最近、ふと思う。
「やる気って見せるものじゃなくなったよな」と。
もちろん、やる気がないわけじゃない。
でも、前に出して行くのも違う。
目立たないくらいがちょうどいい。
そんな空気がある気がする。
自分が社会人になった頃は、少し違った。
「我先に。」
そんな空気がまだ残っていた。
仕事を任されたい。誰よりも成果を出したい。早く一人前になりたい。
そんな闘志を隠さない人が多かった。
もちろん、全員がそうだったわけじゃない。
淡々と仕事をする人もいたし、
誰かを支えることが得意な人もいた。
でも、「頑張っていること」を隠す時代ではなかった。
それが、社会に出て五年くらい経った頃から、少しずつ変わっていった気がする。
長時間労働が問題になり、
過労死がニュースになり、
会社は働き方を変え始めた。
二十時になるとフロアの電気が消え、勤怠がPCで記録され、残業時間が上司に通知される。
働きすぎないことが正義になった。
もちろん、それは必要な変化だったと思う。
でも、その変化の中で、
「自分、やります。」
と言うことまで、少し言いづらくなった気もしている。
頑張ることより、足並みを揃えること。
前に出ることより、目立たないこと。
そっちの方が、空気として正しくなった。
少し上の世代は、
「昔は仕事が楽しかった。」
と言う。
今の若い世代は、
「そこまで仕事に人生を預けたくない。」
と言う。
どちらが正しいという話ではない。
でも、今の空気をつくったのは、間違いなく上の世代だ。
頑張れる人だけが評価され、
徹夜が武勇伝になり、
無理をすることが美徳だった。
その反動として、
今は「無理をしない」が正義になった。
「させてはいけない」が正しいかもしれない。
時代はちゃんと修正している。
だから今の若い人たちを見て、
「昔はもっとやる気があった。」
と言うのは、違う気がする。
そういう空気をつくったのも、また社会なんだから。
時代は変わる。
でも、ひとつだけ思うことがある。
「やる気を見せること」まで恥ずかしい時代には、ならなくていい。
頑張る人がちゃんと頑張れる空気も、
きっと残しておいた方がいいと思う。