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月間1500名集めるウェビナーの立役者・斉藤丈史の「今、ここを生きる」仕事観

コロナ禍で求められるニューノーマルな営業

2020年、コロナ禍により対面での営業活動が難しくなった中、オンラインで集客〜営業をしていくような営業体制の変革が求められるようになりました。

昨今、そのようなニューノーマルな営業手法の中で「ウェビナー」が注目を集めています。

しかし、ウェビナーの運営は簡単ではありません。マーケティング予算を大きく投資して豪華な登壇者を呼んで集客しても、十数人しか参加者が集まらなかったり、お客様の情報収集で終わって投資回収できなかったりという話をよく聞きます・・。

サーキュレーションでは、登録されているプロ人材の方々に登壇してもらう形でご協力いただきながらコロナ禍で約20本のウェビナーを実施してきました。(2020年10月30日時点)

2020年8〜10月に開催したウェビナーの一覧。コロナ禍で注目を集めるテーマにて実施。


試行錯誤しながらも毎月延べ1,500名近いお客様に申し込みいただけるコンテンツまで成長し、有難いことにウェビナーがきっかけの新しいご契約も生まれています。

そして、そのウェビナーの運営を担っているのは企画チームの斉藤丈史。

本記事では斉藤がウェビナーの垂直立ち上げにより「泣ける仕事賞」を受賞した経緯を元に、ウェビナー運営を成功させるための工夫や、企画業務をする上で大切にするスタンスを紹介してます。

※ 泣ける仕事賞 売上以外の成果や日々の仕事のプロセスの中で、お客様や社内のメンバーに感動を与えた社員に贈られる賞

1.有名コンサル会社での出世・栄光よりも、新たな挑戦を選ぶ

斉藤丈史| 企画チーム 企画職 リーダー
大学時代に航空工学を学び、2003年に新卒でANAシステムズ入社。その後コンサルタントを目指して船井総合研究所へ入社。コンサルタントとして6年間従事した後、船井総研ホールディングスの人財開発部門に転籍。社内表彰を複数回受賞。2019年、サーキュレーションに転職。事業企画、営業企画をメインミッションとしながらウェビナー運営でも活躍。


ーー 9月度「泣ける仕事賞」受賞おめでとうございます!受賞のきっかけとなったウェビナー運営のことを伺う前に、企画職である斉藤さんのこれまでの経歴について教えてください!

斉藤:
ありがとうございます。ウェビナーに関しては多くの方の支えがあってこそ運営ができています!
経歴ですが、新卒ではANAシステムズでSEとして仕事してました。安全にフライトするにはどこの航路を飛べばいいか、荷物をどこにどれくらい積めばバランス良いかなど、飛行機を飛ばすためのシステム全般を携わっている会社で働いていました。

ーー コンサルタントとは全然違う仕事だったのですね!船井総研さんに入社した時もSEだったのですか?

斉藤:
いえ、全く未経験でしたがコンサルタントとして入社しました。父親が会社をやっていたこともあり「経営」に関する仕事に興味があり、個人としてのスキル力を伸ばしたいと思いました。

ーー そうだったのですね。その後、取締役賞や社長賞を受賞するほどご活躍されたと聞いてます。どのような仕事をしていたのですか?

斉藤:
コンサルを6年やって、その後ホールディングスの人財開発部署に転籍、新卒採用リードからグループ全体の人材戦略の実行まで携わりました。「売上〇〇億円を達成するには」の軸から人材戦略を連動させて回していく仕事です。経営陣などとも一緒に仕事をすることが多く、非常に良い経験をさせてもらいました。

ーー ご活躍されていて充実した環境に感じられますが、なぜ退職をされたのですか?

斉藤:
はい、前職に不満があったのではなく今でも大好きな会社です。
10年以上勤めて居心地もよかった一方で、ミッションが一区切りついて自身のキャリアを見つめ直したとき、DX(デジタルトランスフォーメーション)の流れなど時代が急激に変わる中で、その変化に対応できるだけの力は自分には無いなと・・。退職を決めた理由は、ビジネスプロフェッショナルとしてのスキルを磨き直したいという気持ちが大きかったですね。

ーー 既にビジネスパーソンとして大成されていたように思いますが、世の中の変化に対応できるスキルを高めたかったのですね。

斉藤:
そうですね。そこからサーキュレーションを選んだ理由は、ビジョンに共感したのと、ビジネスモデルに大きな可能性を感じたからです。様々な経験・知見を持つプロ人材15,000名を課題解決に合わせてアサインする「プロシェアリング」は、コンサルティングとして非常に合理的でまだまだ伸びていくと感じました。

ーー サーキュレーションでは何をやってるのですか?

斉藤:
企画職として、事業企画・営業企画に携わってます。主に月次予実管理や全社のKPI管理、The Model型営業組織へのデータ基盤構築、データ分析のレポート/ダッシュボード整備、生産性向上施策の立案/実行などですね。
あと、PLシミュレーションを立てるなど経営陣が中計を議論する叩き台も作ってます。経営陣の「3ヵ年で〇〇億の売上を目指したい」「利益率を〇〇%にしたい」などの想いに対し、それを実現するためにどのKPIを伸ばしてどの経費を抑えるかなど、複数パターンを組んでシミュレーションをしたりします。

ーー 売上を伸ばすにも「人を増やす」や「ひとりあたり生産性を上げる」など色々な方法があるから、そのようなパターンを多岐に考えているのですね。かなり頭を使いそうで前職の経験が活かされそうです!

斉藤:
そうですね。他には、予実管理で発生した数字のズレを経理と連携して最適化し経営に説明したり、営業組織変革では現場の方々と協力して運用の仕組みづくりやKPI設定、社内浸透を担当しています。


2.ニューノーマルの営業に向けたウェビナーを運営

ーー 企画職として組織を横断して関わっていますね。その中で今回コロナ禍によってウェビナーのPMをやることになったのはどんな流れだったのですか?

斉藤:
僕も会社もこれまでウェビナーをやったことありませんでしたが・・取締役の福田さんから唐突に「ウェビナーやりたいからPMよろしく」とスラックが飛んできたのが始まりですね!

ーー ふいに重役を担当することになったのですね(笑)

斉藤:
前職でセミナーはやったことがあったので、運営の大変さ・受注の難しさを理解していました。セミナーですら成果に繋げるのは難しいのに非対面のウェビナーですから、最初は投資対効果があるのかネガティブな印象がありましたね。

ーー そうですよね。なぜやろうと思ったのですか?

斉藤:
理由は2つあって、一番はコロナでも全員がそれぞれの持ち場で必死に頑張っているからです。
4月に入社してきた新卒メンバーは入社式から研修も非対面な中で慣れない仕事に向き合っています。現場のコンサルタントの方々も、お客様の経営状況が不安定になる中でお役に立てる手立てを模索しています。
それぞれの部署の方々がコロナを言い訳にせず頑張っているのを見ていたので、自分も組織のためにやれることに必死に向き合おうと思いました。

ーー 素敵です!2つ目の理由は何ですか?

ウェビナーではお客様を取れないと思ってたけど、市況を見ると逆にウェビナーでしかお客様を取れなくなる可能性もあると考えたからです。
お客様もテレワークしている中で営業電話をしても繋がりにくい環境下で、新規開拓営業の新しいチャネルを作ることは必然でした。ウェビナーをやらなければ仕事が生まれず、経営計画の遂行に懸念がありました。

ーー 確かに、お客様の代表電話にご連絡すると「弊社はコロナ対策のため全社員テレワークにしております…」というガイダンスをよく聞きました。

斉藤:
そうですよね。既存のマーケティングの施策に加えて新たなリード(見込み客)を創出することは急務でした。セミナーとは違うアプローチが必要になりましたが、様々な部署と連携させていただき設計していきました。

ーー なるほど。ところで、運営がWEBかどうか以外でセミナーとウェビナーに大きな違いはあるのですか?

斉藤:
全然違います!まず、ウェビナーは見る人の温度感が低いです。セミナーは目的ある人がわざわざ足を運んで来てますが、ウェビナーはランチを食べながらサクッと参加するような方が多いです。スピーカー同士の掛け合いが無かったりスライドに動きがなかったら飽きられるため、ラジオのようなライブ感が大切になります。

ーー 確かに、無料で簡単に見れるから新規リード数は多いかもしれないですが、一方で参加者の温度感をコントロールするのは難しそうですね・・。

斉藤:
さらに、セミナーなら終わった後に参加者に「もしよかったらこのあと話しませんか?」と言えるのに、ウェビナーは終わった瞬間にボタン一つで退出されてしまいます。このようなイベントにおいてお客様の現状を可視化するためのアンケートは必須ですが、気軽に入退出できる運営でアンケートなんて書いてもらうのは至難ですよね。なので、私のこれまでのセミナーの経験で運営していたら失敗は目に見えていたので、新しいことに挑戦する気持ちで情報収集をしながら取り組みました。


3.1ヶ月で延べ1,500名を集客するコンテンツへの成長

ウェビナー配信中の運営風景。登壇者は別室にて撮影している。

ーー 最近多くの企業が広告投資してウェビナーを実施してますが、一筋縄ではいかないチャレンジングな取り組みだったのですね。先ほどの課題感がある中どういう工夫をしたのですか?

斉藤:
コンテンツを作り込むこと、これに尽きます。
まずお客様の抱える課題を徹底的に考え、解決するためのソリューションづくりにこだわります。また、当日のウェビナー資料を視聴後にアンケートを記載した方へプレゼントしているのですが、アンケートの回答率を高めるために「これ欲しい!」と思わせるように資料の量・質をボリューミーにしています。

ーー 確かに「このデータやチャート良いな〜」と思ったら、アンケートを記載してでも欲しくなります!あと、やはり魅力的な方に登壇いただくことも重要ですかね?

斉藤:
めっちゃ大事です。キャッチーで魅きのある経歴の方であることも重要ですが、テーマに対する旬な専門知識を持っていて上手く語れることが必須です。
有難いことに当社には専門性を持ったプロ人材と多数ネットワークがあるのと、加えて登録者のデータベースからマーケティングチームのメンバーが適任の方を選定した上でご協力いただいてます。プロ人材を熟知したマーケティング部のメンバーは本当に心強いです。

サーキュレーションには様々な領域のプロフェッショナルが15,000名登録されている https://circu.co.jp/service/


ーー 他にも何か工夫されていることはありますか?

斉藤:
コンテンツを作り込むのに関連しますが、良い登壇者の方をアサインできても内容が薄いと成果に繋がらないので、登壇者との事前打ち合わせのヒアリングに力を入れています。

ーー プロに丸投げして話してもらうだけではダメなんですね。

斉藤:
絶対ダメです!企画としての価値が発揮されるところです。
当社ではマーケティング部がCRM戦略に従ってデータに基づきウェビナーのテーマ決めていくので、私に知識が無いテーマで決まることがあります。例えば「MAツール」がテーマになっていた時とか「触ったことないしわからん!」て嘆きましたね(笑)
しかし、その時は本を何冊も読んだりMAツールに触ったりして、登壇者との事前打ち合わせの前に徹底的にインプットしましたよ。

ーー 毎月3〜5本ウェビナーをやるとかなりの勉強量ですね・・!斉藤さんに知識があるか無いかでどう変わるのですか?

斉藤:
登壇者との打ち合わせで質問ができず、専門家から良いネタを引き出せません。企画側に知識が無いと「はじめてのMA導入」のような初心者向けのテーマしかできないんですよ。
企画側が素人だと「MAツールの選定はどうやるんですか?」しか質問できませんが、知識があると「リードのスコアリングの具体的なルールを教えてください」や「スコアリングのルールや閾値の設定のポイントは?」とのように、一歩先に踏み込んだ深い質問ができます。

ーー なるほど、納得です!

斉藤:
それに対して登壇者が「それはね〜」と返してくれるのですが、その実際に経験されてきた事例に基づくディテールが面白く、プロフェッショナルと言われる由縁。それこそがウェビナーで訴求すべきポイントなんですよ!

ーー 確かに、初心者的な浅い内容だとネットの記事でいくらでも見れますよね。

斉藤:
そう。そういう質問でネタを引き出していくとポロッと尖った事例やノウハウが出てくるので「それでコンテンツを作りましょう!」と言えるんですよ。このように企画を作り込んでいくことを重視しています。
以下、ウェビナー資料の抜粋です。登壇者からヒアリングした情報を図解し、ポイントを整理してまとめています。


ーー とてもわかりやすい資料ですね!参加後にこれを見て復習するイメージが湧きます。これらの取り組みによって成果にも繋がってきているのですか?

斉藤:
はい!嬉しいことに口コミも広がって、月間の応募数が 500→1000→1500件と増えていきました。セミナーでは会えない有名企業の役職者の方もご参加されていて、そこから温度感の高いご相談をいただきご契約になったこともあります。

ーー 素晴らしいです!

斉藤:
ありがとうございます。最初は不安だらけのウェビナーでしたが、新しい新規営業のチャネルとして効果的だと実感しました。
もちろん、登壇者の方や複数の部署と連携しての成果なので、関わった皆様に感謝です!!


4.今、ここを生きる。

ーー ウェビナーで組織に大きな貢献をした斉藤さんですが、これからの目標を教えてください!

斉藤:
実は自分に対して中長期な目標を持つタイプでなくて・・。「今、ここを生きる」というような感じで目の前のことに没頭して仕事しています。

ーー そうなんですか!計画的に仕事を進めている印象なので意外です!

斉藤:
そんな中で思うところでは、取り組み始めたサーキュレーションのウェビナーを日本一にすること、サーキュレーションを時価総額1000億円の企業にすること、そして「プロシェアリング」が社会のインフラとなり多くの企業が救われている状態を創りたい想いが強いかな。

ーー 会社のビジョンの実現に貢献するということですね。

斉藤:
はい。ただ、今は目の前のウェビナー立ち上げに集中していて、ひとつひとつのウェビナーを何としても成功させることに全力です。ウェビナーを手段とした顧客ナーチャリングの余地もあると思いますし、定期的な情報提供でお客様の温度感を高めてサーキュレーションのファンを増やしていく仕組みも作っていきたいです。

ーー 任されたことに全身全霊で取り組んでいる姿勢がステキです!

斉藤:
ありがとうございます。ウェビナー屋さんみたいに思われそうですが、企画全般担当なんですけどね(笑)
今強く思っていることはサーキュレーションを「社員全員が誇れるような会社」にすることです。サーキュレーションは本当に良い会社だなと思いますので!
そのために私のこれまでの経験を活かしたり、未経験の業務でも勉強しながら「今」を全力で生きていきたいです。

ーー ありがとうございます!斉藤さんが会社にいることが本当に心強いです!

▼斉藤が企画するウェビナーはこちら

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