今年9月に大幅リニューアルを行った弊社プロダクトのMitsuri。そのリニューアルについて様々な角度からお伝えするこの企画。
前回に引き続き、COOの藤野さんにインタビューしました。今回の後編では開発秘話やMitsuriの今後、藤野さんの目標などをお伝えしていきます。
ー 藤野潤也
2022年3月入社、茨城県在住、取締役COO
▽前編
Mitsuri開発の裏側
ーーー苦労した点はありますか?
9月1日にリリース日を決めて、そこに調整してちゃんとリリースするという点にみんな苦労したのかなと思いますね。プロダクトが完成してからも、本当にこれでいいんだっけとか、色々細かい調整をしてくれたりとか、納期に間に合わせるために頑張ってくれました。
開発自体は島尻さんが奮ってくれたお陰でリニューアルまで辿り着けました。途中から中澤さんが合流して二名体制で行いましたが、それまでの数か月は島尻さん一人で頑張ってくれたので、負担かけちゃったなというのが心残りです。責任っていう球を持って走ってくれたってのは、すごい感謝してます。
もう一点は、エンジニア以外の開発業務が素人に近いチームだったことですね。プロダクトと一緒に、自分たちも成長しながらスキルを磨いたってのは苦労した点の一つかな。
UIについては高島さんが頑張ってくれました。外部のデザイン会社と会議する場を持って相談しながらですが、成果物としては高島さんが作ったものという認識ですね。
マネジメント観点から言うと、苦労したというよりちゃんと信じ切ったみたいなところがあると思います。はじめは「内製でいいの!?外注したほうが早くない?」と思ったんですけど、社内でやるんだって意気込みがあったので、そこに決定を下して信じ切りました。もちろん、今まで一緒に仕事してきて、信じられる要因があったからこそなんですけどね。
(リニューアルに合わせてLPも刷新)
ーーー工夫した点はありますか?
工夫したのはトップダウンで作りきらない点ですね。オーダー制にしちゃうと、作れる人ならば結局誰でもいいじゃんってなるし、サービスとしての天井が見えちゃいそうだったので。各自が自分ごとにしたり、愛着を持ったり、会社に貢献できるプロダクトに育てていくような想いをしっかりと持てるチームにしたかったんです。
僕も一員なのでユーザーボイスを届けたり、こういう判断軸だよっていうのはちゃんと伝えるように意識してました。具体的な面では決定事項があるとしたらそれの納得感とか、決めるまでのスピード感とかは、みんな既に意識はあったので、そこは上手に調整できたのかなと思いますね。
マネジメント観点から言うと、僕は特に実務のタッチポイントは持ちませんでした。うまくいった点にフォーカスして話すと、少数ながら分散せずにチーム単位でプロジェクト化できた点かなと思います。
ーーーフルリモートだと分散せずに開発を進めていくのも工夫が必要そうですね。
タスクベースになるとUIはデザイン担当、開発はエンジニアと形式上は分離しているので、背景がわからなくて齟齬が生じたり、コミュニケーションのラグが起こったりしたんですよね。それを乗り越えられたのは、コミュニケーション面も実務面も、メンバーたちが自発的かつ積極的に回してくれたからだと思っています。一つ上げるとしたら、そういうのを島尻さんが引っぱってくれたのも成功要因だと思いますね。
ーーーどういった想いでMitsuriを開発しましたか?
MitsuriがDXの入口になってほしいなってのは思ってます。前回もそうでしたし、今回もそうです。それに見合うような、分かりやすくてみんなが使ってくれるプロダクトにしたいなという想いは強いです。今回の価格変更によって、まずは企業が気軽に参加できるっていうのは強みかもしれないですね。
(Mitsuriのログイン画面)
未来への展望
ーーー今後のMitsuriの新規機能開発予定があれば教えてください。
今は成約する前から直接トークできるようにしてるんですけど、発注者は色んなサプライヤーから同じ質問をされることがあるんですよね。そういったことがないように、掲示板機能みたいなものを開発する予定です。
あとは、今よりも細かく利用者情報を登録できるようにして、成約した企業同士にはMitsuri側からその情報を提供するといった改修を行う予定です。うちが間に入らず直接取引してもらうぶん、より安全な取引ができるようにシステムでカバーしていくみたいな考え方です。
これらの細かい仕様決めや、いつリリースするかは動きを見ながら決めていくという感じですね。
あとは構想段階ですけど、「金属加工総合メディア Mitsuri Media 」との連携を考え始めています。システム内に記事を表示して情報を拾えるようにすることで、見積もりを取るだけじゃなくて、加工知識やノウハウを身に付けられるプロダクトにできたら、いい反応があるんじゃないかなと思います。
もう一つ、UGC機能の搭載を検討しています。今もMitsuri宛に金属加工に関する質問が来るじゃないですか?その質問をMitsuriに投稿できるようにするとかね。それを見たサプライヤーが任意で回答してくれて、そこから取引が始まったり。お互いにとってwin-winだと思うので、そういう場を作れたらいいなと考えています。
場の提供と場のメンテナンスや整備、もしくはユーザビリティをあげることにどんどん特化していきたいです。うちはテック系の会社なので、こっちの方に舵を切っていきたいなっていう構想は持っていますね。
ーーーMitsuriがCatallaxyに与える効果で期待することを教えてください。
まずは、やり続けることで得られるものが絶対にあるので、それが1つ。具体的に言うと、金属部品の調達をデジタル上で直接取引するという仕組みはうちしかなくて、そういう意味では先駆けにはなっているので、このポジションはMitsuriで確約したいです。
このオープン思考は金属加工業界に限らず今後どの業界でも必要だし、会社としての成長要因にもなるから重要だと思ってます。そういう意味で、今後Catallaxyが事業展開していくためには、今のところMitsuriは必須プロダクトだと思っています。
もう1つは、よりたくさんの企業にDXを実感してもらうことが大切だと考えてます。Mitsuriの仕組みはシンプルですが確実に業務をDXできるので、DXの入り口サービスとしてはすごく優秀だと捉えています。ここでデジタルへの違和感や嫌悪感をなくした人たちが「よし、次は業務DXだ」とか「経営ごとデジタルシフトしよう」っていう思考になってくれると嬉しいです。
そうやって企業が新しく開こうとしてるその扉の先に当然、事業として僕たちは先回りしているつもりでいるので、Mitsuriをキッカケに「またCatallaxyさんのサービス利用したいな」って思ってくれると会社としても嬉しいです。それが、働いてくれているメンバーのモチベーションやインセンティブにもつながっていると、そんな確信めいたものは期待値として持っている感じです。
ーーー今後の目標を教えてください。
まずは見積もりの依頼数を月間1,000件ですね。ここは具体的な目標で早めに達成したいです。これを達成することで、色んな人を幸せにできると思います。
あともう一つ、長期的な目標は「製造業のDXといえばCatallaxy」っていうポジションを取りに行くことです。そこは狙っているし、確実に取りに行けると思うし、アセットがたまってきているので確実に落としていきたいなっていうのはあります。
ーーー藤野さんの個人的な目標はありますか?
結果を出してなるべく早く仕事を一時的に引退してみたいです。それで「もっと好きなことしたり、自由に生きてもいいんだよ」って子どもとか若い人たちに体験した身として言ってあげたいんですよね。人間って死ぬときに「もっと自由なことを自分にさせてあげればよかったな」って後悔するらしいんですけど、後悔することをわかってるならやりたい事やっとこうよ!って思うから。いまはまだ自分自身ができてないので、それで。
本当は頑張りたいけど、その時は気力無かったり、しんどい思いしてる人をなんとかできないかなとかも、ふと思ったりするんですよね。ボランティアでもいいからそういうプラットフォームを作って、「悩みがあったら話そうよ」みたいな場を設けたりもしたいです。
なので結果を出して一旦早めに引退して、そういうことを意図的に色んな人に伝えられることで、社会貢献できるような人間になれたらいいなと思ってます。
(子煩悩な藤野さん)
仕事はすごい好きなんですよ!ずっと仕事のこと考えちゃうし、休みの日も出先にはパソコン持って行って作業してるくらいなので!
ーーーそれを聞いて安心しました(笑)
そういう個人的な目標はありますけど、その手前でみんなと仕事をやってるのは楽しいから、早く今のサービスを成功させて、いくところまでいきたいですね。
それでまた新しく人の役に立つサービスをデジタルで表現するみたいなことを一緒にやりたいなって思いますけど、その頃には僕は必要なくなってると思うので(笑)
ーーーそんなことはないので、引き続きよろしくお願いします(笑)
あとは個人的に、Catallaxyを入りにくくて出にくい会社にしたいなと思っています。居心地が良いから出にくくて、その代わり入るのはむちゃくちゃ難しいみたいな。
それに、生産性に直結しそうなおもしろい制度を色々やっていきたいです。ワーケーションみたいなのをできるようにしたり、働く時間を段階的に減らしていくとかね。週休2.5日は絶対できると思いますし。
Catallaxyみたいな会社は他にないんじゃないのと僕は思うから、働き方とか取り組みについての情報はオープンにしておいて、Catallaxyをもっと本質的に居心地の良い会社にしたいなと思います。
ーーーありがとうございました!
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