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2020年のサービス公開以来、多くの企業の組織開発・課題解決を支援してきたチームビルディングのためのデジタルプラットフォーム「Cocolabo」。今回の大規模アップデートを経て、より実践的に“良いチーム”をつくるためのツールへと進化しました。開発に関わった3名に、こだわりや背景、そしてこのツールが目指す未来について伺いました。
Cocolaboがめざすチームづくりとは
──Cocolaboとは、どのようなサービスなのでしょうか?
宮ヶ原:Cocolaboは、チームの関係性づくりに特化したチームビルディング&オンボーディングツールです。管理ツールでも、単なる診断でもありません。対話と自己開示を通じて“良い関係性”を築き、チームの力を引き出すことが最大の特徴です。
磯部:言葉だけだと難しそうなチームづくりやKPIの話も、Cocolaboが提供するツールによって取り組みやすくしており、ユーザーが自然とチームについて考えることができる設計を意識しています。
──どのように開発が始まったのですか?
宮ヶ原:もともとCocolaboは、管理職・マネージャー向けの“七つ道具”といったツールとしてスタートしましたが、改修を重ねる中で、チーム全体での対話と相互理解を促す現在のCocolaboに進化しました。
──どんなチームで活用されるのでしょうか?
宮ヶ原:チームビルディングと聞くと、新しくできたチームに向いているように思うかもしれませんが、ベテランのチームでも活用いただけます。
実際、私たちもユーザーとして自チームで利用しており、Cocolaboを使うことで自分たちが見えていなかった部分に気づくことができました。
池田:地方の企業や人数規模が少ない企業、会議続きでメンバーとの対話の時間が取れない方にも効果的です。
Cocolaboなら、パソコンがない現場やリモートの環境下でも、スマホひとつで関係性を育むことができます。
磯部:100のチームがあれば100通りの在り方があります。
Cocolaboはその多様性に対応するための“共通の土台”として機能しています。
Cocolaboアップデートの全貌
──今回の大規模アップデートでは、どのような点を改修されたのでしょうか?
池田:2025年5月から7月にかけて、4つのアップデートを行いました。
1つ目は、価値観の発見・相互理解を深める「カルテ」の改修です。
これまでは価値観を診断するだけでしたが、診断結果を使ったグループワークを行うためのファシリテーション機能を新たに搭載しました。
これにより、相互理解を深めるようなグループワークのファシリテーション経験がなくても、Cocolaboが進行をナビゲートしてくれるため、対話をベースとした相互理解ワークをこれまで以上にスムーズにできるようになりました。
2つ目は「チームビルディングスコア」のダッシュボード化です。
ログイン直後のダッシュボード上でリアルタイムにチームコンディションを把握できるようになり、チームビルディングが進んでいる実感をより得られやすいようになりました。
3つ目は「キックオフ」のアップデートです。
チームのビジョンや業務目標(KGI・KPI)を明確にし、目標の達成に向けて、どのようにチームづくりを進めていくかを話し合うことができるように再設計しました。
4つ目は「メンバーページ」の開発です。
メンバーのプロフィールや自己紹介を確認できるページを整備し、相互理解を促進しています。わかりやすく言うと、プロ野球カードのような機能です(笑)
──今後、アップデートの予定はありますか?
池田:今後は、メンバー情報やチームの状態をチームを超えて横断的に確認できるような機能も実装したいと考えています。
単なるツールではなく、関係性を可視化し育てる“基盤”へと進化していきたいです。
開発チームが語る、仲間とともに乗り越えたアップデートの裏側
──開発において苦労した点や印象的だったエピソードはありますか?
池田:非常にタイトなスケジュールながらも、やりきったなと感じています。
磯部:たしかにタイトだったなと思います(笑)
設計段階で悩むことも多く、宮さん(宮ヶ原)に何度も相談しながら進めました。
効率性、運用負荷、将来的な拡張性までを見据えた設計には、かなりの時間とエネルギーが必要でした。
ベストなものをつくるために、こだわりたい部分がまだあるので、今後に活かしていきたいと思います。
宮ヶ原:初期のCocolaboとはデータ管理の仕方も変わってきており、仕様に合わせて変えていくのが腕の見せ所となっていました。
中でも印象的なのは、べるさん(磯部)が一番チャレンジングなタスクであるキックオフのアップデートを自ら引き受けて、やりきっていたところです。
並行作業の中でもこだわりを持って完遂した姿勢は、本当に頼もしく、チームとしても開発力が上がったと感じています。
──リリース後の反響はいかがでしたか?
磯部:社内にリリースの報告をした際、「早速使ってみました」という声が届いたときは、本当にうれしかったです。
ユーザーの皆さまの声を大切にしながら日々アップデートしていきたいです。
Cocolaboがめざすチームづくりの未来
──Cocolaboを通して、どんな未来を実現したいと考えていますか?
磯部:「誰もが気軽に、前向きに、楽しくチームづくりに取り組める」そんな社会の実現をめざして、これからも開発を続けていきたいと思っています。
宮ヶ原:Cocolaboのトップ画面には「手軽にエンゲージメントが高まる」という一文があります。開発している私たち自身のエンゲージメントが高くなければ、持続的に良いものはつくれません。
Cocolaboを通して、みんながWinWinに、エンゲージメントが高まっていくようなツールになっていければと思います。
池田:忙しい現場では、組織開発が後回しにされがちです。ただ、単に関係性の良いチームをつくるだけでは不十分であり、大切なのは、日々の業務やチームの目標と結びついた形で組織開発に取り組むことです。
Cocolaboは、そんな“仕事と人の関係性の両立”を支える存在でありたい。メンバーが安心して働ける環境と、目標に向けて進む力の両方を育む──そんな世界をめざしています。
※ 記載内容は2025年7月時点のものです