【COOインタビューVol.1】元コンサルが世界一周の末に20代でグローバルベンチャー起業に至るまで | 社員インタビュー
Arches COOプロフィール 〜神原 奨太〜早稲田大学 卒アクセンチュアストラテジー(戦略コンサルティング本部)にて、政府・国内外の民間企業の戦略策定・新規事業立案・業務改革に従事。日本企業...
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COOプロフィール 〜神原 奨太〜
早稲田大学 政治経済学部 経済学科 卒
アクセンチュアストラテジー(戦略コンサルティング本部)にて、政府・国内外の民間企業の戦略策定・新規事業立案・業務改革に従事。日本企業の海外進出戦略、海外企業の日本進出戦略の案件を手がける。
その後、ドローン関連スタートアップの設立当初から参画。一貫して全社戦略・新規事業立ち上げに携り、豪州オフィスの立ち上げを担う。新規事業立ち上げの一環として、同業のM&Aを推進。海外企業のソーシング・DD・投資契約締結までを実行。
2019年より、現職。
COO・神原がArches起業に至るまでの個人的なストーリを紹介した、Vol.1はこちらから!
Vol.2では実際に起業後、日本人経営者としてグローバルベンチャーを率いる難しさややりがいについて熱く語ってもらいました!
弊社は現在5カ国に渡って拠点を構え、10カ国以上の国籍を有する社員が100人以上います。経営陣は日本人でありながら、最大の拠点はベトナム。また、社員の平均年齢は20代と、既成概念に捉われないZ世代が中心となっています。育ってきた環境や、各々が持っているバックグランドが異なる以上、会社として社員一人一人に合わせるには限界があります。立ち上げ当初は社員が個別に要求することを汲み取りすぎて、全体として見た際に健全ではない組織運営をしてしまっていたこともあります。それは経営者としては、正しいアプローチではなかったのかなと振り返って思います。本来会社は社員だけでなく、株主の皆様、お客様、エキスパートの皆様、会社を取り巻く社会、など複数のステークホルダーのために存在をしているからこそ存続しています。
創業から3年経ち、今は社員のニーズには可能な限り、フレキシブルに対応しながらも、会社として譲れないところは守るようにしています。例えば、社員に「できません」と言われたら、その社員に合わせて目標を下げるのではなく、どうしたらできるのかを一緒に考える、という風にですね。「◯◯の国ではこう」「前の会社ではこうだった」という意見があった際には、取り込むべきポイントは素直に反映します。しかし、曲げられないものについては「よそはよそ、うちはうち」という姿勢を持つようにしています。その代わり、アーチーズのバリューやルールの中で結果を出している以上は、社員自身の働き方や考え方、ポリシーについては大事にして欲しい。そのための生産的な提案については、なるべく止揚できるように意見を深く聞くように心がけています。
目標達成に向けた弛まぬコミットメント、そして達成のためには不要なプライドを捨て、人からの多様な意見に対してオープンになる、というのは社員全員でアーチーズのコアバリューとして日々実践を目指しています。
立ち上げ当初で社員数も少なかった頃に、経営者として他にも様々な失敗を経験しました。特に外国人を率いる中で、日本でならお互いに空気を読んで伝わることが、全然伝わらない壁にぶち当たることもありました。例えば、こちらは相手の為だと思って期待していることでも、相手からするとプレッシャーが強すぎて退職に至ってしまう。はたまた、お互いの期待値のすり合わせができていないゆえに、相手は何故評価されないのかが理解できずに、どんどん溝が生まれる・・などです。
当時は業務後の飲みの席で、社員が泣きながら不満をぶちまけてくることもあり、なかなか大変でした。「KATO(代表)とSHOTA(私)は耳障りの良いことしか言わないけど、本心ではない」なんて言われることも・・。
その経験を通じて、相手へのリスペクトを言語化し、伝えきらないといけない、ということを身をもって学びました。時間の要する作業なので、トップダウンにやっていく経営スタイルよりは回り道に見えることもあります。ただ私自身は、この会社でせっかく働いてくれる以上、「Archesと関わることで得るものがあった」と感じて欲しいと願いながら、社員とは付き合っています。その結果、社員が能動的に動いてくれたり、自発的に取り組みを始めてくれたり、時には厳しいフィードバックを受け入れてくれたりする土壌が育っていることを感じます。
また海外、特にスタートアップという立場では、優秀な人材にいきなり会社に興味を持って頂ける訳ではありません。トップ企業ほどブランドや実績が確立できていない今の段階では、我々が求めるような人材にどう会社のビジョンやバリューに共感してもらい、「この人たちと一緒に働きたい」と思ってもらえるかは重要です。その中で可能なアクションの一つとして「あなたのことをリスペクトしてます」と意識的に伝え続けることができるようになったことは、私の一つの成長ですね。
前述の社員たちは、今も皆会社に残り続けてくれていますし、戦友として仲良くやっています!
また経営者の立場になった以上、良くも悪くも相手にこちらの期待を一方的に押し付けないというのは、自分と相手の精神衛生を守るために重要なことだと思っています。例えば、こちらが思っていたレベルの成果が社員から出てこなかった場合、「自分がこの社員の適切なディレクションをできていなかったから」、「自分がこの社員がパフォームできる環境を用意できなかったから」、「自分がこの社員の採用を決定したから」など全て自責で考えるようにしています。社内で起こる全てのことの最終責任は経営者にありますし、他責にしたところで売り上げには1ミリも繋がりません。
経営者の視点で見ている俯瞰的な景色や、持っている情報の量が社員と違う以上、会社に対するコミットメントのレベルには差があって当然です。私自身も新卒で入社したコンサル会社に勤務していた際に、マクロな視点で会社のことを考えたことは、ほとんどありませんでした。それよりも、「自分がプロフェッショナルとして与えられたことをやり遂げなければならない」というミクロのコミットメントに集中していました。2社目では社長直下の役割だったので多少は俯瞰的な視点はありましたが、今、経営者として抱えている責任は当時とは全く違うものです。
同じレベルの志で取り組んでくれる社員がいれば当然嬉しいことですが、当初の期待値として持つべきものはない、と経験を経て学びました。その姿勢を求めるのは「やりがい搾取」につながるエゴでしかありません。私が以前いた会社では「見て学べ」、「プロフェッショナルなら自分で考えて行動しろ」という風潮がありましたが(当時の私には心地いい姿勢でした)、カルチャーを育てている過程にいる発展途上の弊社では通用しません。多様な背景を持つ社員をリスペクトしているからこそ、詳細なジョブ・ディスクリプションや「この期間にこれはやり遂げましょう」という、明確なゴール設定するようにしています。
「人に期待はしない」と言ってしまうと一見冷たく思われるかもしれませんが、それは相手の視点や立場をリスペクトしているからこそです。その点では、以前よりもだいぶ相手に対する許容範囲が広くなり、優しくなった気がします。これは日本で会社員を続けていたら、おそらく身についていない姿勢ですね。
一つは、シンプルに「一緒に頑張ってきているメンバーが好きだから」ですかね!Archesが「居心地のいい場所」というよりも、Archesと関わったことが自分の人生にとってプラスになった、何かが得られた、前に進めた、と思ってもらえるような会社にしていきたいと常に考えています。それを実現するために日々発生するイシューを一つずつ乗り越えていった結果、いつの間にか3年が経っていたという感じでしょうか。
もう一つは、やり始めた以上、目に見える結果を出したいという強い気持ちです。現時点ではまだ到達できていませんので、きちんと利益が継続的に出るような会社で、かつ正しい組織設計がされていて、社員がサステナブルにハッピーに働けるような会社を作っていきたいです。
日本の知人には「なんでそんなに頑張るの?」と心配も含めて聞かれることもあります。しんどいかしんどくないかで言ったら、確かにしんどいです。ただ、周囲が思うほど、しんどいことばっかりでもないような気もします。責任の重さからくる重圧はありますが、それもひっくるめて仲間と走り続ける今は楽しいですね。
またモチベーションが継続する要因として、日本で会社員をしていた時とは働き方のスタイルがよりサステナブルに変わったこともあります。当時はプロジェクトベースだったので、3ヶ月全力疾走して1週間休む、もしくは半年やりきって1ヶ月休む、のように短距離走のような働き方をしていたんですよね。それが経営者になってからは、スプリントからマラソンのような働き方になりました。上場という通過点に向けて着実に走り続けるために、息切れしない取り組み方は意識するようになりましたね。優先順位付けをして作業効率を上げた分、働く時間そのものは長くなっていないと思うので、日本の知人の皆さんはご心配なく!(笑)
以上、弊社COOのインタビュー記事でした。Archesには他にもユニークな経歴や熱い志を持つ仲間が沢山います!本記事を読んで頂いた方の中で、弊社に興味を持って頂いた方がいらっしゃれば、是非一度お問合せください😉お待ちしております❤️🔥