ダンデライオンの仕事に携わっている社員やフリーランスの方の中には、子どもを持つママさんが沢山います。育児と仕事の両方に奮闘している4人のママさんに、「仕事と子育ての両立はどうしているの?」「リモートワークでの働き方はどうしてる?」などの疑問から、家事と仕事の配分、時短勤務での働き方のコツまでを、ざっくばらんに話していただきました。
参加いただいた4人のママさん
・奥藤美絵子さん モデラー ★小学生女児と未就学男児★
・久保裕美子さん フリーランスモデラー ★小学生女児と未就学男児★
・加園奈緒美さん アニメーター ★小学生、未就学2人の男児3兄弟★
・佐々木真美さん ルックコンポジター ★未就学女児★
■多様な経歴を持つ4人のママが登場
――本日は忙しいなか、ご参加ありがとうございます。最初に、皆さんの自己紹介からお願いします。
奥藤:はい。私は現在モデラーとして働きつつ、小学生の女の子と幼稚園の男の子を子育て中です。新卒でゲーム会社に入社し、その後もゲーム業界で働いていましたが、出産を機に一度仕事を辞めました。今年の春から8年ぶりに、ダンデライオンで3DCGの仕事を再開しました。
久保:私は4年生の女子と幼稚園の男の子がいます。映像制作会社に6年在籍後、12年ほど前からフリーランスモデラーとして働いています。コロナ禍前から在宅ワークが多かったとはいえ、昨年から対面で人に会う機会が減って寂しいですね。
加園:7歳、5歳、3歳と、3人の男子を子育て中です。アニメ会社に勤務後、色々な会社を経て、延べ10年ほどCGをしています。結婚と同時に長野に引っ越し、2人目の出産で一時はCGを辞めようと考えていましたが、またCGが恋しくなって2020年から戻ってきました。
佐々木:私は、もうすぐ5歳になる女の子がいます。アニメ会社、大手CG会社を経て、その後はずっとダンデライオンのルックコンポジットユニットに所属し、コンポジットまわりのクオリティ管理の仕事をしています。
■家族と家事育児を分担してサポートし合う
奥藤:オンラインではありますが、今日は皆さんとお会いできてうれしいです! 早速ですが、仕事と家事、子育てはどんな配分でやっていますか?ちなみに私は仕事が7割、家事や子育ては3割ぐらいです。周囲にサポートしてもらえる人がいないので、夫と家族会議をして、家事や育児の分担をしっかり決めました。幸い、主人は理解があり、「ママだけ負担というのは無しにしよう」という話をして仕事に復帰したんです。
久保:うちは奥藤さんと逆ですね。何も決めずに自主的に動くスタイル。「やらなきゃいけない」というルールはあまり作らず、気になった人がやっています。夫も私も仕事柄どうしても忙しい時期もあるので、できる人がやります。子どものお迎えの時間になったら割り切って家のことやる。そのために、できるだけ残業しないようにしています。まあ、あるべきものがあるべき場所にないとダメってタイプではないので……忙しい時は多少家事を後回しにしてますね。CGとかクリエイティブな業界の人は、わりと似たタイプの人が多い気がします(笑)。
佐々木:そうかもしれないですね(笑)。私は、現在は時短勤務で9時30分から16時30分で仕事をして、勤務後に家事育児をしています。我が家の場合は、リモートワークの夫と分担をある程度決めています。私のほうが働く時間が短いので、家事育児は私が3、夫が2くらいですね。夫も同業者なので、納品前などの忙しい時は、お互いにサポートして調整しています。でも、「これもお願いします」って頼むと、よく「俺のタスクを増やすな」って返されますが(笑)。協力的にやってくれています。
加園:我が家も夫が忙しい時は、買い物や食事の支度をしてくれるので、とても助かっています。保育園の17時のお迎え時間まで仕事して、そのあとはできるだけ家のことするようにしています。家事の分担についての話し合いはしていなくて、なんとなく「やってくれるかなぁ……」と考えながら、ギリギリまで仕事しています(笑)。そうすると、夫が在宅の日は察してくれて、家事をできる限り引き受けてくれます。
■「私が仕事できる会社はどこ……」と悩んだことも
久保:奥藤さんと加園さんは、最近仕事に戻ってみて、結婚・出産前と働き方は変わリました?
奥藤:私、1人暮らしの時は自分中心で、結婚してからもほぼ会社に住んでいた時期があったんです(笑)。ゲームを作ることが本当にやりたかった仕事だったので。今年から仕事を始めてみて思ったことは、赤ちゃんのときは時短でも働くのは難しかったかも……って。寝かしつけで一緒に寝ちゃうこともザラ(笑)。子どもが幼稚園に入ってようやく働けるかもしれないって思いましたが、ゲーム業界では、時短でママが仕事に復帰しやすい会社が調べても見つからなかったのです。すごく考えたり悩んだりしていた時「ダンデライオンは主婦ママ大歓迎!」ということを知り、すぐ話に行きました。アニメ業界はこれまで経験がなかったのですが、「こういうCGの仕事があって、テレワークもokで、子どもを見ながら両立できる」ということを、初めて知りました!
加園:わかります……! 私は独身の頃はずっと時間に追われていました。当時は「いつまでこの状況で生活するのかな」って思っていたけれど、復帰した現在は仕事のほかに気にかけなきゃいけないことが増えて、気持ちを切り替えしながら仕事を楽しめるようになりました。忙しいときは忙しいし、もっと自由に好きなだけ仕事できたらと思うこともありますが、仕事が多くて辛いといったプレッシャーを感じることが少なくなり、穏やかな気持ちです。出来上がっていく行程を自分で確認できるのも、完成したアニメを見るのも楽しくて、「CGって楽しいんだ」って思える。今はとても充実した仕事の時間を過ごせています。奥藤さんはブランクがあっての復帰に不安はありました?
奥藤:不安はちょっとありました。なので、復職前から、リハビリみたいな感じで、3DCGのキャラクターを一から作るといった準備をしていたので、結構早い段階で操作や感覚を思い出すことができました。……とは言え、使っている「Maya」の仕様が大きく変わっている上、セルルックという仕事は初めてだったので、最初はどうやるのか全然わかりませんでした。でも周りの皆さんがすごく優しくサポートをしてくれてそこまで不安は感じなかったですね。
■子どもがいるからこそ、できるようになったこともある
久保:私は上の子がもう10歳なので、10年以上前の話になりますが、当時の映像系の会社は残業も泊まりも当たり前、「納品命」といった感じ。その頃は子どもがいる既婚者は私の周りのアーティストでは少なかった事もあって、終わりの時間がなくずるずる働いてしまう。子どもができてわかったことは、お迎えの時間にむけて計画的に動いたり、効率性重視で動いたりしていくことで、自分の動き方が変わってくるということ。
「子どもができると趣味で絵を高めたり、新しい機能をテストしたりする時間もない。」と言われますが、子どもがいるおかげで逆に他の部分でのキャリアアップができたということをすごく感じています。計画的に一日を組み立てて動くなんて、子どもが生まれる前はできなかった。実際、年の功もありますが、収入も上がりました(笑)。子どもができたことは、広い意味でとても助けになっています。
佐々木:私も出産前は徹夜や土曜出勤当たり前みたいな感じでしたが、自分以上に、会社が変わったことのほうが大きいですね。復帰後は、残業も少なく、スケジュールの相談もしやすくなっていました。時短でもやれる範囲でできることをしているので、出産前と後でそんなに変わった気はしません。ただ、対応が難しいこともありますが、相談すると「こうしましょう」と提案してもらえるので、そんな切羽詰まったことにはならないですね。
――皆さんのお話を伺っていると、ダンデライオンでの子育てを応援する社風に助けられて、それぞれのお仕事を楽しんでいらっしゃることを感じますね。
■子どもから「がんばって」のメッセージ
久保:リモートでの働き方はどうですか? 私は元々在宅勤務メインなので、皆さんほど変化はないのですが、メリットやデメリットはありました?
奥藤:私はこのリモートの環境じゃなかったら、ちゃんと仕事できていたのかな……と思いますね。我が家は子ども部屋がなく、子どもたちは勉強や遊びをダイニングテーブルで全て行っています。私もその真横で仕事しているのですが、子どもたちは「ここはお母さんの大事なところ、絶対さわっちゃいけない」と理解してくれているみたい。幼稚園の子も絶対にキーボードをカチャカチャしたり、勝手に画面のフォルダー開けたりしないので、助かっていますね。仕事している時に横をちょっと見るだけで、子どもたちの様子がわかるので安心感があります。
久保:子どもたちが遊んでいる横で仕事できるというのがすごい!
奥藤:うるさい時もありますが、長女が下の子のお世話をしてくれています。子どもはちゃんと見ていて、昨日も「おかあさん仕事がんばってるね」って描いたクリスマスの折り紙を突然くれたんです。
佐々木:それは感激しますね……!
奥藤:はい。クリスマスツリーを買いに行く暇もなかったので、折り紙で飾りを作っていて、その流れで私にも作ってくれたみたいです。私が仕事している姿を後ろから見て、子どもたちなりにわかってくれていることが感じられました。
■リモートではスキマ時間に家事もできる
久保:私が感じたのは、コロナ禍でみんながテレワークになったことで、いろんな新しいシステムが導入されて、クラウドやチャットサーバーなどの新しいサービスができたこと。会社によって選択するものがちがうし 会社内でも模索してますよね。そういう意味では全体的にテレワークというものの黎明期かなと思ってます。あと、リモートのよくない部分は、5キロは確実に太ったこと(笑)。運動不足で、まわりでも3キロは太った人が多い。家にいると冷蔵庫があるから、つい行ってしまうのよね(笑)でも、急な雨でも、洗濯ものがすぐに取り込める! こういう細かいことって、主婦にはうれしかったりしますよね。
佐々木:確かにそれはありますね。
加園:私は3キロどころか、6キロ太りましたよ……。(笑)。長野に引っ越してからずっと在宅仕事でしたが、周囲のリモート環境が整ったお陰でフリーランスではなく、ダンデライオンの社内スタッフになれたことは、とてもありがたいと思います。ただ、体重の件は来年中にはなんとかしたいですね。
佐々木:リモートで良かったのは、ちょっとした合間に家事ができることですね。スキマ時間にお米をサッと炊いて、炊き立てご飯が食べられる!また、会社にしか作業環境がないと、時短勤務の場合はやり残した作業や連絡事項とかなどが翌日に積み重なってしまうので、ちょっとした合間に作業できるようになったことは個人的にはよかったです。でも、あまりやりすぎると残業になるので、ほどほどになるよう気を付けています。ただ、リモートワークでは文面でのやりとりが多いので伝えづらいこともあります。これが隣の席なら、すぐに話しかけられるのに……と思うことはあります。
久保:そうなんです。だから私はできるだけ社内の色々な方とWebランチをするようにしています。ランチなら、違うチームの方とも気軽にお話できる貴重な機会なので。今度、みんなでランチしましょう!
佐々木:是非したいです。
――お話が盛り上がっているところですが、そろそろ座談会終了の時間です。
久保:いくらでも話せますね。こうしてずっとしゃべっていたいけど、そろそろ仕事に戻らないと……。
奥藤:ですね。なかなか皆さんとお話しする機会がなかったので、座談会でお会いできて嬉しかったです。今日はありがとうございました。
佐々木・加園・久保:ありがとうございました!
■座談会を終えて
今回の座談会は、全員自宅からのオンラインで行われました。途中、学校から帰ってきた子どもたちが画面に登場すると他のメンバーが手を振ったり声をかけたりと、和やかな雰囲気で進行していました。
4人のママたちは、それぞれ家族と協力し合い、工夫して仕事と育児を両立させています。「ママでも、子育てしながらでも働ける場所がある!」と、4人がうれしそうに話していました。限られた時間の中でこなしていくからこそ、働く時も、子どもと遊ぶ時も、全力で向き合う姿勢は全員に共通しています。
ダンデライオンでは、これからも働くママはもちろん、すべての働く人たちを応援し、サポートを行っていきたいと思います。