採用支援を外部に委託するRPO(採用コンサルティング)は、近年多くの企業が導入しています。
採用担当者の工数不足を補い、専門的な知見を取り入れられる手段として注目されている一方で、実際に使ってみると「思っていたのと違った」と感じるケースも少なくありません。
その理由の多くは、担当者個人だけの問題ではなく、RPO業界が抱える構造的なジレンマにあります。今回はそんな課題を、具体的に紐解いていきます。
目次
- 「思ったより効果がなかった」RPO導入後によく聞く声
- 複数社の掛け持ちか、経験の浅いスタッフをアサインするか。固定費モデルのRPOが直面する二択
- 内製化に切り替えても解決しない「専門性」と「工数」の壁
- 「採用成功にコミットできる仕組みか」を問い直すことが、本質的な解決につながる
- だからこそ、ROSCA consultingは「成果報酬型」にこだわっています
「思ったより効果がなかった」RPO導入後によく聞く声
具体的な話に入る前に、RPOを導入した企業からよく耳にする声をいくつか紹介します。
「スカウトはたくさん打ってもらえるが、質の高い候補者と出会えず、結局採用につながらない」
「候補者とつながりを作るところで終わってしまい、選考体験の向上までカバーしてもらえない」
「自社でも思いつくようなメッセージングやスカウト文しか作ってもらえず、新しい視点で自社の魅力を発見してもらえない。結局、ただの採用代行になっている」
これらは特定の会社の問題ではなく、RPO業界の構造から生まれやすい問題です。では、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。
複数社の掛け持ちか、経験の浅いスタッフをアサインするか。固定費モデルのRPOが直面する二択
RPOサービスのほとんどは、月額の固定費をいただくモデルです。一見シンプルな仕組みですが、このモデルには構造的な難しさがあります。
例えば、RPOを提供する企業がコンサルタントを雇用すると、年収400〜600万円ほどの人件費が必要になります。そこに社会保険料や営業費、家賃などの経費が加わると、案件数に関わらず固定のコストが重くのしかかる構造になっているのです。
そんななか、RPOの月額相場は一般的に40〜80万円ほど。複数社を受注してもコストをカバーしきれず、利益が残りづらいというのが業界の実情です。
この構造を打開するための手段は、大きく次の2つしかありません。
①一人のコンサルタントが大量の案件を掛け持ちする
②人件費を抑えるために経験の浅いスタッフをアサインする
どちらも本質的な採用支援からは遠ざかる道です。
たとえ担当者がプロでも、多数の案件を抱えている状態では、一社一社に深く向き合うことが難しくなります。
結果として、工数のかかるスカウト文のABテストやブラッシュアップ、選考プロセスに潜む本質的な課題の解決といった深い業務には手が届かず、定型スカウトの送付やエージェントへの定型連絡といったオペレーティブな作業にとどまりがちです。
さらに、月額固定のモデルでは採用が成功しても、しなくても費用は発生するため、担当者が「採用を成功させなければ」という切迫感を持ちにくいという課題もあります。
こうして採用支援が「本質的な課題解決」ではなく「作業の代行」になっていく。それがRPOへ「物足りない」と感じる不満の根本にある構造だと私たちは考えます。
内製化に切り替えても解決しない「専門性」と「工数」の壁
RPOがうまくいかないと、次は「では自分たちでやろう」と内製化に切り替える企業も少なくありません。ただ、内製化にも同様の難しさがあります。
人事担当者は1社に紐づいて採用活動をしているため、どうしても目に入るのはその1社からの景色だけになってしまいがちで、閉鎖的になりやすい環境です。
他社がどんなスカウト文を使っているのか、どのチャネルが今効いているのか、どんなポジショニングが有効なのか。そうした横断的な情報は、外部から複数社の採用に関わっているからこそ得られるものです。
昨今この「外部情報」の重要度は日に日に高まっており、生成AIやAIエージェントの普及により、採用市場や候補者のインサイトは3〜6か月スパンで変化する時代に入っています。そうしたなか、候補者や競合の動向を把握しているかどうかは採用の成否に大きく影響を及ぼすこととなるのです。
また、採用担当者が日常業務と並行して、スカウト運用・エージェント対応・選考体験の改善まで幅広く対応するのは、工数的にも限界があります。
内製化は「外部に頼らない」という意味でコストを抑えられますが、専門性とリソースの問題は、思った以上に根深く残り続けます。
「採用成功にコミットできる仕組みか」を問い直すことが、本質的な解決につながる
RPO業界の抱えるジレンマと内製化における現状、どちらの課題にも共通しているのは、「採用成功に向けて本気でコミットできる仕組みになっているか」という問いです。
そもそもRPOには、作業を代行する「オペレーション型」と、専門知識と経験を持って採用全体に関わる「プロフェッショナル型」の2種類があります。
プロフェッショナル型の本来の価値は、複数社の採用に関わることで得た知見や成功・失敗事例、チャネルのトレンド、ポジショニングの工夫を各クライアントの採用に活かすこと。これは人事担当者にとって、大きな価値になりえます。
ただ、本当に価値を発揮するには、担当者が採用成功に本気で向き合える環境が必要です。掛け持ちが多ければ深く関われない。成功しなくても費用が入る構造では、切迫感が生まれない。
RPOを使うかどうかよりも、まず「採用成功に本気でコミットできる仕組みになっているか」を問い直すことが、本質的な解決につながるのではないでしょうか。
だからこそ、ROSCA consultingは「成果報酬型」にこだわっています
私たちは、そんなRPO業界が抱える構造的なジレンマを打開したいと考え、「成果報酬型」のRPOサービスにこだわってきました。
採用が成功して初めて本格的な報酬が発生する仕組みであれば、担当者は採用成功に向けて本気でコミットする動機を持ち続けられる。さらに、担当社数を絞ることで、一社一社に深く向き合える環境を作っています。