完璧なマニュアルより、毎週の膝詰めコミュニケーション。現場の「困った」をアジャイルに解決する情シスのリアルな舞台裏
【プロローグ:デジタル化の裏にある、本当の目的】
こんにちは!
京進グループのDX推進組織、
Kyoshin Digital Academy(KDA)の一員として、
情報システム部で働いている吉原です。
私たちが日々向き合っている「京進のDX」には、
単なる業務の効率化やコスト削減を超えた、
とても大切な目的があります。
それは、ITやAIの力によって、
毎日の定型業務や複雑な事務処理を
スマートに、そして自動的に完結できるようにすること。
そこで生まれた新しい時間を、
生徒の皆さんや保護者様、利用者様との
「対話」や「個別のケア」といった、
人間にしかできない温かみのあるサービスへつなげていく。
デジタルがあるからこそ、より人を大切にできる。
それが、京進が目指している「人中心のDX」です。
今でこそ、私はシステムを導入する側の立場にいますが、
少し前までは完全に「IT未経験」の現場人間でした。
個別指導部の教室長として、
毎日生徒や保護者の方々と向き合う日々を送っていたんです。
そんな知識ゼロの私が、なぜ情報システム部へと挑戦し、
大きな壁にぶつかりながらも、
それを価値ある「まなび」へと変えていくことができたのか。
今回は、私が経験したリアルな失敗と成長の記録を、
等身大の言葉でお届けしたいと思います。
◆ 教室長として過ごした日々、あるいはコロナ禍で見えた「デジタルの可能性」
情報システム部に異動する前、
私は個別指導部で「教室長」をしていました。
目の前の生徒たちが、
「先生、テストの点数上がったよ!」と笑顔で報告してくれたり、
保護者の方から、
「ここに通わせて本当に良かったです」と温かい言葉をいただいたり。
現場での仕事は本当にやりがいがあり、毎日が充実していました。
しかし、そんな日常に大きな変化が訪れたのが、
あのコロナ禍のタイミングでした。
社会全体の動きが制限される中で、
「どうすれば生徒たちと繋がっていられるだろう」
「保護者の方々の不安を、少しでも和らげる方法はないか」と、
毎日必死に考えていました。
その時に強く実感したのが、
「デジタルでのコミュニケーション」や、
「ホームページを活用した集客」の重要性だったんです。
それまでは、目の前のお客様との
対面での関わりがすべてだと思っていました。
でも、こうした大きな変化を経験したことで、
自分の中である想いがどんどん膨んでいったのです。
「適切なデジタルツールや仕組みがあれば、
離れていても、もっと多くの人に安心を届けられるかもしれない」
「もっとWEBやシステムをうまく活用できれば、
現場の教室長やスタッフも、より生徒のための時間に集中できるはず」
現場の課題を、デジタルやシステムの力で根本から解決する。
そんな役割に、今度は自分が挑戦してみたい。
社内公募の機会を知ったとき、
私の中にあったのは、新しい世界へ飛び出すことへの
純粋なワクワク感でした。
ITの専門知識はゼロ。
けれど、「個別指導塾を良くしたい」という強い気持ちだけを持って、
私は情報システム部への異動を決めました。
◆ 「塾のことは知っている」という先入観が、最大の壁だった
情報システム部に異動し、新しい業務に少しずつ慣れてきた頃、
私はある大きなプロジェクトに関わることになりました。
それは、とある学習塾部門の「売上請求システム」の新規導入です。
売上や請求に関わるシステムは、
間違いが絶対に許されない、事業の根幹を支える重要な仕組み。
未経験の私にとっては大役に思えましたが、同時に、
「自分はもともと教室長をやっていたんだから、
塾の業務フローならある程度は頭に入っている。きっと大丈夫!」
という、根拠のない自信のようなものもありました。
しかし、プロジェクトが本格的に始動すると、
その自信はすぐに見事なほど打ち砕かれることになります。
当時、世の中的にもタイムリーな変化だった「インボイス制度」への対応。
これだけでも、未経験の私にとっては
複雑な専門知識が必要で頭が痛くなるような作業でした。
それに加えて、私が直面した最大の壁は、
「事業部独自の慣習」を理解することだったのです。
一言で「学習塾」と言っても、
私がいた個別指導部と、今回システムを導入する部門とでは、
生徒管理の方法も、売上の立て方も、日々の業務ルールも、
まったく異なっていました。
最初のヒアリングの席で、現場の担当者の方が話す言葉を聞きながら、
私は正直、頭が真っ白になってしまいました。
「あれ?私の知っている塾の業務と全然違う……」
「学習塾にはある程度詳しい」と自負していたことが、逆に仇となっていました。
無意識のうちに「きっとこういう流れだろう」と、
自分の過去の経験にあてはめて考えてしまっていたのです。
先入観を持って現場の話を聞いてしまうため、
システムに必要な要件がうまく整理できない。
現場が本当に困っているポイントと、
自分が「こうすればいい」と思っているポイントに、
大きなズレが生じ始めていました。
◆ 毎週のように顔を合わせる。泥臭いコミュニケーションで見えてきた答え
「このままでは、現場が本当に使いやすいシステムなんて絶対に作れない」
強い焦りを感じた私は、自分のマインドをガラリと切り替えることにしました。
「これまでの現場経験はいったん横に置いておこう。
自分は塾の仕組みについて、何も知らない初心者だ」
そう自分に言い聞かせ、プライドや先入観をすべて排除して、
ゼロから現場の業務を学ぶ姿勢を徹底しました。
私がまず取り組んだのは、導入先の事業部との
「コミュニケーションの量を圧倒的に増やすこと」でした。
テキストや画面越しのやり取りだけで済ませるのをやめ、
毎週のように現場の担当者の方々と直接顔を合わせる時間を作りました。
定期的なミーティングを設定し、
お互いの距離をギュッと縮めることから始めたのです。
毎週のように顔を合わせて話していると、
資料の文字づらだけでは分からなかった、
現場の泥臭い苦労や、本当に解決してほしい「困りごと」が、
ポロッと本音として溢れてくるようになります。
「個別指導とはここが違うんですね。具体的にどういう流れになるのか、
詳しく教えていただけますか?」と、
先入観なしに何でも質問し、徹底的に現場の声を聴き続けました。
完璧なシステムを最初から作ろうとして机の上で悩むより、
「こういう画面イメージはどうですか?」「この手順ならスムーズですか?」と、
アジャイルに試作品やアイデアを現場に見せ、
毎週の打ち合わせでフィードバックをもらうキャッチボールを繰り返しました。
現場の皆さんも、私の拙い質問に対して、
「実はここに一番時間がかかっていてね」
「そこが自動化されると本当に助かる」と、
いつも親身になって並走してくれました。
異動してきたばかりでITの専門知識も足りない私を、
「まずは打席に立ってやってみなさい」と
温かく信じて、失敗を恐れずに挑戦させてくれた部署の上司や先輩。
そして、お互いの立場を超えて「一緒に良いものを作ろう」と
毎週のように膝を突き合わせて協力してくれた他部門の仲間たち。
京進のあちこちにいる「ステキな大人たち」に、
私は本当にたくさん助けられ、支えられているのだと、
心から実感する日々でした。
◆ 考慮漏れで真っ青に。トラブルを乗り越えて見つけたシステムの真の価値
多くの人の助けを借りながら、
なんとか売上請求システムのリリースへと漕ぎ着けました。
しかし、本当の試練はここからでした。
実際の運用が始まると、私の考慮漏れなどが原因で、
想定外のエラーがいくつか発生してしまったのです。
画面にエラーが表示されるたび、
「嘘だろ……」と心臓がバクバクして、
最初は本当に真っ青になりました。
現場の業務を止めてしまうかもしれないというプレッシャーで、
寝ても覚めてもそのことで頭がいっぱい。
ですが、そこで立ち止まるわけにはいきません。
先輩たちにアドバイスを仰ぎながら、
発生したトラブルに対して、ひとつひとつ必死に対処していきました。
現場の担当者の方々も、私のミスを責めることなく、
「ここをこう直せばもっと良くなりそうだね」と、
一緒に解決の糸口を探してくれたのです。
そうした泥臭い試行錯誤を繰り返し、
システムがようやく現場へとしっかりと浸透した頃。
実際にシステムを使ってくれた現場の従業員の方から、
チャットでこんな言葉をいただいたんです。
「今までFAXやメールでやっていたことが画面上で完結するようになった。
画面上でできる機能が増えたことで、経費削減にもつながりました!」
そのメッセージを読んだ瞬間、
それまでの苦労やトラブルの不安が一気に吹き飛び、
プロとしての素直な「嬉しさ」と「楽しさ」が胸いっぱいに広がりました。
この経験を通して、私は自分自身の新しい強みと、
大きな“まなび”を得ることができました。
それまでの私は、システム開発やIT企画という仕事を、
「ただ今ある業務をパソコン上で動くようにする作業」
だと思い込んでいたのかもしれません。
でも、違いました。
システムを作るということは、単なるツールの導入ではなく、
「これまでの古い仕組みそのものを変え、そこに新しい価値を生み出すこと」
なのだと、身をもって知ったのです。
複雑だった手続きがシンプルになれば、現場に心の余裕が生まれる。
ミスが減れば、その分お客様に誠実に向き合える。
私が情シスとして関わる仕事は、
巡り巡って、京進のすべての生徒や保護者様の、
「一生を支援する」という大きな価値に繋がっている。
専門知識を得られたこと以上に、この
「物事を構造で捉え、仕組みから価値を生み出す」という
新しい考え方を学べたことが、私の大きな成長でした。
また、自分ひとりでできることは限られている。
無力さを痛感することもありましたが、
だからこそ協力することで大きなシナジーが生まれる。
その「チームで動く心地よさ」も、私にとっての財産です。
【エピローグ:次なる挑戦へ。ステキな大人が増える未来をつくる】
現場の教室長から、情報システム部へ。
最初は専門用語に圧倒され、先入観に邪魔をされ、
自分のミスで真っ青になることもありましたが、
今ではこの仕事が楽しくて仕方がありません。
従業員の方から「便利になったよ、ありがとう!」と言われるたびに、
自分の作った仕組みが誰かの支えになっている実感が湧き、
大きなやりがいを感じています。
私の次なる挑戦は、まだまだこれからです。
今回のプロジェクトで得た「仕組みから価値を生む」というまなびを活かし、
他の事業部や、まだ見ぬ新しい社内課題に対しても、
どんどんアジャイルに解決策を提案していきたいと思っています。
デジタルという武器を使って、
京進の仲間たちが、もっともっと自分らしく、
笑顔で働ける環境を作ること。
そして、その温かいエネルギーが、
関わるすべてのお客様へと伝播していくこと。
それこそが、私たちが目指す
「デジタルのチカラでステキな大人が増える未来をつくる」
というビジョンのカタチなのだと信じています。
「今の仕事のやり方を、もっと良くできないか」
「自分の経験を活かして、新しい仕組み作りに挑戦してみたい」
「人と人との感情的なつながりを大切にする環境で、ITの力を発揮したい」
もしあなたの中に、そんな「挑戦したい好奇心」が少しでもあるなら、
私たちはその想いを全力で応援します。
専門知識は、後からいくらでもついてきます。
大切なのは、「もっと良くしたい」という前向きな姿勢だけです。
京進グループのあたたかい仲間たちと一緒に、
これからの未来を新しく変えていく仕組みを、作ってみませんか?
まずはカジュアルにお話しできるのを楽しみにしています。
あなたからのアプローチを、心からお待ちしています!