど、これまでの学生生活では出会うことのなかった人たちとたくさん出会いました。
業務が大変というよりも、『かなわない』と思う瞬間があって、『すごい人たちを超えられないな』という諦めみたいな感情が生まれ、苦しかったですね」
しかし、苦しい状況下においても、業務はいずれできるようになるだろうというマインドは頭の片隅にあった。学生の頃とは全く別の挫折を味わいながらも、今日までこうして営業パーソンとして成長してきた。
仕事は「向上心を持ち続けられるもの」
社会人4年目になり、エスプールプラスの拡大期に一緒に頑張りたいと思った彼女は、転籍をした。その際に、エスプールプラスの社長、和田 一紀とも1対1でしっかりと話し合った。こうしたところにおいても、意見を誰にでも素直にぶつけることができる彼女の強みが見られる。
現在は、東海エリアの営業責任者として、新規営業はもちろん、顧客満足度の向上に努めている。ただ自社サービスを売るだけではない、障がい者雇用の支援として、そして顧客にとっては雇用率をただ守るだけではないものとして、SDGsのような社会的意義等の価値を理解してもらえるように走っている。こうした責任のある立場になったことで、新たな不安を抱くようになったという長澤。
長澤 「上に誰かがいてくれる場合、自分が失敗しても最終的に誰かがカバーをしてくれることもあります。チームで取り組む以上は、誰かがこけても誰かが助けるぐらいの勢いで全員が動いているからです。
今のエリアは少数精鋭で、責任が分散できない分、不安がありますね。でも人数が少ない分、同エリアで働くバディとは、強い絆があると感じています。 私は営業責任者として、時には苦労しながらも成功体験を積んで、自分の働き方を楽しみながら見つけられる人を増やしたいと思っています。自分が営業の一線でずっと活躍するというよりは、活躍できる人材を作る人になりたいですね」
同エリアで働くバディには、まだ多くを教えることができていないという長澤。しかし一緒に働く優秀なバディは、彼女の熱い想いを感じながら、後ろ姿を見て多くのことを学んでいるだろう。
最前線での営業をずっと続けることを目標としていなくても、彼女は営業を「天職とまで言わないが自分に合っている」と表現する。また、どんな状況でも前向きに取り組んできた仕事を、「向上心を持ち続けられるもの」と表し、「何かを、誰かを、より良くすることが私のやりがいなので、実際の仕事内容はなんでも良く、改善改良ができる環境が好き!」と明るく力強く答えた。
そうした素晴らしい考えを持ちながら、人材育成に関わりたいという目標を掲げる長澤。自分自身の数字を追いかけながら、一緒に働くバディの成長もサポートしていく。