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【COOインタビューVol.1】元コンサルが世界一周の末に20代でグローバルベンチャー起業に至るまで

Arches COOプロフィール 〜神原 奨太〜

早稲田大学 卒
アクセンチュアストラテジー(戦略コンサルティング本部)にて、政府・国内外の民間企業の戦略策定・新規事業立案・業務改革に従事。日本企業の海外進出戦略、海外企業の日本進出戦略の案件を手がける。
その後、ドローン関連のスタートアップの設立当初から参画。一貫して全社戦略・新規事業立ち上げに携り、豪州オフィスの立ち上げを担う。新規事業立ち上げの一環として、同業のM&Aを推進。海外企業のソーシング・DD・投資契約締結までを実行。
2019年より、現職。

世界を放浪した末に見えた「海外で起業」というカード

グローバルベンチャーを起業をすることになったのは、世界一周旅行をしたことがきっかけでした。それ以前はコンサル会社を経て、日本国内のスタートアップに飛び込み、最終的にオーストラリアにて支社立ち上げをしていました。そのタイミングでプライベートに大きな変化があり、心機一転を図るべく会社員という立場を手放し、フリーでコンサルをしながら世界一周をしていたんです。弊社代表の加藤とは大学時代からの友人ですが、旅の最終地点がアジアだったこともあり、彼が働くベトナムに寄ることになりました。以前から彼の事業計画を作る手伝いをしていたのですが、滞在中に会話を交わす中で、起業の話を持ちかけられたのです。

元商社マンが東南アジアで起業した理由 | Arches
こんにちは。エキスパートナレッジシェアを展開するArches(アーチーズ)株式会社のCEOをしている加藤です。 私たちは「Share knowledge, Empower Asia(知識の⺠主化を通じてアジアを活気づける)」をミッションに、ホーチミン、東京、シンガポール、上海など5拠点にてアジア最⼤級の"エキスパートナレッジシェア"を展開しています。 ...
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「コンサルやスタートアップでゴリゴリに働き、海外支社の立ち上げを経験し、世界一周までして…20代でまだやってないことって、起業だけじゃない?」と言われ、「・・確かに」と。「今はフリーで定職にもついていないし、家庭もないのでリスクはゼロ。今しかできないことにチャレンジした方がいいんじゃない?」と追い討ちをかけられ、またしても「・・確かに」と納得してしまいました(笑)

本来はヨーロッパがすごく好きなので現地で働いたり、はたまたもう一度日本で働いたりする選択肢も視野にあったのですが、「いつでもできることのように思えるけど、本当にそれでいいのか?」と自問自答した末に心が動きました。そんなわけで起業の直接的なきっかけは、「今しかできないチャレンジをしたい」という気持ちと、加藤の誘いでした。

起業に至るきっかけは他にもありました。放浪中にプラプラと色々な国を回るなかで、「何をしている時が一番楽しいんだっけ?」と自分の原点に立ち返って考える時間が増えたんです。新卒で就活をしていた頃は、「日本のホスピタリティを世界に輸出したい」とか「医療業界を変えたい」とか、社会的意義を重要視して仕事選びをしていました。しかし、その後仕事を通じて様々な経験を積み、色々な人たちと出逢うなかで、その人たちが笑顔になったり、幸せだと思えたりするような環境や事業を作れる人でありたい。また、自分が一緒にいたいと思える人と働ける環境が欲しい、そう自然と思えていました。語弊を恐れずにいうと、広い世界を見たからこそ、遠くの誰かを救うよりかは、目の前の一人一人をハッピーにしていく方が自分の幸せに繋がる、と感じたのです。

当時のまっさらな状態で、「自分にとっての幸せは?」「次に取り組める一番チャレンジングなことは?」と考えていたところに、偶然に加藤に提示された「海外で起業」というカードがしっくりハマった、というわけです。

やらない後悔より、やった後悔 

〜若いうちにこそ、人がしないチャレンジに飛び込んで市場価値を高める〜

地方公務員の父と専業主婦の母の間に生まれ、経営者としての土壌となる環境や経験はそれまでに一切ありませんでした。いまだに親は「あんた何やってるの?」という状態です(笑)ただ、一つだけ大事にしている座右の銘がありまして、それは「やらない後悔よりも、やった後悔」という考えです。行動非行動の法則で、行動しなかった後悔の方が、行動した後悔よりも大きいというものですね。学生の時にCMで流れていたのを見て以来、人生を左右するような意思決定の際にこの言葉がよぎります。年を取って自分のそれまでを振り返ったときに「あれをやっておけばよかったな」と思いたくない、と自ずと難しそうな方の道を選ぶことができるようになりました。

あとはプラクティカルなことを言うと、一見リスクに思える「海外で起業する」という選択肢がキャリアパス的にもプラスだと実は感じていました。その理由の一つに、「人がやらないような大変な経験を積む方が、市場価値が上がる」という理屈です。少なくとも30代前半まではリスクを取って能動的に動いた方が、希少性が上がり成長も加速できるので、後々安泰に過ごせる可能性は高いのでは、と。100分の1×100分の1×100分の1になる何かを三つ持っていれば、その時点で100万分の1の人材になれる。一つの分野で突き抜けるよりかは、いくつかの分野を掛け合わせていく方が自分には合っているな、と。

うちのインターン生にはよく話すんですけど、市場価値って基本的には、需要と希少性の掛け合わせなんだと思っています。希少性が高いということは一つの勝因ですが、需要がないと市場価値は上がらない。なので、市場からの需要が一定量ある分野で自分の希少性をどう高めるか(それが元々やりたいことだったり、社会的意義があったりするとベストですが)。どこで勝負するかを見極め、きちんと本気で取り組んでいけば、キャリア的に行き詰まることはないだろうなと。人間、死ななければ何でもできると思っているので、非常に実利的な側面からも、海外での起業を決めたというのはあります。

日本的な「勝ち組」のゴールを目指し続けていいのか?

〜世界のトップ層の現実を知るには、日本を飛び出して体感するしかない〜

日本社会の中でのいわゆる一流大学を出て、「勝ち組」と呼ばれるような業種/企業で働かれてるような方々の大半は、そのまま比例的に積み上がっていくリニアなキャリアを歩まれると思います。僕自身も、あのまま会社員として過ごしていたら、自然とそのビジョンを思い描いていた可能性はあります。ただ、個人的には周りが決めている評価を所与のものとして、結果として「チャレンジングな環境に飛び込まないことが一番のリスク」であることを、体感できるようなコミュニティに身を置くことが大事だと思います。

コロナ禍では市場自体がガラッと変わったり、様々な業界でゲームチェンジが起こったりしたのを皆さん目の当たりにされたと思います。パンデミックや円安のような外部要因に引き起こされる不幸に巻き込まれた時に、自分の力で立ち上がれなくなる未来は誰だって避けたいと思います。そのためにはよりチャレンジングな環境で、復元性の高いレジリエンスを日頃から鍛える。その過程で自分のなかの自信を育てることが、今の時代に必須の努力ではないでしょうか。

もう一つ今の時代にこそ必要なスキルで言えば、外国人と対等にビジネスができる能力ですよね。特に今の20代や30代にとっては、出来るだけキャリアの早い段階から培うべきものだと思います。残念ながら今の日本の教育ですと、英語力を始め、ディベート力、プレゼン力など、ビジネスで必要とされるスキルは満足には習得できません。かたや、ベトナムなどアジア諸外国では一度も海外に出たことがないのに、スラスラとビジネス英語を操り、グローバルなチームのリーダーとして活躍できる人材が多くいます。弊社でも、海外の大学を卒業していたり、英語を自然と扱う優秀な人材を社員として迎えていますが、非常に大きな成果を出してくれています。そのような同僚と日常的に切磋琢磨することで、日本で守られた環境に居続けたら見えない世界の現実を目の当たりにできます。この感覚は、長期に残る財産として、どんな社会的ステータスや金銭的な報酬にも代え難いものではないでしょうか?少なくとも、僕はそう思いますね。

Vol.1 では、COO・神原がArches起業に至るまでの個人的なストーリを紹介しましたが、Vol.2では、気になるグローバルベンチャーの経営者としての顔を深掘りします!!

【COOインタビューVol.2】ベトナムにてグローバルベンチャーを率いる若手日本人経営者が「全ては自責」と考える理由は? | Arches
早稲田大学 政治経済学部 経済学科 卒 アクセンチュアストラテジー(戦略コンサルティング本部)にて、政府・国内外の民間企業の戦略策定・新規事業立案・業務改革に従事。日本企業の海外進出戦略、海外企業の日本進出戦略の案件を手がける。 ...
https://www.wantedly.com/companies/company_1881565/post_articles/420693?status=success

Vol.2 目次------------------------------

ベトナムにてグローバルベンチャーを率いる若手日本人経営者が「全ては自責」と考える理由は?

  • 日本式でも、ベトナム式でも、欧米式でもない、Arches Way
  • 日本人としてグローバルベンチャーを経営する難しさ 〜相手へのリスペクトを言語化し続ける〜
  • 経営者としての宿命 〜人に期待せず、全ては自責〜
  • 走り続けるモチベーション 〜スプリントからマラソンへ〜

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