はじめまして。株式会社カナリー CEOの佐々木です。
カナリーは、【もっといい「当たり前」をつくる】をミッションとしているスタートアップです。
日々の暮らしには、不便・非効率がありながらも、過去の延長で「当たり前」と受け入れてしまっていることが溢れていますが、我々は、デジタルの力でこの「当たり前」をアップデートし、もっといい未来をつくっていくことを目指しています。
今回は、カナリーが行っている事業の全体像についてお話します。
▼この記事でわかること
・カナリーが対象としている事業領域
・今やっていること
- カナリー(CANARY)
- カナリークラウド(CANARY Cloud)
- DXソリューションズ事業
・今後やろうとしていること
・ここからのカナリーのおもしろさ
カナリーが対象としている事業領域
株式会社カナリーでは、不便・非効率がまだまだ多く溢れている不動産領域にて事業を展開しております。
不動産業界はとにかく巨大な業界ですが、昔から続くような業務が未だ多く、DXの余地が極めて大きいです。
そして消費者の行動変容、業界の法改正、人材の採用や定着の問題から生じている労働環境の改善(≒生産性の向上)への危機感など、様々な変化が起こりはじめており、業界の在り方や消費者に提供できる価値の形が変わり出しています。
私がこの業界で事業をはじめたきっかけは、個人として部屋探しをする中で、もっともっとUXをよくできるのではないか、と感じたことでした。当初はあくまでいち消費者視点での感覚であったのですが、業界関係者へのインタビューなどを実施しながら調べていくと、事業者側がどうしても非効率な業務になってしまう構造が出来てしまっており、実は業界で働く方々もかなりの負担を強いられているということが見えてきました。
したがって、本当に消費者のUXを良くしていくには、デジタル化によってまずは業界における情報をより連動するようにしたり、業界で働く方々の生産性を上げていったりする必要があると考えています。
例えば、賃貸領域でいうと、管理会社、仲介会社、消費者の間で物件などの情報が分断されており、仲介会社は消費者に物件を紹介するために手動での物件情報確認や入力作業が発生し、伝達に手間と時間がかかってしまっています。より上流の業務のDXが進むことで情報もデジタル化され、各領域で情報連動ができるようになり、生産性と情報精度を大きく向上させることが可能になります。
不動産業界は規模も大きく、業界の発展に寄与することは我が国のGDPに対しても影響度合いが大きいということはもちろんのこと、事業者だけでなくとても多くの人々の生活に密接に関わるものなので、部屋探しや入居後の体験を良くできれば、社会的な意義も大きいのではないかと思っています。
また、これらの変化の進展に伴い、不動産テック領域における市場規模は今後大きな拡大が見込まれており、その中でいかに事業を大きくしていけるかが今後会社をさらに成長させていく上でも重要になってきます。
今やっていること
そのような市場の中で弊社は、部屋探しアプリ「カナリー」と、不動産仲介会社様向けSaaS「カナリークラウド」の2つを提供しております。バーティカルでのトランザクションとSaaSの両方を運営しています。
カナリー(CANARY)
カナリーは、2019年にアプリがリリースされた部屋探しプラットフォームです。2023年1月には初のTVCMを全国で放映しました。
▼プレスリリースはこちら
直近ではインストール数が300万件(*)を突破しました!
また、当初からシンプルなUI/UXによる使いやすさにこだわっており、App Storeではユーザー評価★4.8とカテゴリ内No.1(*)の評価を頂いています。
*インストール数: 2023年4月現在。*カテゴリ評価No.1: iOSおよびGooglePlayにおける主要部屋探しアプリのユーザー評価(2022年11月data.ai社調査)
賃貸の部屋探しのメインユーザー層である20~30代を中心に、様々な活動のアプリシフトが急速に進んでいます。美容院の予約や服の購入など、スマホ操作の多くをアプリで行う人々がどんどん増えており、部屋探しにおいても同様の流れが進んでいます。
部屋探しは年中するものではないかと思いますが、本格的に部屋を探している期間は、毎日のように新着物件を確認したり、様々な検索を繰り返したりと、多くの物件を閲覧します。
ブラウザと比べると、検索性や閲覧性、お気に入り管理やPUSH通知など、アプリの方が優れたUXになるため、アプリを利用するユーザーが非常に増加しています。
「カナリー」はとにかく良いUXを追求し、日々改善を続けています。まずはベースとなるUI/UXを磨き込むことが基本ながら最も重要なところだと考えております。そして、アプリだから実現ができるもの、時代としてできるようになったことなどを加えていくことでこれまでにない次元のUXを実現していきます。
例えば、情報のデジタル化が進展することによって物件の管理会社が持つ最新情報が連動できるようになってきます。それは情報の精度向上だけではなく、各業務での連携がしやすくなり生産性向上にも大きく寄与します。
また、昨年からは資本も含めたアライアンスも積極的に活用することで、自社だけでは提供できないUXの構築も進めています。
上場企業であるリベロ様や、家電量販最大手であるヤマダHD様と資本業務提携を結び、他ポータルサイトにも掲載されている同じ物件でもカナリー経由であれば毎月の賃料が2年間2,000円割引になるサービス(ヘヤワリ)を開始したり、引越しと一緒に発生する家電の購入や買い替え体験もお得にできるような施策を進めています。
このほか、今後は不動産と密接につながっている金融領域のプレイヤーとも連携し、引越しの障害になりやすい初期費用の支払いや各種決済について、フィンテックの力も借りながら良くしていくことができたらと考えています。
▼リベロ様との業務提携についてのお知らせ
▼山田ホールディングス様との資本業務提携のお知らせ
カナリークラウド(CANARY Cloud)
昨年に本格的にリリースされた、不動産仲介会社様向けのSaaSです。まだまだアナログで非効率である業務の生産性や売上を大きく向上させることができるようなプロダクトになっています。
▼プレスリリースはこちら
顧客管理・営業支援機能がメインとなっており、ざっくり言うと、「不動産仲介業務に特化したSalesforce」となっております。
これまでは法律によって紙で締結しなければいけなかった賃貸借契約が、昨年の規制緩和により電子契約での締結ができるようになったのですが、この変化は紙と店舗中心の業務からクラウド中心に業務オペレーションを大きく変化させるカタリスト(触媒)だと考えています。
その変化に伴って、当然各会社様におけるDXが必然的に求められるようになるので、業界へのSaaSの浸透も急速に進んでいくことが見込まれます。
昨年(2022年)に立ち上げたばかりのプロダクトではありますが、既に大手仲介会社様への導入実績もあり、順調な成長をしています。
DXソリューションズ事業
弊社のアプリやSaaSでの実績を評価いただき、大手企業様のDXを推進する役割を担う機会も出てきています。
カナリーとの協業も推進しているヤマダHD様では、カナリーがデジタル関連のプロジェクトのリードを担い、顧客データ基盤の構築・運用や、ヤマダデジタル会員アプリの刷新などを進めています。
年間売上が2兆円近くにのぼる企業におけるDXは、売上はもちろんのこと社会に対するインパクトや意義も非常に大きいプロジェクトとなっています。
今後やろうとしていること
ここまで、それぞれのプロダクトなどについてお話してきましたが、今後カナリーが見据えている事業戦略は、「不動産取引におけるプラットフォーマーとして、個々の領域で完結せず、各領域をつなげていくことで統合的な価値を創出すること」です。
そのため、現状の範囲にとどまらず、今後は賃貸管理の領域や、成長著しい売買分野などの各領域へも進出していきます。不動産領域は機会に溢れています。
目の前のことに泥臭く粘り強く取り組みながら、上記の事業戦略の実現を目指し、デジタルの力で産業全体に対し大きな価値を生み出し、もっといい「当たり前」をつくっていくことが、カナリーのこの先の目標となります。
ここからのカナリーの面白さ
弊社では現在、「カナリー」や「カナリークラウド」のように自社で優れたプロダクトを開発・運用していくことはもちろん、それらで培ったノウハウやスタートアップならではの機動力を活かしたアライアンスも含めた事業展開、大手企業様のDXなど、非常に多くの機会がある状況です。(ここではまだ書けないようなプロジェクトも多くあります)
toCサービスとtoB SaaSの両方を手掛けているということも非常に面白い点だと捉えています。
企業としての1つの通過点である上場を見据え、既存事業の非連続的なグロースを行いつつ、常に新しい事業の種を発見し育ててゆく面白さが今のカナリーにはあると考えています。
会社は全体で70人ほどの組織のため、今後のコアメンバーとして会社の成長を牽引してくれる方を全力で探しています。
この記事では全体像を掴んでいただくため敢えて細かい話はしませんでしたが、興味を持ってくださった方はぜひカジュアル面談などで社員に深掘りする質問をしてみてください。
一緒にもっといい「当たり前」をつくっていけることを、楽しみにしております!
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